エコプリント試作

こんにちは。

私は美術をやっている人間です。
時々個展などしたり、作品を考えたり作ったりしています。
自分の特性として、色々な素材や技法を試すことに興味があり、noteをやろうと思ったきっかけもそれらを何かにまとめておきたいという気持ちがあったからです。
たまに「色んなことに興味がそれすぎてて、結局器用貧乏のままだからそれは良くないよ」というご指摘を受けることがあります。
でも今まで色んなことをやってきて、それが10年越しに役に立ったりすることもありました。編み物や手芸、粘土による立体やぬいぐるみ作りなどです。
それらは今自分の美術作品を作る際にとてもとても役に立っています。

ずーっと同じことをしているのが苦手です。
次の展示では何をしようか、どこでやるのか、今やりたいことは何か…
それに思いを巡らせているのが幸せです。

なので気が向いたらその時その時で試していることなどを書けたらと思います。

先日から「エコプリント」というものを知り、昨日今日とそれを試していました。
仕組みとしては、布に直接植物の形を染め出し、それを媒染などして定着させる、というものだと思います。
色々調べたのですが、染める人や素材となる植物、媒染の種類ややり方、布のタイプによって全然仕上がりが違ってくるそうなので、自分で感覚を掴んでやっていく、というような染め方になるようです。
ちなみに私は染め物に関して素人です。草木染めもやったことありません。ここ数ヶ月エコプリントに関する情報を集めて、情報が飽和状態になったので実行しようと思いました。

使用する布について

これは綿100パーセント、もしくはシルクが良い、という情報がありました。
化学繊維では染まりにくいのでしょう。
綿の布の場合は、豆乳に漬けるなどしてタンパク処理が必要とあったので、私はダイソーで買った綿の帆布と、手芸屋で買ったシーチングを買って、豆乳に30分ほど漬け込んで乾燥させてから使いました。
ちなみにその処理をやる前に熱湯と台所用洗剤で煮て洗う下処理をしています。

媒染液について

今回私は鉄媒染をやってみようと思い、錆びた鉄釘で媒染液を作ってみました。
錆びた鉄釘と酢と水をアウトドアなどで使うアルミの入れ物で煮出し、濾してビンに入れます。
数日経つと色が濃くなるのでそうなると使えるっぽいです。
鉄の他にもアルミとか銅とか、種類があるようです。

実際やってみる

まずは帆布から試しました。
リンドウとなんか小さい菊みたいな花を使います。
とりあえず水に媒染液をいくらか入れたのに花をしばらく漬け込み、それを布に配置し、クッキングペーパーで覆って円柱状の木に巻きつけて紐でしばります。
蒸し器みたいな鍋で1時間蒸しました。

次にシーチングです。
こちらはカーネーションと名前のわからない青い花で。
いらないタオルに、先ほど同様薄めた鉄媒染液を染み込ませて絞ったものを被せ、その上からクッキングペーパーで覆い、巻きつけ縛ります。
帆布がちょっと薄かったようなので、2時間蒸しました。

試作の出来上がり


やっぱり思った通りに、思った通りにはいかなかったです。笑

左が帆布、右がシーチングです。
両方ともなんか色が薄いな、と思ったので薄めた鉄媒染液にしばらく漬けてから乾かしてます。漬けた時、色が少し濃くなりました。
ちなみにこれはまだ少し湿ってます。乾くとまた印象が変わるのかなぁ。
帆布を巻きつける際に、二つ折りにしたのでその跡も残ってますね。その失敗を踏まえてシーチングは普通に巻いて、余ったところを折ってまた上から縛る、みたいにやりました。それに関しては成功したようです。ただ、巻いた外側の方の縛った跡がくっきり出ててそれはちょっと気になりました。

意外とカーネーションがほとんど色が出てない。右下の薄いゾーンに配置してました。
リンドウも、青い花も結構出てるので、青い花が出やすいのか…?
本当は近所の葉っぱとか雑草でやりたいですがちょっと天気悪かったのでまた次に試したいと思います。
あと、巻きつける円柱の木もダイソーの工作用のなので少し短いです。今手頃なものをメルカリで買ったのでそれが届いたらまた試してみたいです。
材料とかであまり流通していなくてすごく良いものは大体メルカリです。なんでも売ってますね。

ネットで検索するとエコプリントのすごく綺麗な画像いっぱい出てくるので、気になった方はぜひ調べてみてください。
あと鉄媒染液すごく臭いです。血の匂いがして少し不安になりました。

気になっていたことを実行できて嬉しいです。
思った通りに行かなかったのは失敗ですが、これはこれで私は好きです。

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