霜害は葉柄部の凍結・断裂で起きるのではないか
畑で霜にやられた野菜をみるうちに、
霜害は、葉柄部の凍結・断裂で起きるのではないかと思うようになりました。
葉には葉身と葉柄があります。
葉身は広く薄く広がっている部分で、私達が普通「葉っぱ」と考えているところです。
葉柄は葉身と茎の間の部分で、葉っぱの「茎」みたいな部分です。(実際は、葉柄は葉の一部で茎ではありませんが・・・)
小松菜等の葉物類について、これは売り物にならないなと思う時は、割りと葉っぱは青々しているが、葉の「根元」のようなところが裂けたり、「ヘタ」っとなっている事が多いのです。
つまり、葉身は大丈夫だが、葉柄部分が傷ついているので「売り物」にならないと考えるわけです。
上のスライドに畑の小松菜の霜害の様子を示しました。
葉柄部分が凍結し、断裂しています。
葉柄部分の断裂がひどいと、葉身にも養水分が送られなくなり、葉身が黄変してしまう。
そういうメカニズムで起きているように思われます。
実際、「霜に弱い」葉物は、チンゲンサイやしゃくし菜のように葉柄部分が大きい野菜です。
葉柄が小さいタアサイなどは、比較的霜に強いようです。
こういう風に霜害は葉柄の凍結・断裂で起きると言うメカニズムを考えてみると、秋・冬作でいつ頃、どんな野菜を植えて、どの野菜をどういう風に保温するかなどを検討するのに役立つと思います。
初心者の人に教える場合にも、この野菜は葉柄が大きくて霜に弱いから、この時季までに種まきして、この時季までに収穫した方がよい、それを過ぎるようなら、保温をする、保温の方法は、こういう風にした方がよい
と言うように、霜害のメカニズム理解は、「論理的」に伝えていくことを可能にすると思います。
2周間予報は明日から土曜日まで最高気温14℃~15℃と暖かい予想。
その後、大寒(1/20)直後に最低気温-3℃~-4℃の日が続くとしています。
そして、その「変わり目」に雪の予想が出ています。ドカ雪にならないといいのですが・・・