第2回「Saga Z世代 未来社会デザイン」を開催しました
Z世代と「ほこみち」の未来をデザインするイベントを開催しました
2024年6月29日,佐賀大学にて『Saga Z世代未来社会デザイン|次世代で佐賀の玄関口を盛り上げる』が開催されました.
総合的な視点でまちづくりに取り組まれている「佐賀県庁」、次世代を担う若手経営者・後継者を起点に地域経済発展を図る「佐賀商工会議所青年部(SAGA YEG)」、若者主体で佐賀を盛り上げるまちづくり団体「サガつく!(一社Re-Generationグループ)」が連携し、佐賀駅南側の「ほこみち(歩行者利便増進道路)」について、Z世代の目線で議論するワークショップを企画・実施いたしました。
(補足)ほこみち:「地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築」を目指すもの。
(参考)国土交通省, ほこみちの普及展開について:https://www.mlit.go.jp/road/hokomichi/pdf/s01.pdf
イベントは、佐賀県庁様・SAGA YEG様による『レクチャーパート』と、世代を超えて議論する『未来創造ワークショップ』の2部構成で実施されました。
レクチャーパートに先立ち、第1回「Saga Z世代未来社会デザイン|中央大通りを賑わいの拠点へ」の開催からお世話になっている「一般社団法人Re-Generation」代表理事の右近 宣人(うこん のりひと)さんから、「団体説明」や「未来創造ワークショップに取り組む上でのポイント」についてご説明いただきました。『今日1番大事なのは「次世代を担う若者の価値観が次の社会を創っていくことになる」ということで、皆さんの価値観がすごく宝物なんです。その価値観に革新性があるからこそ「行政の方々の専門性」や「事業者の方々の現場感」が活かされてくるので、今日は皆さんの素の想いを存分に出してもらえたらと思います。』と参加者を鼓舞していただきました。
レクチャーパート:未来創造のための知識を身につける
まず、佐賀県庁様によるレクチャーパートでは『「みち」が変われば、「まち」が変わる』というキャッチコピーと共に、「ほこみち」整備の背景や活用についてご説明いただきました。特に「ほこみちは行政として整備を進めるけれど、”活用”という部分は官と民の力、特に大学生の力を借りながら育てていきたい」という「サガつく!」の必要性を感じる一言が印象的でした。
続いて、SAGA YEG様によるレクチャーパートでは、SAGA YEG様が数年前までは関わりのなかった佐賀県庁様と、コロナ禍をきっかけに絆や接点が生まれた背景と、その後の経緯についてご説明いただきました。「それぞれの団体が個々で活動していても、大きなことはなかなかできないので、チームで協力しよう!」という動きの中で、「まずは意見交換から始めましょう」という次第で関わりを持つようになったそうです。
このように、「取り組みの進捗」や「まちの課題」などの”現場感”を体系的に学ぶことで、ワークショップに必要となる知識を身につけました。
ワークショップパート:未来創造に世代・分野を超えて取り組む
また、②「未来創造ワークショップ」では、若者・佐賀県庁・SAGA YEGの方々が5グループに分かれて、共に「若者が駅前(ほこみち)に来て、楽しむには?」というテーマで「i.どんな道にしたい?」「ⅱ.その道のキャッチコピーは?」「ⅲ.その実現のためには何ができるのか?」について議論し、自由な発想で付箋にアイデアを出し合いました。
佐賀県庁・SAGA YEGから各グループに1人、”メンター”としてご参加いただき、若者の議論が活発になるようリードしていただく中で、「面白い!」「いいねぇ!」と若者のアイデアに感心する場面も多くみられました。
最後にグループごとにアイデアをまとめて発表を行いましたが、発表後の質疑応答で活発に意見や質問が飛び交う様子がとても印象的でした。
《イベントの様子:サガつくInstagramのリール動画より》
https://www.instagram.com/reel/C9m466jPuBS/?igsh=MW1lbnVraGF1b2YzYg==
発表されたアイデア(「班名/ほこみち名称アイデア」:企画内容)
「A班/さがばい」:「佐賀がばい」「佐賀ばい(佐賀だよ)」「佐賀by(あなたの近くに)」などの意味を込めた名称アイデア。「県内外から来てもらえるような「佐賀の魅力が詰まった空間」にするべく、「夜市のような明るい空間」を構想。みんなで一体となって体験型のイベントを盛り上げることにより「さがばい」周辺のお店や駅に訪れた人を引き込みさらに盛り上がりを創出する。
「B班/よかみち」:「佐賀のいいところが集まった道(自然と食)」という意味を込めた名称アイデア。若者が集まるような空間にするべく、トンネル型のグリーンカーテンを用意し、昼間はグリーンカーテンだが、夜はイルミネーションで道を彩るトンネルを設置する。また、キッチンカーの出店により週末の賑わいを創出する。
「C班/つながらんばロード」:「人とつながることができる道」という意味を込めた名称アイデア。老若男女が佐賀を感じ、おしゃべりしながらつながれる空間として、売り子がお客さんの間で交代していく「つながらんばマルシェ」を定期開催する。佐賀弁で注文するルールを設定したり、学生と事業者が組んで商品開発したものを販売するなどを想定。また、イベントの継続開催のために、オンラインサロンのようなコミュニティ化を図り、出店者と顧客が「仲間」として繋がることができる場にする。
「D班/サンセットストリート」:佐賀城の別名「沈み城」から「日没後に地元の人が集まってチャレンジできる場」という意味を込めた名称アイデア。「普段は駅を利用しない人や滞在しない人の目的地となる空間」にするべく、「若者や地元の人がチャレンジできる空間」「賑わい・交流が生まれる空間」を構想。昼は「歴史のエリアに誘導できる道」として歴史に親しみを持って触れ合えるよう、中央大通りに並ぶ偉人像に季節に合わせたコスプレをさせるなどする。夜は「未来に向かってチャレンジできる場」として新しい佐賀の歴史を作るべく「自由にチャレンジできるナイトマーケット」を開催することで、昼と夜で性質の違う空間づくり。
「E班/SAGA ISSHIN 通り」:佐賀”維新”や心を一つにする”一心”、新しいものを作り出す”一新”の意味を込めた名称アイデア。「さがで暮らす人が使える、日常と非日常が共存する空間」を作るべく「プロポーザルを開催し使いたい人が無料で使える場所」にする構想。「出店例)ファッションショー・マルシェ・パレード・出店・スケートボード・マウンテンバイク・企業のポップアップストア・路上ライブ」
フィードバック
レクチャーを行っていただいた「佐賀県庁様・SAGA YEG様」からフィードバックをいただき、それぞれの立場から今後の展望や感想について共有していただきました。
佐賀県庁様からは「この道を盛り上げていくためには我々世代ではなく、これからの未来を担っていく皆さん世代が”いかに面白くこの道を使ってくれるのか”が大事だと思う」とおっしゃっていただいたことが、私たちとしても活動意欲を掻き立てられる一言でした。
また、SAGA YEG様からも「僕たちは30代や40代が多くて、どうしても”できること”を前提に話してしまう。でも若い子たちが出してくれる突拍子もないようなアイデアに”まちづくりのヒント”が落ちていたりするので、すごく有意義な話を聞かせてもらった。」とおっしゃっていただき、大変やりがいを感じました。
『サガつく!』代表 江頭から
最後に「サガつく!」代表の江頭から『皆さんから出していただいた5つのアイデアは9月のイベントをはじめ、駅前や中央大通りを盛り上げるための今後の活動のどこかで反映できればと思います。今までよりも”新しいまちづくり”をしていきたいので「若い人のアイデア」が長いものに巻かれないよう、佐賀県庁様・SAGA YEG様と共に、今までにないものを創りあげていこうと思っています。今後も、このワークショップで考えたアイデアを実現まで持っていきたいという方は是非「サガつく!」へお声がけください。』と、「サガつく!」の活動が若者からアイデアを出すだけで終わるのではなく、『若者のアイデアをまちに反映することで新しいまちづくりをする』という熱い想いをZ世代の参加者の皆さんに伝え、イベントを締めくくりました。
〜サガつく!|次世代と佐賀の”まち”を創る〜
『将来住みたいまちをつくることでその街を誇ろう』という理念の元、
行政や民間企業と連携し、若者主体で継続的にまちづくりを行う団体です。
《サガつく!Instagram:https://www.instagram.com/sagatsuku.z》