【北極冒険】Day19:2019.04.25
19日目。いよいよ最大の難所とされていたホームベイに突入です。
約90kmを3.5日で抜けきるための悪戦苦闘が始まります。
歩き出して19日目、補給点(ケープフーパー)からの出発。全体の出発が5分遅れた。5分だと今の隊なら300mは進める。これが10日重なれば3km。かなり大きいロスだ。これから先、まさに今いるホームベイはかなり天候に左右されやすい。少しでも早く抜けたいからこういったロスは少しでも減らしていかないといけない。
みんなで地図を見るのにも慣れてきた。地形と方向、影から自分たちが何度も左右にずれていたかがわかる。明日天気が悪くなれば視界最悪。どうナビゲーションするか、不安であり、たのしみだ。
今日合計5頭の北極熊を見た。それぞれがかなり近くまできていて(200〜400m程度)、途中ライフルで威嚇する場面もあった。ここは北極。向こうが自然で、自分達はこの世界では異端だ。壊さずにそのままの北極を楽しもう。
今から明日のナビゲーションの確認だ。明日もがんばろ。あつし、コーンビーフありがと。うまかった。
MEMO
・いーたんと荻田さんのテント。
いよいよ始まった難所攻略。
印象的なのが、日記の書き出し部分。隊が遅れたことも印象的だったが、この時には先頭集団は”数字”を気にしていた。
30分でどれくらい進んだか。
1時間でどれくらい進んだか。
今日の目標まであとどれくらいか。
全体が歩きやすいペースは時速どれくらいだろうか。
これをみんなが意識し始めていたのは隊としてはかなりよかったと思う。他人事ではなく、自分ごとだった。みんな真剣だった。
”他から命じられてやるようでは成果も少ない。
自主的に、自問自答しつつ、進める仕事こそ成果も大きい”
松下幸之助
荻田さんが、自分達に”やってみる機会”をあたえてくれたおかげで、まさに自主性が生まれた。きっとこの時の自分達が前半戦の自分達を見たらいろいろ突っ込んでただろうな。それくらい、変化があった。
この松下幸之助の言葉は今回の荻田さんのマネジメント方法に共通するものを感じる。荻田さんは基本的には命令しない。「問い」と「機会」を与えてくれる。その問いの答えも、機会を掴むも自分次第。悩む時間は増えたし、仕事してた時よりしんどかったけど、だからこその変化があった。命令して作り上げるのではなく、変化させたことが、結果として隊の安全に寄与したのかもしれない。
開始直後に、海が見渡せる場所に出て、ホームベイを目の当たりにした。これから今日一日進む進路を確認した。
ホームベイ突入後、天候より何より自分達を苦しめたのが”サスツルギ”だ。
風紋が強い風にさらされてめちゃめちゃカッチかちに進化したような段差がボロボロの体に襲いかかる。
写真でみると、なんだ大したことないやん、と言われてしまいそうですが、この凸凹が地獄なんです・・・。
分かりますかね、写真中央の人の腰が「グッッ!!」って曲がってるの。ただ歩いてるだけじゃないんです、ソリ引っ張ってるんです。なんで、この段差を越えるたびにハーネスで繋がってる腰が毎回もってかれるんです。慣れれば腰の動かし方で乗り越えていけるようになったり、歩き方で解消できるんですが、この日は初日。まじで腰が痛くなりました。
前日にみんなには個別に伝えていたので、結構緊張感持ってナビゲーションしてた。スタート直後にこっスーの装備が壊れるなど、いきなり全体が止まる場面もあったが、天候に恵まれていたのでいつもの行動時間9時間から1時間伸ばして10時間歩いた。結果この日は25.9km進んでいる。目標達成してる。
そしてこの日の行動中から思ってたことがありました。
「自分が後ろ歩いてた時は前の様子とかわからなくて苦労したな。」
毎日荻田さんのテントには僕1人で行ってましたが、この日から、ミーティングに誰か連れていこ。と思って僕+誰か1人と荻田塾に行くことにしました。
初日はいーたんと訪問。みんながどう思ってたかは知りません・・・。
ただ、これは隊全体を1つにするためにやった施策としてはよかったのかなと思ってます。
(み、みんなどう思ってたんだろうか・・。w)
次のXデーまで、3日。
⬇️ 4月25日撮影の写真 ⬇️
先頭と最後尾はこれくらい毎回離れてます。
りょうくん、超絶決まってるね。笑
おわり
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