【一日一捨】 ふるさと納税宿泊ギフト券
何年か前のこと。
星のや京都に行ってみたいと彼女が言って、調べてみたら、ちょっとびっくりするくらいの宿泊料だった。
この金額はさすがにどうなんだ…と更に調べたら故郷納税の宿泊ギフト券があることがわかった。京都は故郷でもなんでもないけど、納税することにした。
ギフト券が送られてきたのは初夏の頃で、さっそく来週あたり行く?って提案したら、どうせなら紅葉の時期がいいんじゃない?と彼女は言う。紅葉だと4ヶ月くらい先になる。あまり先の予定を立てるのは好きじゃない。旅行でもなんでも、ぱっと思い立ったら、すぐに行きたいやりたい派だ。でもまあたしかに夏の京都は暑そうだし、彼女がそう言うならと、4ヶ月先の紅葉の時期を予約した。
そのギフト券がそのまま使われずにいまだ引き出しに入ってるということは、つまりそういうことだ。その4ヶ月の間に彼女は離れて行ってしまった。こういうことがあるから先の予定を立てるのは嫌なんだ。ひとりで行くのは虚しいし、かわりに誰か誘うあてもなかった。どうしようかと迷ってるうちに予約変更の期限が切れた。使えないギフト券だけど、そこそこ高額なのでなんとなくく捨てられずに引き出しに入れっぱなしだったけど、捨てる。