白いベレーの中に
ここは甲風園。
道の向こうから身長1メートルくらいの幼稚園の制服をきた女の子がおかあさんとあるいてきた。
白いベレー帽、かわいい彼女は手を引かれつつ
うるさいくらい大きな声で
調子ハズれた歌を歌う。
びっくりするくらい気持ちよさそうに。
おいおいまったくもう。
参ったな。
人の足元で。
頼むから、
もっともっと大きな声で歌ってくれよ。
せっかくだから、
何重に作り上がった壁ぶち壊す勢いで。
俺らではもう歌えないほどの声で
世の中を震わせて、デカい風穴空けるくらい。
白いベレーの中に溢れたビジョンを世界に注ぎ込むように。
白いベレーの中に溢れたビジョンで世界塗り替えるように。