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取材◆八景島-2024/6/5

この度、京急×シーサードライン×八景島シーパラダイス「横浜・八景島シーパラきっぷ」の公式ビジュアルイラストを描かせていただいた。これは、京急線「発売駅から金沢八景駅までの往復乗車券」+シーサイドライン「1日乗車券」+横浜・八景島シーパラダイス「アクアリゾーツパス・ 島内の指定店舗で使用できるクーポン券(500円分)」がセットになった、とてもお得なきっぷである。

八景島は横浜市にある小さな人工島で、水族館やアトラクション、釣り場、レストラン、ホテルなどがあり、島全体でレジャーが楽しめる場所だ。

これはそのお仕事に際し、横浜・八景島シーパラダイスを歩いた時の日記である。

八景島の取材は、大阪から横浜まで日帰りの夜行バスで行った。事前にクライアントへ連絡したところ、当日に現地を案内していただけることになる。

家を出る直前に、予備のモバイルバッテリーを買った方がいいかもしれないと思い至った。資料写真は全てiPhoneで撮っていて、既にモバイルバッテリーを1つ持っているが1.5回分の充電しか出来ないので、もう1つあると安心だ。

梅田のヨドバシカメラで買って夜行バスで充電できれば完璧だと思ったものの、留守に向けて家中の排水溝を掃除していて時間がなくなったので、電車に飛び乗りつつ八景島でモバイルバッテリーを借りれないか検索する。「充レン」というサービスがあるらしい。最近、テレビプロデューサーの佐久間宣行さんのラジオを聞いていて「うわヤッベ〜!」と思っても大人は意外と何とかなる、というのを学んだ(自分の経験もある)。横浜にも充電ができる方法があり、万が一、今晩買えなくとも大丈夫である。

梅田のヨドバシカメラへは、閉店ギリギリの時間に到着。早くも汗ばんでいる。着替えと汗拭きシートとデオナチュレを持ってきたので、後で使おう。

なんとかモバイルバッテリーを手に入れ、夜行バスの出発場所である梅田スカイビルに向かう。うめきた開発により、以前あった地下道が丸ごとなくなっており迷ったが、無事に辿り着いた。

7:46 横浜駅に到着。
横浜へは何回か来たことがあり、懐かしい。

乗り換えアプリに頼りながら、京急線のホームで10分ほど待った。並んでいる人は学生や若い社会人が多く、都会を感じる。

7:59発の京急線「三崎口駅 行き」に乗車。
弱冷車に乗ってしまい、途中の駅で車両移動。暑がりなので、身体は冷やしてなんぼである。

京急線 横浜駅ホーム

京急の車両は、いつも乗っている阪急と比べてフラットなデザインでシュッとした印象だ。塗装の問題かもしれないが、阪急は全体的にマルっとしている。
今自分が乗っている電車の会社と仕事をすると思うと、不思議な気持ちだ。車窓の景色は関西でもよく見られるような普通の街並みだが、脳内で全てに「※但し横浜である」という注釈が付き、垢抜けた風景に見える。

金沢八景駅で降りて、シーサイドラインに乗り換える。平日の朝で人が多く、立ち止まると邪魔になるため端に寄って波が収まるのを待つものの、永遠に途切れないためそのままシーサイドラインへ乗ることに。車内は満員だが、そこまでぎゅうぎゅうでもない。

横浜のビル群を抜け、海沿いを進む。快晴で海がとても綺麗だ。小型の船も見える。慣れない景色だからか、地元の千里にあるモノレールより高いところを走っている気がする。

幼稚園の運動場に、アメリカ国旗がプリントされた飛行機がぶっ刺さった遊具を見つけて面白い。横須賀が近いからだろうか?

老人ホーム、マンションなど、古めだが海辺ならではのロマン溢れるデザインの建物が続く。シーパラダイスの特徴的な三角屋根がどんどん近づいてきて「八景島駅」に着いた。

ホームに降り立つと海が目の前で、波の音が聞こえる。階段沿いの壁は海の生き物が描かれていて、早くも水族館へのワクワクが募った。

電車の発車音は小田和正「言葉にできない」。他にも何曲かあるらしい。

人波が落ち着いてから写真を撮ろうとしたが、次々と電車がくるので島へ行くことに。

金沢八景大橋」を渡って、八景島へ向かう。

晴れていて、とても気持ちの良い日だ。シーパラダイスがゲーム「どうぶつの森」とコラボしているらしく、島内は延々とそのBGMが流れている。風が強く、日傘をやめて日焼け止めを塗った。

金沢八景大橋

門の前の日陰でスマホアプリのピクミンブルームをしつつ、無事に着いた旨をクライアントにメールする。合流時間は12:30だ。

アトラクション

全ての施設が開場しておらず、人がほとんどいない。野外のアトラクションや海辺を見ながら、島を散策する。風が心地よく、初めて海を爽やかだと思えた。水面の色が黒い。神戸ハーバーランドの海も同じ色だった。埋立地の海は黒いのだろうか?と、妙な仮説を立てながら歩く。

朝ごはんを食べたいが、レストランが11:00 openで周辺にコンビニも無いため、ひとまずCoke ONアプリで自販機のアクエリアスを買って飲んだ。

しばらく歩いていると、小学生の遠足とすれ違う。続いて、高校生の遠足にも出くわした。外国人観光客もいて、香水の良い匂いがする。

シーパラのサーフコースター「リヴァイアサン」

島に人が増えてきて、一旦座って休憩することにした。海辺のベンチに腰掛け、木陰でぼーっとする。ベンチのデザインが、長崎のグラバーロード近くにあったものと一緒で嬉しくなった。座ると途端に眠気が襲ってくる。頭上の木にスズメがたくさんいて、フン防御のため日傘をさしたまましばらく目を閉じた。

のどかな島だ。ヘリコプターの音が聞こえて見上げると、羽が前後に付いた四角いものが飛んでいる。自衛隊のものだろうか。

カシワバアジサイ

しばらく休み、島内の「あじさい祭り」を見に行った。長崎の個展会場である東山手甲十三番舘にあった"ソフトクリームの紫陽花"カシワバアジサイを見つけて嬉しい。パンプスの下に履いているストッキングが両足共に踵が破れてしまい、歩くたびにペタペタする。

フードコート

11:00に島内のレストランが一斉に開いたので、フードコートで小さな揚げたこ焼きを食べた。あまりにもおいしい。まだお腹が空いていて海鮮丼も食べたかったが、これからクライアントとのランチが控えているので、今は我慢だ。

シーパラの公式キャラクター「シー太」くん

近くのお土産屋さんに入って、お土産候補を物色。帰りにまた寄ろう。

ドルフィンファンタジー

12:30 ドルフィンファンタジーでクライアントと合流。名刺を交換した。

これから、直接のクライアントであるディレクターのHさん、「京浜急行電鉄株式会社」の社員方に八景島を案内していただく。ディレクターのHさんとは、事前に大阪で打ち合わせをしていたので、会うのは2回目だ。

ハワイアンカフェ & レストラン「メレンゲ」

島内のハワイアンカフェでランチをご馳走になりながら、仕事内容の確認をすることに。

会話の糸口を求めておすすめのメニューを聞いてみる。ロコモコのプレートが良さそうだったので、そちらを注文。ディレクターのHさんおすすめの、マカダミアンナッツのパンケーキも追加され、美味しそうな料理が運ばれてきた。

ロコモコプレート(唯一撮った写真がピンボケしている)

食べ進めるうちに、私は食べるスピードが遅く胃が小さいということを思い出した。かなり頑張ったが、もう一口食べると上から出そうである。皆様が「残していいですよ」と気を遣ってくださり、大変申し訳ないが完食に辿り着けなかった。ただでさえ"米粒ひとつ残さず完食"がモットーであるのに、クライアント支払いの料理を残すなど一生の不覚である。切腹したい…と思いながら、会計をしてくださる京急の社員さんを遠くから見つめた。

切り替えろと自らに言い聞かせ、皆で島の中にある「株式会社 横浜八景島」のオフィスへご挨拶に伺う。スタッフ用の入場ワッペンをいただいて体に貼り付け、水族館「アクアミュージアム」へ入った。

株式会社 横浜八景島の社員さんがセクションごとに解説してくださり、軽く館内を一周する。
イルカやベルーガの"楽屋"にもご案内いただき、間近で彼らを観察できた。

その後、株式会社 横浜八景島の会議室へ通してもらい、皆で仕事内容の確認をする。ビジュアルイラストに入れる生き物や全体的な雰囲気など、詳しく伺うことができた。

イルカを見上げることができる「ドルフィンファンタジー」でトンネルの水槽を観た後、「ふれあいラグーン」に行く。ちょうどふれあいパフォーマンスの時間になり、皆で観ることに。

スタッフの方々はトークが上手で、お客さんを巻き込んで楽しくショーを進めていく。ショーの協力者に選ばれたカップルの女性がペンギンと一緒に裏へ帰らされてしまい、スタッフの「これからあのお姉さんは私たちが大事に育てていくので、お兄さん(彼氏)はチケット代を払って会いにきてください!」という声掛けでみんな爆笑。

その後もアフリカワシミミズク、コツメカワウソ、インコ、プレーリードッグなど様々な生き物が登場した。オタリアというアシカの仲間に初対面。オスにだけたてがみがあるとのことで、別名シーライオンの通り本当にライオンのような迫力だ。因みに彼は生まれてから21年間、歯を磨いていないらしい。

その後、ランチを食べたハワイアンカフェ「メレンゲ」に戻り、仕事の最終確認を行う。マンゴージュースを注文。暑い日だったので、冷たくて美味しい。結局ランチもカフェもクライアントにご馳走になってしまった。

16:40にクライアントと別れ、1人でシーパラダイスの中を散策する。
一先ずアクアミュージアムに戻り、詳しく見ておきたい生き物を撮影した。閉館間際で人はほとんどおらず、急ぎ足でまわる。島内は閉店ラッシュで、ギリギリまで水族館で生き物を見たあと土産屋に駆け込み、慌ててペンギンの形をした缶を買った。

帰りの電車は、天井から巨大なハッピーターンがぶら下がっているという京急×亀田製菓株式会社のコラボ列車「ハッピーターントレイン」に乗りたかったが、運行情報によるとまだ今からかなり時間がある。

17:00に全ての施設が閉まってしまい、暇になる。人波が引いていき、しばらく島内をうろうろした後、海辺のベンチに座った。

仕事のメールを打ったり友達のラインを返したりして電車の時間を待つ。上着を着ているが、風が冷たくて少し寒い(余談:この上着は八尾市LINOASの取材の時にテチチで買った服だ)。そして季節柄、蚊の心配もある。少しずつ「ハッピーターントレインは諦めようか…」と思い始めた。

島内はどこへ行っても、コラボ中のゲーム「どうぶつの森」のBGMが流れている。数曲が延々と繰り返されているので覚えてしまった。「♪なりペぴーぱぽーぱぽー」という、機械音のような可愛い声の歌で、調べたところ「とたけけ」というゲームキャラクターの歌らしいとわかる。帰阪してもしばらく頭の中でずっと鳴っていた。

結局18時半ごろに島を後にし、京急線の特急で横浜駅へ。
帰宅ラッシュの中、奇跡的に座れた。景色を観ながら帰ろうとしたが途中から爆睡。

夕食は横浜ならではのものを食べたかったものの、駅に人がごった返していたためふらふらとLUMINEに入る。疲れた体に染み渡るような、優しい味わいの出汁を求めて、蕎麦と天丼のセットを注文。運ばれてきた蕎麦を食べた瞬間「想像と違う味だ!」と思った。初めての関東出汁との出会いである。関西に比べて、こちらは味も見た目も濃い。出汁の旨みより醤油の方が強い印象で、意図せず関東ならではのものを食べる経験ができた。

夜行バスの時間まで、横浜の街を歩いたり、スマホをいじったりして待つ。今日はたくさん歩いた。おそらく今夜はバスでもしっかり寝られるだろう。

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