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「カスペ」の話
カスペ
カスペと青森ではいうが
東京などで
カスペと言っても通じないらしい。
カスペ?
火曜日のスペシャル番組のよう
そんな響き
実は青森では
エイヒレのことをカスペと言います。
いわゆるエイのヒレの部分
(北海道でも食されているらしいのです)
ほとんどが下処理済みで
生の状態でスーパーでもパック詰めされ販売しております。
東京などでは乾燥したものは良く見かけると思いますが、
これはエイは足が早い魚なので、関東などで乾燥した物が出回っているんだそうです。
ちなみに本当かどうかわからないですが知り合いが「カスペ」の語源は、魚のカスの部分「カスッペ」からきていると言ってました。
意外にもほんとのような気がします。
そのカスペ結構お値段も安価なのでうちではよく買ってきます
ヒレの軟骨部分を長時間煮て甘辛く煮付けたものを「カスベの煮付け」というのですが
皮つきのまま煮付けにして食べます。
この煮付け
皮付だとやや見た目は悪いのですが、
なんこつの部分のコリコリ感と
ホクホクの身が美味しくたまりません。
だしにお醤油にみりん、砂糖を入れてた甘しょっぱいあじわい
崩れるくらい柔らかな身と、
コリコリした軟骨がコラボした味わいは大人から子供さんまでみんな大好きな郷土の味わいなんです
一度食べたら忘れられない美味しさなのです。
カスペと言ったら
他にはから揚げ、てんぷらでもたべるのですが
やはりいちばんはカスペは煮付けかなと思います。
ふかヒレ同様、コラーゲンたっぷりの「かすぺ」ほんとたまりません
そんなカスペですが
実は世界的にも外国人もよく食べる食材らしく
イギリスではフィッシュアンドチップにしたり
インドネシア、マレーシアではよく食されちょっとからめの唐辛子ミソのサンバルというたれにからめて焼いて食べるそうです。
あと、フランス料理でも結構珍重される食材らしく
カスペが皿の上にのったら
どんなよそ行きな一品になるのか
そうぞうできません。
しかしカスペの可能性を感じます。
ただ、食べ慣れた
カスペの煮物と比べたら
勝敗は決まるように思います。
食べ慣れたお袋の味、それが一番、そんな気がします。
記事編集/鈴木勇(グローバルキッチンサイゴン所属)