見出し画像

幸せ恐怖症

幸せになりたかった。
一途の罪滅ぼしをどうか
消え迸るように
気狂った持ち前の味も
淡く廃れた
私が私でさ在れるよう
“Get out of hand”

素朴な疑問なのさ
「どれくらい愛してんだ」
いつからか動悸次第の
終わりを感じちゃってさ

目眩が止まらないから
逸脱過ぎると思った
これまでのストーリーが
気高く魅せるんだ

「あなたと私ならきっと良い作品になるよ」
幕を閉じた。
もう心臓がもたないんだ
あなたが拒むその一瞬から。

幸せになりたかった。
雪辱な愛にも踏み込めなくて
孵化した峰も灰に
気狂ったセイレーンにも
ちゃんと伝えるべきだったよな
でもこんな幸せ望まれちゃないんだ。

「泣き顔も綺麗だよ。」
一人のワルツに踊り合わせては
孵化した想いも灰に
どんでん返しな帰路につこう
焚き付けられるようだろ
切に願った結果だろう。

狂いだした針は止まらず
何処までも突き抜けた
「もう痺れを切らした頃だろうさ」と綴る悪魔だ。

一途の魔法をかけてみて
抵抗が欲しかったさ
これまでのストーリーが
終わりを演じるのか

「結婚と離婚を前提にお付き合いしてほしい」
彼は言った。
もう為す術ない黒い鎧を
熱で焦がすことが出来なかった。

「もっと笑ってほしいよ。」
誤魔化しの効かないぐらいの夜を
屍のあなたと共に
海月のように揺蕩って
掴めないような存在が
私にとって煌めきで止まらないわ

幸せで知りたかった。
得体のしれない憎悪と生きた
まるで屍のように
飛来物を押し退けるような
過去の過ちなら

安い人格だ 私だった
自尊心の穢れだったよな
時間の無駄が 君とだった
そんな幸せが恋しかったんだよ。

幸せを犯したかった。
全てを包み込んでくればいいのに
孵化した愛も罪に
気狂ったセイレーンはもう
断末魔をまるで愉しむかのよう
ああ 最低だったよ

「幸せ」を手に入れた。
関係性も全てを断ち切ればさ
私だけのものに
誰にも触れさせない
恐怖症ってやつを
植え付けるような話だろう。


サイハテです。犯す幸せ、そんな話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?