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やまひつじと書いてヤギと読む

 ヤギを飼っている。ヤギはいいね。
ヤギの良さを語ると長文になりがちなのではあるが文字制限も締め切りもないのでヤギのことを書く。こういう連載ものは時系列で書くと飽きるのだ。骨休めも必要なのだ。

 ヤギである。10年目のそれこそ節目のときに家にやってきた。
バイト先の友人のおじいちゃんがたくさんのヤギを飼っていて、もう高齢で世話も大変になってきたので少しづつ手放したいと相談を受けて、それならば1番若い子を一頭引き取ろうかということになった。軽トラの荷台に乗せられドナドナされてきたのがはじまりのヤギ、ミルク氏である。


赤い首輪のミルク氏


 メスヤギで一歳くらいだと聞いていたのだけど、今思うと一歳ってことはないな。少しヤギ経験値が上がってきたのでわかることもある。来た時で推定2歳3歳くらいだ。そしてお腹に多分子供がいるであろうと聞かされていた。確かにお乳が張っている様子はわかった。それも想定済みで大丈夫、キャパはある。

 最初に来た時のミルク氏は本当に一日中鳴いていた。一頭で仲間がいないととても寂しがる生き物らしく馴染むのに3日くらいは不穏な様子だった。よくヤギを都会の庭で飼うという話を聞くことがあるが結構無理ない?って思うくらい結構よく鳴く。一頭だと寂しがって鳴くし、二頭だと嬉しくて鳴く。腹が減れば鳴くし気に入らないと鳴く。声色もいろいろ使い分けている様子なのでヤギの音声コミニケーションは結構複雑にできているような気がする。

 畑の空き地にもらってきた木製のパレットを加工してヤギ小屋をつくって、そこに犬みたいにロープで繋いで飼っている。その飼い方で今のところ大きなトラブルはない。朝には切り出してきた木を小屋にぶら下げて葉っぱを食べさせて、夕方は2時間ほど放牧して雑草を食べてもらっている。放牧している間に畑仕事をしたり暇な時はただ草を食べ続けるヤギを眺めながらのんびり過ごすのだけど、これこそ田舎の醍醐味であると思う。都会の住宅街では絶対できない贅沢な時間であり「どうだ羨ましいであろう」という自慢ポイントであると思っているのだがなんとなく気のせいかもしれないが友人たちに話すとそんなに心に響いてない気がしてる。反応が薄い。何故だ?ヤギだぞ?

 そんなヤギのミルク氏ですが出産を迎えるわけですがそこもいろいろありました。それはまた別の話で書きましょうね。

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