がおー
フィロドリーノでローネを弾いているさがみと申します。先ほどnote新規登録しました。初投稿です。
この記事では私が所有しているローネを紹介させていただきます。写真いっぱい載せました!(タイトルは、ちゃんと楽器のことわかってるのか…自分より巧く弾ける人たくさんいるぞ…等々いろんな恥ずかしさがあふれてしまいました)
1.ヴィナッチャ1922ライオンヘッド
私が弾く機会のあったマンドローネのなかでは小さくて軽い部類であると思います。参考までにメジャーで測ってみました。振動弦全長は約78cmです。張りは緩く、A線は特に扱いが難しい楽器です。これはどのローネでも同じと思いますが、ガツガツ弾くと音が潰れて邪魔にしかならず、かといって丁寧に弾くばかりでは合奏を支えられません。その実力がこの楽器は如実に現れる気がします。自分が弾きたい音を叶えてくれるからこそ、余計に自分の非力さを感じ、同時にまだ伸び代があることを感じさせてくれます。
小ぶりで軽量であるため、大所帯で1本とかはキツイ(去年までそうでした)ですが、ドロドロとしたローネらしい低音、伸びのあるふくよかな高音がとても気に入っています。
2.ブリッジ
このブリッジはオリジナルを元に造っていただきました。C線よりもA線の弦全長が長くなる造りです。更に私からの要望でブリッジ高さも上げてもらいました。全ては弦の張り強化のためです。後々いただいたオリジナルのブリッジはこちら↓
オリジナルはA線だけ弦全長が長くなるようになっていますね。(これをいただいて、ブリッジ造り直しの際に装飾をオリジナルに合わせていただいたんだなと感激!)
3.エンドピン
そしてこの楽器の特筆すべき点、エンドピン(正式名称?)ローネ棒の固定部分です。
この固定部が本体とどのように繋がっているのか不明ですが、サウンドホールから覗くと、内側は完全に塞がっています。学生時代ローネに出会った時は、楽器のお尻に穴があるなんて…!と思いましたが、(全く他意はありません)よく音が漏れないな、ローネ棒あるなしで音は変わるのだろうかと考えたことを改めて思い出しました。
一番心配なのはこの穴…!棒自体は細く、差し込み深度は約3.5cm。因みに棒無しでは固定は難しく(いや、滑り止めを巻きつければいけるか?)もし穴がガバッてしまったらどう修理することになるのだろうと戦々恐々です。弾く際には楽器の付け根をしっかり挟み、少しでも負荷がかからぬよう注意しています。
因みに運搬でつぶれぬようコーナンでカバーを自作しました。
4.ヘッド
まずは糸巻。
オリジナルのままなので老朽化していますが、現役です。なかなか頑丈に造られているようですが、壊れる前に新しくして、オリジナルは保管したほうがとの声もあります。壊れたら泣きますが、新しい糸巻のために楽器本体に新しい穴まで空けてアンバランスなピカピカ新品なんて…と先延ばしにしている現状です。
続いてネック×ヘッド周辺。
裏側に装飾があります。ネックとヘッドは3つのパーツで組まれているようです。
で、おまけ。いや、メイン?
口の中も彫ってあります。
眩しそう。
運搬で外傷を負わぬようこちらもカバーをコーナンで自作しました。
と言うわけでマイローネの紹介でした。生まれは1922年ということで、再来年に100歳です。今期のフィロドリーノ演奏会は延期になり、開催日はまだ未定ですが、100年経っても愛し愛されたこの楽器とステージに上がれるのは幸せなことだなあと感じています。
そういえば、まだ自分以外の人がこの楽器を弾く機会がありませんでした。弾いた感想であったり、客席で音を聞きたいなとは常々思っています。紹介した通り100歳のおじいちゃんを労って弾いてますので、誰にでもお貸ししますは無理なんですが、機会があれば私共々よろしくお願いします!