ドルトムントの本当の問題点
昨年12月にファブレ監督を解任し、監督交代に踏み切ったドルトムントだが、テルジッチ監督は問題解決には至っていない。
シーズン終了後には再び監督交代に踏み切ると見られており、マルコ ローゼ(現メンヘングラートバッハ監督)とユリアン ナーゲルスマン(現ライプツィヒ監督)が有力候補であることはよく知られている。
ドルトムントの本当の問題点は、チームに軸がないことである。
ドルトムントのメンタリティに問題があることは何度も指摘されている。
勝利への意志、正しいボディランゲージは、今のドルトムントからは見られない。
何よりもドルトムントは一貫性が欠如しており、これに関しては監督を非難することは現実的ではない。
ドルトムントの最大の強みは、非常に才能豊かな若いタレントたちだ。
ムココ(16歳)、ベリンガム(17歳)、レイナ(18歳)。そして忘れがちだが、サンチョとホーランもまだ20歳だ。
この年齢ではサッカー選手として安定していないのが普通であり、多くの場合、まだ指導を必要としている。
パフォーマンスの波は正常なことだ。ドルトムントはライプツィヒ戦(○3-1)のように見事な勝利を収めることもある一方で、シュトゥットガルト戦(●1-5)ように情けない負け方をすることもある。
ドルトムントにとっての本当の問題は、チームに安定した軸を組み込めていないことだ。
若者が頼ることができる真のリーダーがいないのである。
キャプテンのロイスはリーダーではない。それはますます明確になっている。
フンメルスはまずは守備を組織しなければならない。
ビツェル、エムレ ジャン、ディレイニー、アザール、ブラントは良い選手だが、最高ではない。
一方、バイエルンには安定した軸がある。
GKノイアー、アラバ、キミッヒ、ゴレツカ、ミュラー、レバンドフスキだ。
バイエルンの若い選手たちがここで絶え間ないプレッシャーにさらされることはない。
ドルトムントは若きタレントを発掘して育て、高く売ることで大きな利益を生み出してきた。
デンベレ(→バルセロナ:1億3000万ユーロ)やプリシッチ(→チェルシー:6400万ユーロ)がその最たる例であり、サンチョやホーランがどのくらいドルトムントでプレーするかは定かではない。
これはビジネスモデルとしてはうまくいくかもしれないが、おそらくチャンピオンになることはないだろう。
ドルトムント上層部は次のスーパータレントを獲得する前に、チームに安定して高いクオリティを発揮できるフレームワークを与える必要がある。
そうでなければ、次の監督も失敗してしまう・・・。