【北極冒険】Day5:2019.04.11
5日目になりました。
今回はちょっと、文章多めで書きます。
印象深い日でした。
今日はバフィン島行動予定ルートの最高点を過ぎ、下りに入った。ここから後120km程度ある。後5〜6日と言ったところか、キキクまでは後7日かな。
天気がよかった。朝は寒かったが、昼ごろからまた暑くなり、夕方にまた冷え込んできた。風と太陽次第で体感温度が天と地ほど変わる。柔軟に対応していくしかない、初日よりも体温コントロールはできるようになってきた。
午後はほとんど景色が変わらないところを進んだ。これまで景色が変わり続けてきたので反動で急にしんどさを感じた。明日には慣れるだろう。なんせ景色が変わらないのが今回の旅だ。
今日はめちゃくちゃ疲れた。足裏が痛い。ストレッチして早めに寝よう。
今自分は最後尾を歩いている。毎日変わらない。自分の前には必ず誰かが通った跡がある。どこを歩けばいいのかわからなくなることはない。迷いもしない。なら、自分にできることをしよう。他のみんなの体調はどうだろうか。歩くスピードは?辛そうにしている人はいないだろうか。ウェアの調整は必要だろうか。自分にできることをやっていこう。
この日記あたりのことでとても印象に残っていることがある。このくらいの頃から、とある人の”真似”を始めた。それが日記にも出てる。
カメラマンの柏倉さんだ。
このおじs・・お兄さんのことを観察し始めたころだと思う。柏倉さんは結構後ろの方で一緒に歩いていた。後ろからみんなの写真を撮ったり、走って追い越して前からみんなをとったりして、くったくたになって、また後ろの方に戻ってくる。
観察し始めたきっかけは、柏倉さんが「西郷くん、今日このまままっすぐみたいだよ」「ちょっと前の方しんどうそうだな」と、僕に伝えてくれるようになったこと。
初めは、写真撮るために進行方向聞いたり、みんなのオフショット狙って喋りまくってんのかなと思ってたけど、よくよく考えたらめっちゃハードなことしてる。
休憩中、みんな列のその場に座り込んで、その場で休憩する。だから基本的にはその日前後になった人としか喋らない。だけど柏倉さんは一番前の荻田さんに話しかけに行ったり、いろんなメンバーの隣まで座りにいく。
「あ〜、スゲェなこの人。自分の時間犠牲にして仕事もしてるしみんなのことよく見てる。大人だなぁ。」そう思った。
そっから、「よし、せめて休憩時間はみんな止まるから真似できる。」と思って休憩のたびに、前に行ったり話聞きにいったりするのを始めた。荻田さんにどうやって地図見てるのか、今日目指してるところはどこなのかとか聞きに行った。みんな体調はどうかとか、行動食何食べてるとか、怪我の具合はどうかとか。
多分、自分だけでできること増やそうと思っても無理だった。気づけなかった。近くに真似できるいいモデルがいて本当に助かった。
「なるほど、こういうことすればいいのか」
ってわかるだけで気持ちも軽くなる。このこと、タイミング忘れたけど、どこかのタイミングで柏倉さんに話したな。「真似させてもらいました」って。笑
⬇️ 4月11日撮影の写真 ⬇️
同じ-10℃でも、日向にいて歩いてると暑くて倒れそうになる。ここが北極だってことを忘れる。ただ、少しでも日陰に入ると、尋常じゃない寒さに変わる。体温調整の難しさ・・・。
肉が食べてくて食べたくて、この時すわっちかりょうくんと
「あの雲、ささみみたいだね。美味しそうだね。」って話してた気がする。
おわり
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