職業訓練で保育士資格を取った話
2年間、保育士を養成する職業訓練校に通い、資格を取りました。
ハローワークの紹介で、委託先の専門学校に入り、高校以来の学校生活。
高校時代は奨学金をもらい、バイトしてもかなりの苦学生だったため、卒業後は早く働いてひとまず人間らしい生活がしたい!と就職した。
その後、結婚して子どもを育て人間らしい暮らしが当たり前にできるようになると、学びたい気持ちがムクムク湧いてきて、今回は学費が無料なうえ、2年間雇用保険を受給しながら通えるというありがたい機会を得られ、通うことになった。
なかなか今保育士になりたい人は少ないかもしれないけど、この制度もっとみんなに知られてもいいんじゃないかと思い、検討している方の参考になればと振り返ってみます。
(退職のタイミングが合わず雇用保険を受給しないで通っている方もいて、学費は無料とは言え2年間収入がないのは大変そうだった。
保育士や介護士など長期の養成講座で、2年間雇用保険を受給するには、開講日に受給資格を有していることが必要で、そこに照準を合わせて前職を退職、手続きをしなければならない。が、ハロワの方はいつ退職したら良いかなどは言葉を濁し教えてくれないため、自分でよく調べる必要がある。)
私が入学した時は子どもが2人とも未就学児だったため、14時で授業が終わる“保育士の資格だけ”が取れる学校を選んだ。
幼稚園教諭の資格が一緒に取れる学校もあったけど、授業の終わる時間が17時までと遅めだっため却下。
職業訓練校ゆえ、多彩な人生経験の人がいて、子育て中のママも多数、時には先生以上に幅広い視点を持っている仲間たちからたくさん刺激をもらった。
保育の勉強のなかでは、社会福祉、ピアノ、手遊び、運動遊び、造形、教育史、障害児保育、子どもの保健、保育の心理学、などなど子どもについて幅広く学んでいくから、そのまま自分の育児で実践したり、活かせることもあった。
ヨコミネ式からシュタイナー、森のようちえんまで、いろんな園の映像を見たり、見学に行ったり、子どもにとって良い教育って、体験って、保育士ってなんだろうと、考え続けた2年間。
社会的養護や虐待についてはいろいろな授業で繰り返し学び、グループで話し合って、その背景について考えるなかで、たくさんの気づきと癒しがあった。
保育士を志す人の中には、子どもの頃に虐待などの不適切な養育を受けて育ったこと人も少なくない。
私を含めクラスには、親と距離をおいている仲間もいたし、授業の中で映像を見て、過去の体験が蘇って涙したり、意見交換するなかで仲間の体験や言葉に感情が揺さぶられたり、古い傷が痛むということが度々あった。
私も育児が苦行な時期があったし、保育の勉強をして、子どもにとって良くないとわかっているのに自分の子どもについ親からされたことをしてしまうと悩む仲間もいた。
でもネガティブな感情を表に出し、受け止められるという、セラピー効果は高かったと思う。
悲しかったつらかったと心にしまいこむのではなく、何かこの虐待を生むような構造を変えたいよね、子どもに連鎖しないためにはどうしたら良いかと本音で話し合える友人に出会えたことは幸運だったと思う。
個性的な人が多かったから人間関係のトラブルもたくさんあって、行きたくない日もあったけど、終わってみると2年間は宝物のようで、人生の転機だったと思う。
長くなるので続きます。