研究留学 おかねのはなし
記録的な円安と物価高のダブルパンチによって、米国のみならず海外留学している研究者のお財布事情は厳しいのだろうと思います。
この記録的なダブルパンチを考慮すると、日本人留学者の歴史上、最も経済的には厳しい時を過ごしているのかもと、憂慮しています。
まだ移住して2か月ですが、赤裸々にお財布事情について書いてみます。
【どれくらいの予算が必要ですか】
この質問へのアンサーは、留学する時・場所・家族構成・円の価値によって極めて大きく変わります。
参考までに、2023年11月現在・ロサンゼルス・家族3人(妻・2歳娘 1 bed room)、1ドル150円の設定で、家賃に47万円(マジです)、スマホやWi-Fi・光熱費など雑費で5万円、プリスクールに月30万円(マジです2)
そこに食費(スーパー・外食)や雑費(生活用品や交際費・お出かけ費)もかかりますので、ランニングコストに節約した状態で90万円前後(マジです3)はかかると見込んでいます。私自身は研究室からお給料を頂いている身分ですが、それでももちろん赤字です。まだ2か月程度しか過ごしていないのでわかりませんが毎月30万円前後・年間で500万円ほどは貯金をすり減らしていく覚悟をしています。
あとですね、他にも移住コスト、これも高いんですよね。
VISAの申請コストや、大使館への交通費、航空券代金はもちろん、こちらは車社会なので車が必須です。カリフォルニアは全米で最もガソリンが高いので、私は中古プリウス2018年製を買いましたが、77000mile (12万キロくらい?)の段階で20000ドル、はい、300万円です。かすり傷の事故歴がある車だったので、これでも安かったです。
*特にガソリンが、ロサンゼルスはほかの州に比べて高いので、Priusさんは中古でも値下がりしないようです。
そこに国際免許での保険費用が夫婦1年間で50万円かかります。(これ色々見積もり取ってもらって、最安です。彼らが口を揃えて、2023.4から国際免許だとものすごく高騰すると言います)
この辺りから必要な予算を逆算すると良いのではないかと思います。
お金のことからは少しだけ話は変わります。
留学準備、というとお金・語学・自分の分野の勉強・家族のこと、あたりで構成されるのが多いと思います、ここに新しく、料理、これ追加しておいてください。
外食をたくさんする余裕はないと思いますから、毎日のラボメンバーのランチしかり、朝ごはんや夜ご飯、特に料理ができない男性1人だと栄養は偏りがちですし、最低限の料理できるといいのではないかなと。万が一、ランチを忘れると外で食べたりスーパーに行くことになりますが、庶民的なスーパーでサンドイッチが6ドルする世界線では、地味にHPが削られてしまいます。
私自身は、サラダパスタ・カレーライス・手羽元・サラダチキンとパン・フルーツ などを作って平日5日間のレパートリーとしています。
テキトーに放り投げれば出来上がるホットクックさん(日本のものは変圧器が要ります)ありがとう。
オンライン英会話と同じくらい、料理YouTubeや実践を積んでください。これほんとマジです。
節約テク
子供の塗り絵は買わない、ダウンロードして印刷
水筒や水を持参する。
とにかく食材を無駄にしない
毎日お弁当は持参する
無料でもHigh Qualityで遊べる場所を開拓する。(公園・博物館・美術館などたくさんあります)
まぁそういっても・・・ 考えてみても、結構限界があります。
日本ではショッピングモール行けば安価なカフェも子供の遊び場もあるし、何でもできます。駐車場も基本的には無料でしょう。
しかしアメリカ国、特にロサンゼルスの一部のモールは駐車場代金も3~5時間で15ドルするところもあります(駐車場のValidationをしても。)
他に何かよい節約があれば教えてください(懇願)
また基本的には医者の研究留学や大学院留学中は”ノーガード”でHP(つまり貯金)を失っていきます。
現在の米国の物価を考えると、支出以上に収入を得ることが難しいですので、留学を志したとき、留学が決定した時から日本で貯金(節約・バイト・資産運用)をしておくのがよいと思います。
ただ最近、サンタモニカの遊園地に行って観覧車($12/person)から見た景色は良かったし、妻と子供もわいわいしてたのを見て、長い人生を考えると大したことではないかなとも思いました。