現場第一主義
個人的なはなしで恐縮ですが・・・
机上の空論ということばがあります。国語辞典を開くと「頭の中だけで考え出した、実際に役に立たない理論や考え方」とあります。
その反対語が現場第一主義。「目で見て、やってみて、この手で触って、そして、考える」
わたしが今までいつも意識して実行してきたしごとのやり方です。
どんなことでも、まずは現場の状況をしっかり把握することから始める必要があると信じてきました。
自分の頭はそんなに上等にできていないので、このプロセスを抜きにして机上だけで考えたものは、実際にやろうとしたとき、的外れだったり、大きな落とし穴があったりすることがしばしばでした。
さがみこファームが発足してからも可能な限り現場に出てみんなと一緒に汗を流しながら、その上に立って考えるよう努めて来ました。
何もかも新しいことだらけの新事業の立ち上げですから、人任せ業者任せにしていたりするととんでもないっことが起こります。
現場をよく知っていれば、問題点が頭の中に常駐していますから、他の人が検討したものであっても現場に照らし合わせて判断することができます。自分の専門外のことでもからだで感じているものがありますから、これで行けるかいけないかくらいはわかります。
また、思わぬ場面で「アッ、これだ!」というヒントや解決策を得ることもしばしばあるのです。
常時、現場の状況や問題点を意識していればこその産物です。
そんな自分ですが、最近、若い頃ラグビーのまねごとをして痛めた股関節の状態が悪くなって、現場に立つことがだんだんつらくなってきていました。
ただ、このさがみこファームのしごとだけは何としても結果を見るまで頑張りたい、そのためにはどうしてもこの脚をしっかり治しして現場に立ちたい、そんな強い想いから、一大決心して昨年の10月末に人工関節の手術をうけました。その影響で、ここ数か月現場に行けない日が続いています。
今のところ、これまでの蓄積で何とかなっていますが、そんな蓄積などはすぐに色あせてしまいます。
それを補うため、一生懸命みんなから話を聞いたり、今はテレワークで現場とつながることも可能なので生の情報を得る機会は以前と比べれば格段に増えていますが、それとて限界があります。
テレワークでブルーベリーが育つわけではないですから・・・
あー、早く体を治して、また現場に戻りたい。
(2021.1.16 山川陽一)