「出版社への持ち込み」【ショートショート】
「あ、あのー、すみません!原稿持ち込みにきました。僕の漫画読んでくださいお願いします!」
「原稿?あーはいはい。講談社さんは隣のビルで、新潮社さんと集英社さんは向かいのビルになります。」
「ぼくはこちらの出版社さんにお願いしたくて、お小遣い貯めて夜行バスで来たんです、呼んでくださいお願いします」
「君、中学生?弊社『白洋舎』は、クリーニングのお店になるんだ。出版社さんの多いビル街でややこしくてごめん、向かいかお隣に。」
「宮崎から来たんです、お願いします」
「あのさ聞いて、ここは響きは出版社ぽいけど違うの!でさー、人に会うならそんげシワシワのシャツはどげんかせんといかん!じゃが、うちもあんたと同じ宮崎の人間!あんたのてげあちぃ目見とったら応援しとうなった!なにしよるここはクリーニング屋や!未来の大先生にお金はいらんから遠慮せんですぐ脱ぎ!」
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