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日本語はこわくない
最近長女から、話し言葉の文法的な間違いを指摘されることが多い。長年夫から、無意識のうちにダジャレを言っていると指摘されてきた。いずれも、溢れ出る思考や感情を整理せずそのまま発しているからだと思う。頑固なわたしは、「伝わればいいじゃん」と心の中で呟き、耳を傾けずにきた。
わかってはいるが、完璧が苦手である。概ねで良いと思っている。こんなに言い訳している時点で、相当な日本語コンプレックスなのかもしれない。
そんな長年の私の悩みについて、モヤ対談で知った飯間浩明さんに救いを求める。
三省堂国語辞典の編集委員。日本語を眺め続けている人。表紙がやさしい。挿絵がやさしい。助けてくれ、品の良さそうなおじさま!必死にページをめくる。
丁寧すぎる「お」と、ないと困る「お」
「当面の間」か「当面」か
品の良い挿絵と共に文法の正しさが穏やかに淡々と綴られる。
…違う、正解が知りたいんじゃない。期待がしゅるしゅると萎んでいく。落ち込んだまま最終章へ。
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ほらきた。沢山の救いが待っていた。
「全然」の下は肯定も否定も「アリ」
ことばを重ねた重言、楽に考えよう
違和感を感じるはダメなのに、金賞を受賞する、死刑を求刑するは、いいの?
最後にぴしゃり。飯間さんのお言葉。
「正しい日本語」の基準は分からず、私には指摘しようがない。自分の考えや思いを一番うまく表せる言葉こそ、「正しい」。自分自身の「正しい」を決め、相手に届く表現を目指そう。
ありがとう、飯間さん。今日はぐっすり眠れそうです。