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「暑さ寒さも彼岸まで」は正しいか?(春の場合) ・・・2021年3月
さいたま地方の2021年3月は、最高気温積算値が469℃で1980年以来、第2位でした。最低気温積算値は169℃で、こちらは暖かい方から数えて第1位でした。
2021年3月は、過去約40年間で最も暖かいレベルの春だったと言えそうです。実際、ソメイヨシノが咲くのも散るのも早い年でした。
ところで、「暑さ寒さも彼岸まで」と言う言葉があります。「お彼岸」は春には春分前後、秋には秋分前後の約1週間の「雑節」です。
暑いとか寒いとかと言っていても、春分・秋分の頃になると極端な暑さ、寒さはなくなると言う意味です。
この言葉はどのぐらい当てはまるものなのでしょうか。
赤棒は、ホワイトデー(3/14)、春分(3/21頃)
1980年~2021年のさいたま地方3月の最低気温0℃以下の日の出現日数をみてみると、ホワイトデー(3/14)前までは、5-10日ぐらいありますが、ホワイトデーを過ぎると5日を下回るようになります。
つまり、出現率が8分の1から4分の1ぐらいだったものが、8分の1未満になると言う事です。そして、春の彼岸入りする3/18を過ぎると、出現日数1-3日程度、(出現率40分の1~14分の1程度)になります。
お彼岸以後は、0℃以下に冷え込む日がぐっと減ると見てよいでしょう。
赤棒は、ホワイトデー(3/14)、春分(3/21頃)
一方、最高気温20℃以上の日は、ホワイトデー以前には、出現日数2日(出現率20分の1)以下だったのが、以後は3日を超えるようになります。
そして、彼岸に入ると出現日数4日(出現率11分の1)以上となり、3/20は6日に達します。彼岸後半には出現日数が減りますが、彼岸明けからまた増え、5-7日(9分の1~6分の1程度)になります。
こうしてみると、彼岸前後から冷え込む日がほとんどなくなり、ポカポカ陽気の日が増えてくることが分かります。
2月まきの春野菜は、不織布等で保温して育てる事も多いでしょう。お花見の頃まで保温をしていると逆に保温内部の温度が高すぎて、葉物の葉やけや育ちすぎが起きるようになってきます。
こうした事態を避けるためには保温の撤去や調整が必要になってきます。彼岸はこうした保温調整の目安として使える雑節と言えるのではないでしょうか