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2部降格の場合・・・シャルケはどうなる?
20日の第17節ケルン戦(●1-2:H)で、終了間際の失点で敗れたシャルケは、2部降格の危機に瀕している。
最下位に沈むシャルケとプレーオフ圏内16位との勝ち点差は、8ポイントにまで広がってしまっている。
シャルケが2部に降格した場合、何が変わるのか?
マネジメント
降格の場合、スポーツ部門責任者のヨッヘン シュナイダー氏(2022年まで契約)はいなくなると自身で語っている。
シュナイダーはすでに2度の監督交代(バーグナー、バウム)を行っているが、給料を払い続けなければならず、代償は大きい。
シュナイダー氏が2部降格後もこの職務を続けられるかは疑問だ。
監督
グロース監督が残留することは論外のようだ。
グロース氏は監督として引退しようとしている。新たなスタートを希望していない。
チーム
降格した場合は、主力選手の多くが売りに出される。
ゼルダー、ウート、マスカレル、ナスタシック、サネ(全員が2022年までの契約)は、シャルケが移籍金を得られるように夏に売却する必要があるだろう。
アリとオザン カバク(ともに2024年までの契約)も、2部リーグでプレーを望んでいない。
また、コラシナツ(アーセナルからレンタル)を維持することも難しいだろう。
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深刻な財政難(約2億4000万ユーロの負債)は、劇的に悪化するだろう。
シャルケのメインスポンサーは、ロシアの天然ガスを一手に扱う巨大資源会社『ガスプロム』だ。
だが、メインスポンサーである『ガスプロム』との契約(2022年まで)は、2部リーグには適用されず、2000万ユーロ近い損失が発生することになる。
元会長のクレメンス テニース氏が『ガスプロム』を説得して、2部リーグのクラブをサポートするように説得できるのではないかと期待されている。
だが、『ガスプロム』は1000万ユーロをはるかに下回る額しか払わないだろう。
だが、当然のことながら、『ガスプロム』はシャルケのスポーツ面での成績に不満を持っており、以前に『ガスプロム』側の交渉の窓口となっていた人物が2020年夏に辞任したという。
TV放映権料
TV放映権料収入の損失はさらに大きくなる。
ブンデス1部のクラブは来季、均等分配制度の下で2470万ユーロを受け取ると予想されている。
だが、2部リーグのクラブとなれば、680万ユーロしか受け取れず、1790万ユーロの減収になってしまう。
テニース元会長からの資金援助
テニース元会長は今冬、所有する食肉加工会社とシャルケのスポンサー契約を延長することで、1000万ユーロの資金援助することを提案した。
テニース元会長のアイデアは、スポンサー契約を年間200万ユーロで5年間延長することだった。
テニース元会長は監査役会の全会一致を求めていたが、2人の監査役員が拒否したため、破談となった。
結果
シュナイダー氏の後継者は、節約マスターになり、人件費を現在の半分の3500万ユーロ程度(現在は7000万ユーロ程度)に削減しなければならない。
新CFOのクリスティーナ リュール ハマーズ氏は、「シャルケなら何とかなると確信している」とコメントしており、クラブが2部リーグで1シーズンは乗り切ることができると説明している。
だが、フェルティンス アレーナ(ローンは支払済)が恒久的な2部リーグの会場になれば、シャルケは遅かれ早かれ存続の危機にさらされることになるだろう・・・。