俺のビオトープの生きものたち2021
今年もいろいろな顔を見せてくれたが、夏にフトイが突如勢いを増し、水面を圧迫しただけでなく、縦横無尽に走るランナーやひげ根?が水中の空間も埋め尽くし、一時的に環境が悪化してしまった(あまりにもみっともない状態だったので写真も撮ってない)。何とか除去したが、そのせいで7月の観察が少なめになってしまった。
それでは、確認した順に…
メダカ
記憶が定かじゃないが、多分越冬明けを確認してすぐ撮影したと思う。うちのビオトープでの越冬の成否は気温とか凍結とかじゃなく、クロスジギンヤンマがどれだけいるかにかかっている気がしている。今年はクロスジギンヤンマは1匹しかいなかったので、それなりに生き残っていた。
水中撮影してみた。夜に撮ったので宇宙遊泳しているような不思議な絵になった。
マツモムシ
去年初めて飛来したマツモムシ。越冬してくれていたようだ。メダカを捕食する姿も見られた。かわいそうに感じるかもしれないが、メダカは繁殖力が旺盛なので、これも重要な密度調整機能の一つ。繁殖は確認できなかった。
アジアイトトンボ
毎年大発生する常連さん。当然ヤゴもものすごい量がいる。小さくて可愛らしいトンボで、うちの子供たちも大好き。羽化の初認は4/2。暖冬だったからか去年の5/20よりだいぶ早い。まあたまたまかも知れないけど。
ヒメゲンゴロウ
この時期の確認は初。どうやら越冬してくれたようだ。繁殖してくれるかなと期待したが、今年も叶わず。何が足りないのかな…
シオヤトンボ
数は多くないが毎年発生するトンボの一種。成虫の写真がない。なぜだ…。
羽化場所を探しているのか、地上を歩くヤゴを確認した。意外にも韋駄天である。
ドジョウ
立ち上げ当初に近所の水路などで捕まえて放流したドジョウ。水路の流量を増やすと遡上して、運が悪いと引っかかって死んでしまうため油断ならない。わずかな流れに反応して遡上することで田んぼ間を移動するのだろう。河川を主な生息地としているシマドジョウは遡上しないので、田んぼの環境に適応したドジョウならではの生態だと思われる。
謎のウネウネ
体長2cmほど。ネットで調べたけど本当にわからない。イトミミズとは違うような感じ。アブラミミミズというやつに似てる気がするけど。水源を井戸水にしてから見るようになったので、地下水生の生きものかもしれない。
トビケラsp.
種名までは分からず。いずれにしてもトビケラ類は初。ようこそ!
アマガエル
今年も来てくれた。通年いて和ませてくれたけど、繁殖はしなかった。なんでだろう。
コセアカアメンボ
初めて確認したのは3/28だけどその時に写真を撮ってなかった。毎年発生してくれるいい奴(?)じーっと見てると脚を手入れし始めるのだが、それがとてもかわいい。実はイケメン。
セスジダルマガムシ
ダルマガムシ科ではおそらく最普通種だが、ここでは新顔。ようこそ。水生昆虫だけど泳ぐことはせず、藻を伝って器用に歩く。試しに藻から引き離してみたら、アーレーってな感じでなすすべなく漂っていた(3枚目)。とにかくかわいい。
体型も陸上のオサムシ類に近いし、水生昆虫としては原始的な仲間なんじゃないだろうか。
マダラケシカタビロアメンボ
Twitterで人気沸騰中?のカタビロアメンボの仲間。その中でも平地でよく見られる奴。こいつも落ち着くと脚の手入れを始める。萌え〜
ホソミオツネントンボ
数は多くないが、毎年安定して発生する。よく占有行動をして、他の雄の交尾を妨害している。見ていると面白い。
クロスジギンヤンマ
我がビオトープの最上位捕食者。数匹いるとメダカが激減する。希少水生昆虫の保全をやっている池などでは間引くこともあるようだ。うちのビオトープでも10匹いた時にはメダカが壊滅した。
今年は運よく羽化体制に入るところで見つけ、羽化の様子を子供に見せてやれると思って楽しみにしていたが、残念ながら羽化途中で失敗して死んでしまった。圧倒的な上位捕食者と言えども儚いものである。
キジバト
たまにきて水を飲んでいるようだが、見かけたときに限ってカメラを持ってない。ぼーっと水面を眺めてたらいつの間にか横にいて一瞬目が合ったこともあった(ナガミヒナゲシは駆除した)。
トウキョウダルマガエル
我がビオトープのアイドル。常時複数個体いたが、今年は繁殖しなかった。姿はもちろん鳴き声に癒される。
モートンイトトンボ
オレンジが美しいイトトンボ。去年と比べると少なかったがそれでもしっかり発生してくれた。ヤゴを確認したい。
シマドジョウ
ドジョウと同じく近所で捕まえて放流したもの。ドジョウよりは少なく、いい写真がない。シマドジョウは水路を遡上しない。
ベニスズメ
蛇に擬態したベニスズメの幼虫。見事なものである。他の生きものに擬態する虫はたくさんいるが、自分から自分の姿は見えないのにどうやって似ていくのか不思議だ。気の遠くなるような時間をかけて、数多くの犠牲の上に完成したんだろうと思うと、人間なんかちっぽけなもんだなと思わされる。
ミズダニの仲間
初確認。めちゃくちゃ小さい。幼虫は水生昆虫に寄生しているとのことだが、わがビオトープの場合はアメンボに乗ってやってきた可能性が高い。
下の写真は近所の田んぼで撮影したコオイムシだが、よく見るとオレンジ色のつぶつぶがついている。これが幼虫のようだ。
ゲンゴロウ飼育ブログさんより。生態も面白そう。
https://twitter.com/gengo6com/status/1435129797705756674?s=21
オオキベリアオゴミムシ
フトイの駆除をしている最中に確認。アマガエル専門のハンターで、3令までの各令で一匹ずつアマガエルを捕食するとのこと。なかなかかっこいい造形である。成虫がこれまた綺麗でかっこいいのだが、ビオトープ周辺では未確認。
チョウセンカマキリ
カマキリの仲間を見かけるのは去年に続き2回目。去年は幼虫だったので種類までわからなかったが、今回は同定できた。安曇野ではオオカマキリを目にすることが多く、チョウセンカマキリはあまり見ない気がする。なかなかスマートでかっこいい。図鑑によっては単に「カマキリ」としているものもみたことがあるが、和名は大切にしたいものだ。
カワニナ
数年前に近所の水路で捕まえって放流したもの。結構増えている。これは2㎜ほどの稚貝で、一瞬外来種のコモチカワツボに見えてしまってドキッとする(おそらくコモチカワツボの侵入を許したらリセットする)。
ヒラマキガイの仲間
気が付いたら定着していた。放流した記憶がないので、用水路から給水していたころに侵入したと思われる。なかなかかわいい。
それにしても当初に放流して一時爆増したモノアラガイは最近姿を見ない気がする。この辺の貝類と競合するんだろうか。
オオアオイトトンボ
最近よく見かけるようになった。タンデム飛行もしているので、ビオトープで発生している気がするが、ヤゴがオツネントンボとよく似ていて確認が難しい。何とか羽化を観察したい。
以上。アキアカネとかオツネントンボも見てるはずだけど写真が見つからない…いつでも撮れると思って撮ってとっていなかったようだ。反省。
春の頃のツイートを遡ってみると、やたら早い早い言っている…暖冬の影響か、いろんなものの発生が早い春だったと思う。
植物関係では新たにバイカモを移植したんだけど、長男(8)がガサガサしたときに埋めてしまって、そのまま消えてしまった。この冬のうちにフトイを全撤去して、バイカモと近所の水路に生えてるミクリを植えてみようと思う。
来年はもうちょっと動画を撮っていこうかな。たくさんの生きものが来てくれるよう頑張ろう。
◯質問等ありましたらこちらまで