「原動力は怒りだから。作り続けたい」ゆうこ (22) フリーター@豪徳寺
九州出身で、大学は関西です。東京にでてきたきっかけは、映像に関わる仕事がしたいと思ったから。東京はいろんな人が集まるし、学べることも多いと思ってとりあえず出てきました。いまは就職はしてないし、就活もしてない。
私が卒業した年の大学の就職率は過去最高で、98%らしいです。わたし、2%に入ってしまったなあ、なんて。そんな自分に焦る日もあります。でも、私にはやりたいことがあるから。選択肢は自由でいたい。
今は映像制作の仕事をしています。そこで思うのは、今必要なのは若い人の力と、女性の活躍できる場だって感じます。映像の世界は体力勝負の現場も多く、やはり男性社会の基盤は残ってる。女ってだけで敬遠されてると感じる時もあります。
女性には若くて華やかで容姿端麗で学がないとダメって価値観を持っている男性がまだ多いと感じる。もっと言っちゃうと、男の人の飾り物って扱い。
でもそんなのって呪いじゃないですか。若さや外見にいつまでもしがみつきたくない。女性に今必要なのは勇気と自信。それを持って女性が進んで行ける社会になったらいいってずっと思っています。
だから、映像で女性へアプローチしたはいと思ってるんです。
尊敬しているクリエイターは、スタジオジブリの宮崎駿さん。高畑勲さんも好きです。
高畑監督の「かぐや姫のものがたり」を見た時は、なんでこんな繊細な作品が描けるんだろう? ってすごく感動して。本当に悲しい話なんですけど、世の女性が常感じているような女として生まれた痛みとか優しさが描かれていました。男性である高畑監督がどうしてあんなにも女性の気持ちが分かるのか、不思議でたまりません。そう思うと男女で分けなくても、私たちは人間として理解し合えるんだって希望が持てます。
あと、養老孟司さんも尊敬しています。やっぱり、 戦前と戦後を知っている人は、痛みの受けとめ方や強さが違うように思います。養老さんの著書からはあらゆるものへのリスペクトを感じます。
私は偉そうなことは言えないけど、女がこうであるべきっていう呪縛から解き放てるような作品が作れたらっていつも思っています。もっと何かから女性を解放したい。
映像をやろう、と思ったきっかけは最初は憧れでした。今となっては、自分がやるべきこと映像しかなくない?ってノリです(笑)
今は目的ができたからやりがいも感じる。けど、反面毎日孤独で苦しい。社会に染まらない苦しさを実感しています。でも私の原動力は怒りだから、絶対にやりとげようって思えるし、粘り続けれるって思う。本当に。
22年間苦しんできたことがあるから。
毎日周りにある不条理な出来事にムカつきながら、上手くかわしながら、今に見てろよって。絶対にギャフンと言わせるようになる。
全員に共感されなくても、数人が共感してくれたらウイルスみたいな感じで伝染していくよね、って友達ともよく語るんです。
ニッチなものでも、あるべきところに進んでいくと思うから、自分の中のなにかが爆発していく日までいまは苦しいけど進むしかない。
企業に就職してしまったら、そこにある価値観でしか物事を判断できなくなる。自分で考える時間をたくさん持てるように今の生活を選んでるんです。
yuuko 2018/06/06
photo/interview saho maeta
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