上昇前の下落?
12/13のCPIや、12/14のFOMCの前にWSJのフェドウォッチャーのニックティミラオス記者の書いたフェデラルファンズレートのターミナルレート(最終的な政策金利の着地点)が市場参加者が考えているものより高い数値(5.25%)になるのではという記事により湿っぽい相場になっていた。
11月のCPIは予想7.3%のところ7.1%となりインフレが収まってきたことをうかがわせる内容となりポジティブにとらえられた。12/14のFOMC後のパウエル議長の記者会見で2023年度末の政策金利は9月時点の4.6%から5.1%の認識を示したことで今後起こる景気減速と相まって市場参加者の悲観ムードが高まり相場は下落している。
しかし、インフレを示す指数は確実に減速しており、2023年中に政策金利を下げ始めるとみるアナリストもいる。現在はターミナルレートの引き上げによるサプライズで一時的な下落が起こっており、長い目で見れば上昇相場の1階部分にいるとみてよい。
CPIのポジティブサプライズにより市場が浮足立たないようFRBの委員たちはあえてターミナルレートを上げ市場参加者を戒める目的があるのではないか。現にFOMC後は下落基調となっている。