
「つくる」ということ。
さがみこファーム代表の山川勇一郎です。
今日は少し自分の話をしてみたいとおもいます。
さがみこファームの多様な取り組みの根っこの部分を少しご理解いただけるかもしれません。
ぼくは何かを「つくる」ということが大好きな子どもで、好きな科目は図工でした。LEGOに始まり、紙ヒコーキ、ガンプラ、ラジコン、工作用紙で作った迷路、木工細工、Basic言語でのプログラミング、、、さまざまな「つくる」ことにハマりました。そして、自分がつくったもので遊んだり、プレゼントしたりすると、まわりの友人たちが喜んでくれることを知り、調子に乗って、より良いものをつくるということを繰り返す。そんな少年時代を過ごしました。
社会に出て働くようになると、モノだけではなく、サービスや事業や仕組みも広義の「つくる」ことだと理解し、新規事業開発などを好んで手掛けるようになり、そこに喜びを見出すようになりました。
当たり前ですが、モノやサービスや仕組みや法制度等、人間社会を形成するすべてのものは過去に誰かがつくったものです。つくった時は良かったかもしれないですが、社会変化に合わせて改善していかなければ、時間の経過とともに時代に合わなくなっていきます。一旦そういう目で見ると、制度疲労したシロモノが社会のそこかしこに転がっているのが目に付くようになり、「もっとこうしたらいいのに…」と思うようになりました。
ただ、周りを見渡すと、問題そのものに気づいていなかったり、あるいはそもそも問題を問題と思っていなかったり、たとえ気づいていたとしても、色んな制約で動けなかったり、面倒くさいから何かと理由をつけて動かなかったり、、、結局は何もしないという人が大半であることに気づきました。
前述のように、つくることが好きなぼくは、「誰もやらないなら自分でつくってしまおう。」というマインドで、困りごとや課題があると、自分の手持ちのリソースを活用し、知識が足りなければ勉強し、他から持ってきたり、他の誰かとつながることで、課題の解決策をひねり出すということにトライするようになりました。通底しているのは、自分がつくったもので人が喜んでくれることです。もちろん、誰もやったことのないようなことには応分の困難が伴いますが、そこにやらされてる感はなく、むしろ楽しいと感じます。それは少年時代からの「つくる」経験で培われたものなのでしょう。
さて、前段が長くなりましたが、さがみこファームに目を移しましょう。
さがみこファームは農業法人ですが、農業界は、生産性の低い農地利用、長時間で非効率で過酷な労働、それを助長する法制度、既得権で固まった産業構造、補助金漬けの農業行政など、「ザ・古い業界」で、課題を見ればきりがありません(もちろん、そういうものに果敢にチャレンジする人がたくさんいることは知っています)
さがみこファームの立ち上げの経緯は過去に書いたので割愛しますが、農業素人のぼくにとって、農業界のそうした現状は聞いてはいたものの、実際に中に入ってみると、ある意味新鮮な驚きの連続でした。農業界全体が制度疲労起こしているのは明白で、何かを変えないと未来がないと痛烈に感じました。
一方で、現場をつぶさに観察すると、今は耕作をされていない場所であっても、農地というのは様々な可能性に溢れた素晴らしい場所に見えました。「あれもできそう、これもできそう」と仲間と現場で話すうちに、自分の「つくる」マインドに火が付きました。
そのようなことで文字通りゼロからつくってきましたが、農業とエネルギーに、観光、教育などの要素を掛け合わせた様々な取り組みが動き始めています。こうした取り組みを通じて、農業がカッコよくて、稼げる農業になれば、自然と人はやってくると思います。
ぼくたちはここで次の時代の一次産業の形を「つくり」たい。
一度現地に来ていただければ、およそ農業に留まらない、農地空間を活用した新しい何かをつくろうとしていることがご理解いただけると思います。
ありがたいことに、最近さがみこファームの取り組みに共感して、協力いただける人がだんだんと増えてきました。そうした人たちと新しい何かを「つくれる」ことはぼくにとって大きな喜びです。
プレ会員募集中。ぜひ仲間になっていただけたらうれしいです。
ワクワクする未来を一緒につくりましょう。
https://sagamicofarm.co.jp/pre/index.html