見出し画像

取材◆埼玉 大宮-2022/04/25

埼玉の大宮にあるLUMINE大宮にて、周年企画「Dear Our Town LUMINE OMIYA ANNIVERSARY」/LUMINE1 55周年&LUMINE2 40周年記念イラストレーションを担当させていただいた。風景作品の制作にあたり埼玉に2泊3日の取材へ伺ったので、その時の記録を日毎に分けて公開する。



朝5時に起床。
寝坊が心配であまり眠れなかったが、持ち物の最終確認をして最寄駅へ向かった。

今日から3日間、埼玉の大宮で仕事の取材写真を撮る。ルミネ大宮の周年記念ビジュアルを担当させていただくという、今までで最も大きな仕事だ。SNSを見てご依頼くださったとのことで、実際の大宮の風景を描くため、クライアントに街をご案内いただくことになった。いつもiPhoneで撮った写真を元に風景作品を制作しているが、今回は写真展示の可能性があるとのことだったので、一眼も持って向かう。一眼は、NikonD3200という大学の写真の授業で使っていた比較的ライトなカメラだ。この日のために、写真をiPadに転送するためのSDカードリーダーや、カメラのバッテリーの予備も購入した。

交通費と宿泊場所はクライアントが用意してくださった。ひとまず無事に新幹線に乗ることができ、向かっている旨をクライアントにメールする。いつも一人旅は鈍行や夜行バスを使っており、新幹線に乗るのは久しぶりなので、あまりの速さにびっくりした。

まめの木3 copy

品川駅に9:30ごろ着。JR線で大宮駅へ向かう。
埼玉は行ったことがなく遠いと思っていたが、意外と東京から近く、車窓を流れていく都会の風景に心が躍った。自分の行動や作品がかなり多くの方々に影響することになるので、一挙一動プレッシャーと不安が募る。

大宮駅へ到着後、近くのホテルへ荷物を預け、11:00にクライアントであるデザイナーのMさんとの待ち合わせへ向かった。大宮駅の「まめの木」というオブジェの前で落ち合う。Mさんは気さくな男性で、恰幅のよい朗らかな方ですぐに心を開いてしまった。

4月下旬だが、非常に暑い。
二人とも汗をかきかき、大宮駅をざっくりとご案内いただいた。作品が展示されるというルミネの1と2を繋ぐ通路を歩きながら、汗で冷蔵庫から取り出した缶ビールのようになっているMさんが、しきりに「ユニクロでTシャツの替え買おうかな…」と呟いている。初めてお会いしたので緊張していたが、親しみやすい雰囲気にホッとした。

初対面の空気が和んできたところで、昼食も兼ねてルミネの「洋食バル 函館 五島軒」に入る。ここで広告代理店のYさんと合流した。Yさんは頭の回転が早く、テキパキしたデキる女性という印象だが、優しい雰囲気で親しみやすさもあり、彼女にもすっかり心を開いてしまう。実は本日誕生日なのだが、気を遣わせてしまうといけないと思い伏せていたところ、年齢の話題であっさりとバレる。案の定アワアワさせてしまい恐縮していると、先ほど合流したYさんも、2日前に誕生日を迎えた同い年だということが判明した。

画像2

生まれて初めてのローストビーフ丼を食べながら今後の予定を教えていただき、まずはデザイナーのMさんと二人で鉄道博物館に行くことになった。

3Dソフトを習いたての人が作る電車のような角張ったニューシャトルに乗り、大宮駅から一駅走ると着く。

普段は、許可取りの関係もあり観光地ど真ん中の施設は描かないので、堂々と館内で資料写真を撮ることにドキドキした。
大きな鉄道がそこかしこに並んでいて、とても見応えある博物館だ。会場は少し暗めだが、圧倒的な空間の広さが解放感を生み出している。電車のパーツのコレクションを眺めたり、屋上のツツジに囲まれてのんびりしたり、SLの回転イベントなどを楽しんだ。

鉄道博物館4

大宮駅へ戻り、ソニックシティで再び広告代理店のYさんと合流。

資料写真を撮っているうちに、凶暴なカラスが女子高生2人組のタピオカミルクティーを奪う現場に遭遇し、3人でしばしハラハラしながら見守る。
デザイナーのMさんは鳥も虫も苦手らしい。およそ負けなさそうな大きな体で、カラスが動くたび「ァア…!」と怯えるさまは、コミカルでかわいらしかった(ご本人は真剣に怖いとのこと)。

ソニックシティ

そのほか大栄橋や大宮駅周辺のビルもご案内いただき、駅にて解散。
帰り際Yさんが、「ささやかなお誕生日プレゼントです」と可愛らしいクッキーを渡してくれた。おそらく私がMさんと鉄道博物館に行っている間に用意してくださったのだろう。ありがたさと恐縮で心身ともに溶けそうになったが、なんとか穏やかにお礼を伝え、ホテルへ向かった。

画像4

宿泊先はクライアントが予約してくださったので伏せるが、身に余りすぎるほどの素晴らしいところだった。チェックインし、再び大宮の街へ。まだあまり周れていなかったルミネ1、2の中を見に行った。
大阪人であるわたしの印象としては、「でっかいルクア」。わたしは梅田にあるLUCUA osakaが大好きで、ルミネも同じくJR系列なので似た雰囲気を感じたのかもしれない。とにかく綺麗な空気とスタイリッシュなショップたちに、ただただお客さんとして楽しんでしまった。お店が数えきれないほどあるのだが、ショップのデザインが開放的で通路が広いため、のんびりとショッピングができる。誕生日プレゼントをくださったYさんへのお返しに、小さな紅茶のセットを購入した。

できれば大宮グルメも堪能したかったが、コロナが怖いのと、一人で飲食店に入れないタイプなのでコンビニに寄って帰る。朝5時起きで街を歩きまわったので限界が近づいており、するべきことを全部声に出して確認しながらホテルの高層階にあるスカイスパへ向かった。
大きな浴槽から大宮の街が見下ろせる。コロナで温泉に行っておらず、人とお風呂に入っているのが何だか不思議な感覚だった。

画像6

心も身体もほぐれ、安心して眠る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?