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【相模原】県から譲渡提案の津久井湖観光センター、再整備前提であり方や活用方法検討

 県が所有する「津久井湖観光センター」(敷地面積1050平方㍍、相模原市緑区太井)について、県から同市へ再整備を前提とした譲渡の提案があり、市は譲渡を受けた場合の施設の再整備のあり方や有効活用の方法、維持管理などについて、財政負担軽減の視点も加えて総合的に検討する。再整備は民間活力の導入を前提とするが、具体的な手法は指定しない。


 同センターは、2階建て、延べ床約619平方㍍。中山間地域(緑区の津久井、相模湖、藤野地区)への玄関口に設置されている施設であり、市としても「観光振興を行うにあたり非常に重要な施設」と位置付ける。1968年に整備された施設であり、現在は老朽化が進む。


 市は2013年に公共施設の保全・利活用基本指針を策定し、持続可能な都市経営に向けた施設の適正化や総床面積の縮減などを行っている。譲渡を受けた場合の施設の再整備のあり方や有効活用の方法、維持管理などについて、財政負担軽減の視点も加えて総合的に検討することが必要となっている。


 第3次市観光振興計画(23年改訂)では、観光情報の発信と地域特産品の販売機能を担い、更なる充実を図る施設であり、一層の魅力づくりを進める施設と位置付けている。現在の機能を維持し更に充実を図る必要があり、同センターを基幹となる拠点施設とした広域の観光振興を図る構想が地域団体から提出されるなど、再整備の要望がある。


 中山間地域の入口であり、国道沿いの湖畔に位置し、津久井城址や県立公園に隣接するという絶好のロケーションを生かしつつ、観光拠点として機能の向上を図る一方、民間活力の導入によりライフサイクルコストの低減を図る。


 土地所有者は市のままとし、用地を民間事業者に貸付け、同事業者が新施設を整備する。土地の譲渡は行わない。普通借地、定期借地などの貸付方法、借地期間は指定しない。現施設は県、または市が除去し、更地の状態から事業を開始する。ただし、事業開始を現施設の除却からとする提案を妨げるものではない。


 再整備後の新施設は、観光情報の発信、地域特産品・地場野菜の販売、観光客の休憩などの現行機能は続ける。隣接する公園利用者を含め、トイレ休憩が可能な状況を維持する。新施設のうち、新津久井湖観光センターを除く部分の活用方法については、民間事業者の提案によるものとする。


 また、現行施設で260平方㍍以上を新施設の1階部分に平面で確保し、新たな津久井湖観光センターとして市へ貸し付ける。観光拠点としての機能の充実が図られ、隣接する公園と親和性の高い用途であれば民間施設との複合整備もできる。