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キラキラした初恋の思い出が、ぶっ壊れた瞬間

人生で初めて、

本気の恋に落ちたきっかけは、

ベランダでした。


学校生活が、ちょっと苦手な私は
休み時間になる度に
ベランダで中庭の景色を眺めて
ボーッとしたり
お菓子を食べることが日課でした。
(校則違反です)


今日もいつもどおり
天気も良くて気持ちいい〜!と
空を眺めていると


向かいの校舎の窓あたりに

何かが動いていて、視界に入ります。

ん?


恥ずかしげもなく、笑顔で手を振る
超人気グループの先輩です。


👋😆♪



・・・かわいい。友達でも見つけたのかな。





誰に手振ってるんだろう?と
上下のベランダを見ますが
誰かがいる気配が、全くありません。



・・・・まさか、ね。


ジェスチャーで🙂👈私?とやると




嬉しそうに頷いて
ものすごい満面の笑みで、手を振ってきます。




・・・え、なんだろう。


と、思いながらも、無邪気でかわいい先輩に
キョトン顔で手を振りかえして、教室に戻りました。




それからというもの
向かいの校舎、渡り廊下の窓越し、廊下ですれ違う度
手を振ってくる先輩


朝会で、全校生徒が体育館に集まると
痛いほど、誰かの視線を感じるようになります。

いつも手を振ってくる、先輩でした。
見つめられていると気づいて、目を合わせようとすると、ギリギリで逸らされます。


(おい、気になるじゃないか。)



しかも、顔がすごくタイプだったのです。(それな)


手を振り合っているのが、徐々に周囲にバレ始め


友人に「いつのまに仲良くなったの?!」と聞かれますが
私達は、話したことすらありません。


ただ、手を振り合って、見つめられるだけの
よく分からない関係が、しばらく続きました。



ある日、いつも通り、ベランダでしゃがみ
お菓子を食べていると
(そろそろ先生にバレるぞ)


「すずちゃん!!」と声をかけられ
ドキッとします。


わ、やばい、先生に見つかった、、、?


当時、優等生キャラで通っていた私は
さすがにお菓子はバレたら、
終わりだ・・・と思ってました。
(でもお菓子好きで、やめられず)


恐る恐る、ベランダを見上げると
手を振ってくれていた先輩が、
下の階の私を、覗き込んでいました。


(やば、無心でモグモグ食べてた。恥ずかしい。いや・・・そんなことより・・・)

『え!先輩!私の名前知ってたんですか?』

「後輩に教えてもらった♪それより、何食べてるの?」


そんな、何気ない会話をきっかけに
ベランダで話すようになりました。


移動教室のため、友人と渡り廊下を歩いていると
先輩が通り過ぎる時に
手のひらに収まる、小さな紙を渡されます。



優しい字で、アドレスが書かれていました。
(当時は、携帯が流行り始めの頃でした)


学校内で、人気の先輩が
私なんかに連絡先渡すかな?
っていうか、こんなに字上手いかな?
まさか替え玉で、女の先輩のアドレスなんじゃ・・・
わぁー!!どないなってんねん!!



これはもしかしたら、罠かもしれない。
と、思いつつ、恐る恐るメールをしてみると

2人で話した話題を知っていたため
本人だと確信しました。(警戒心強すぎ)


毎日のように来るメール
毎日のように手を振られ

このままじゃ同級生に妬まれて、
イジメられないかと不安になる中


「放課後、国旗台の近くで待ってるから、来て欲しい!」
と、授業中にメールが来ました。


え!国旗の前って、ガラス越しに職員室だけど?
待ってるって言っても何時に?(先輩の時間割しらん)
しかも今、授業中だけど、なんでメール来た?笑


いろんな「?」を浮かばせる先輩

人気グループかつ、ヤンキーの友達が多い
スクールカースト上位の先輩です。
きっと授業を、さぼっていたのでしょう。



不安になりながらも、友人に相談し
放課後、呼び出された場所に

ひとりで行くと・・・



!!!



2階の窓際に、ヤンキー友達が3人
ニヤニヤしながら見下ろしてるじゃありませんか!

怖い。。。ひとりで来るんじゃなかった。


呼び出されることなど
初めてだったので、
記憶が飛ぶくらいドキドキしたのを覚えています。
(2階からヤンキー見てるし)


いつも、見つめてばかりくる先輩が
私の目を見れずに、気持ちを伝えてくれて
2人は付き合うことになります。

(2階のヤンキーたち、まじで盛り上がってました。ヤンキーの友情は、あついっす)


はじめての彼氏
はじめての帰り道
はじめて手を繋いで
はじめて本気で好きになった人
はじめて振られてお別れした人


とってもピュアで綺麗な思い出です。
(付き合った期間は、短いですが笑)


大学のために上京した私は


年に数回だけ地元に帰ることにしていました。


友人4人での久しぶりの再会に、
いつもみんなで通っていた
お好み焼き屋さんで、女子会をしていた・・・


あの日


ほろ酔いの男が、半個室の私たちの席に来て
『ねぇ、お姉さんたち、一緒に飲まない?』
と店内でナンパをしてきます。

!!!

『あ。』


「え?先輩?」


私に気づくなり、超気まずい顔になる先輩に



「私に、ナンパですか?笑」と畳みかけました。


『すず・・・今のは、なかったことに・・・笑』


苦笑いしながら去ってゆく先輩の背中に
ダサっ。。。と思いながら


私、ナンパするような男が初恋だったのかと
ちょっと悲しくなりました。


そして、さらに、追い討ちをかけてきます。


帰ろうとお店を出ると
先輩が走って追いかけてきました。


『すずー!!』


???


『連絡先教えてくれない?』


・・・


付き合ってほしいと言われ
別れてほしいと言われ

5年越しに再会したと思ったら
まさかのナンパ男


良い思い出として
胸の中にしまっておいたのに

さらには、連絡先教えて?って・・・



綺麗にとっておいた思い出を
これ以上壊さないで・・・


「ごめんね、彼氏いるから教えられない」



音をたてて崩れていった


あのキラキラした思い出のベランダ。




先輩は、チャラいナンパのクソ野郎でした。



世の中、知らない方がいいことって
ありますよね。



積極的な人は、どんな女に対しても積極的という
2面性を知りました。あの日の学びです。

読んでくださったあなたを、積極的に口説く彼は、大丈夫でしょうか。

私の体験談が、誰かの役に立つか、こんなマンガみたいなことあるんだ?と笑っていただけたら

ぶっ壊れた思い出は、きっと浄化されるでしょう。笑



最後の婚活のはじめかた すず*      の初恋

「だれかに役立ちますように」と時間をかけて書いています。 あなたのサポートは、めぐりめぐって誰かのために...♪ ぐるぐる、まわる。