垂氷

しずみ 冷める 狩り宿のまど
赤い雫 たるひて 麗光さす朝
あるじ消えた 炭が けしずむ
戸口 たたく風に ちから なし
獲物らの 小さき塒 あとまで
森に つららる 案内人
渡る流れは 赤く 凍らず
ただ、嘆きの 川霧が
還りの月を かくす

 
【鎌倉の天気】
 しもおりた空の うすぐも よせる 波のはざま


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