見出し画像

喉の痛みの原因がわからない

前回の続きです。

夫の喉の痛みは、私には隠していたが、極限に達しているようだった。

二年が過ぎた春。

みずから「今度は大学病院に行って検査してくるよ」と夫。


一ヶ月後


「ねー、ね、喉には何にも出来てないって。でもさ、」

「うん」と私

「食道ガンらしい」

「ええーーー!!」

そのあとは怒涛の日々でした。


一緒に医師から治療方針をきく。


すぐに抗がん剤治療がはじまる。
最初夫は、私が持っていくものも
食べていたが、


そのうち抗がん剤の副作用で
何も食べられない。起き上がれなくなった。


その姿を見たくなくて、面会に行くのが辛くて、私は家で泣いた。

「もうガンとは闘えない」

そう思った。

生命保険会社の外交のおばさまに
「食道ガン 扁平上皮ガン」という診断書を送ったら

「上皮内ガン」と間違えられて

「たいしたことないので、お金は出ない」と言う。

「は???」

抗がん剤治療のあと放射線治療。
最後に、食道ガンを切って胃を持ち上げる手術の、どこが


たいしたことないのだろう??


こうして二週間も
本来ならする必要のない保険会社とのやり取りがありました。


そして、



約一ヶ月の抗がん剤治療を終えて


今度は、夫婦で放射線治療の説明を聞きに行く。


看護師はとても優しく言った

「ごくたまーに、ですね。放射線で食道に穴が空きます。そうしますと、縫っても穴がふさがらないんですねぇ‥」

それはわかるが、私たちにどうしろと?

そのあとの話も、私たちを震えあがらせた。


つづく

いいなと思ったら応援しよう!