【光の神殿】
何で思い出せなかったんだろう。
そうだった…
あなたは
ずっとここに居て
ずっとここを守ってる人だった。
私は
よくここにきて
安やぎを
貰ってた。
-
むかし から、
本当に むかし の むかし から、
私は好奇心旺盛だった。
何でも
自分の目で見て
感じたくて
新しいこと
心が動くことが
大好きで
いつも刺激を求めて
自由に泳ぎ回ってた。
だから
怖いことも
深く傷つくことも
人に言えないことも
いっぱいあった。
そして
海の中をあちこち泳ぎ回って
ふと、身体を休めに
戻ってきたくなる場所があった。
それが
あなたの守る
ここだった。
*
瞳の奥ではなく
全身から
祈りで
恍惚で
発光して
煌めいて
共鳴して
「そうだ、私たちは光だった。」と
身体が言った。
天と地に
どこまでも
伸び征く
光に
包まれて
見えてる光も
粒子になって
溶けて
交わり
膨張し
拡大し
覚醒し
超越していく…
光と命。
命と生。
生と死。
死と恍。
恍と天。
天と地。
地と血。
血と点。
点と粒。
粒と光。
「天命」
生きている、今のみ。