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月はまた昇る
いい2023年だった……
早く走り切ってしまうのが勿体無くて。
でも、早く3人揃いの衣装を着せてあげたくて…
逸る気持ちをどうにか鎮めつつ、無事イベランを終えることができた。
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メイクが上手くいかず、家に忘れ物もした散々な日だったけど、イベスト完読したら精神が元気になった
日日日、最高の仕事するじゃねーか
イベント終了を待ちきれずに、イベラン中に読んだ今回のストーリー。
読了後に堪らずこう呟くほど、琴線に触れる内容だった。
ハピエレ様と神尾さんだけでなく、とうとう日日日氏にも足を向けて寝られなくなってしまった。
もはや私、立ち寝しか許されないのでは?
ともあれ、イベストを通じて3人に対する解像度がいっそう上がった。
紅月はあの3人でなきゃダメなんだ、あの3人だから「紅月」なんだ。
紅月って、やっぱり、いいなぁ。
鉄とキーボードは熱いうちに打て。
イベスト感想戦、いざ参ろう!
あらすじ
教育番組【天地鳴動】の司会を務めるチャンスが巡ってきた『紅月』。長寿番組に新風を吹き込み、新たな歴史を刻んでいこうと誓う敬人だが、番組のご意見番『三賢者』が立ちはだかり……!?
見たら分かる、おもろいやつやん。
「クロスロードと連動したクライマックスイベント」という位置付けだったため、アンデ同様、ストーリーの軸はユニット結成当初になるのではと予想していた。
しかし、時間軸はES設立初年度の冬。
そして、事務所内での「紅月」の地位を高めようと奔走する蓮巳くんのお話。
ドタバタ活劇の予感に胸が躍った。
蓮巳敬人は人間がお好き
今年の蓮巳くんのお誕生日に、彼のことを“人間臭い魅力がある“人だとお気持ちを寄せた。
なぜそう感じたのか、それは彼が人間を愛しているからだ。
それが裏付けされるように、蓮巳くんの人となりが掘り下げられていたストーリーだったと思う。
以前、紅月が「歴史系クイズ番組」へ出演することになった際、
蓮巳くんは鬼龍くんの為に参考書を買い直し、わざわざマーカーまで引き直してくれた。番組の傾向を分析し、小テストまで作ってくれるほどの用意周到っぷり。
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"人が好き"だから、お節介だと思われても世話を焼かずにはいられない。
"こいつは信頼に値する人物だ"と思うから、見捨てずに叱る。些細な努力も見逃さずにちゃんと褒める。
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でもその反面、自分が尊敬する相手に対して盲目的になり、相手の全てを肯定してしまう。過剰な憧れを抱くあまり、言動や行動が知らぬ間にその人に似通ってしまう。
私が蓮巳くんに感じていた"人間臭さ"とは、まさにこういうところだったんだ。勝手に親近感すら湧いているよ。
一つ「解」が出た気がして嬉しかった。
くろうに献身
小難しい話に口を挟む際、鬼龍くんは決まって「自分は頭が悪いから理解できないが」と枕詞のように付け加える。
しかし、その後に続く言葉は至って明瞭で、全く的外れなものではない。
これまでの話を鬼龍くんなりに咀嚼し、彼自身の考えをきちんと述べてくれた。肯定や否定、時に矛盾の追求まで。
十分理解できているのだから、わざわざそんなこと言わなくても良いのに。
鬼龍くんがあの枕詞を自虐めいたように口にするたびに、私の眉間の皺が深くなっていた。
今回、歴史的な長寿番組「天地鳴動」に出演するにあたり、勉強漬けの1週間を送ることになった鬼龍くん。
しかし、いつものように自虐する鬼龍くんに対して、蓮巳くんがピシャリと「馬鹿であることは勉強ができないことではない」と言ってくれた。
これこれ、この言葉が聞きたかったんだよ!
ありがとう蓮巳くん。この台詞を反芻しながら、首が取れてしまうほど頷いた。
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先の自虐からも分かるように、鬼龍くんは自己評価が低い。
もっと自信を持っていいのにと、彼が自分を卑下するたびにまた私の眉間に皺が寄った。
しかし、鬼龍くんが思わず蓮巳くんに吐いた弱音を聞いて腑に落ちた。
彼は、かつて不良であったことをずっと負い目に感じているのだ。
ずっとくだらねぇ不良として生きてきた、つけが回ってきたんじゃねぇかな
てめぇらは俺を受け入れてくれたけど、他の“普通“のやつらは、そうじゃねぇんだ
…そもそも会話が噛みあわねぇんだ。共通の話題がねぇんだよ、普通の連中とはよ
…普通の、一般人たちの暮らす場所には、俺の“それ“はなかったんだよ
それに気づいた瞬間、ぞっとして、怖くなっちまってよ
中学時代に暴力に明け暮れた不良が、妹の笑顔が見たいとアイドル養成学校へ入学する。
高校卒業後はエスカレーター式で芸能事務所に所属し、そのまま本格的にアイドル活動を始める。
鬼龍くん自身も言っていたように、確かに同世代の若者からみれば“浮世離れ“した人生を歩んでいるよなぁ。
高校でも不勉強だった鬼龍くんには、基礎教養がすとんと抜けている。
それでも何不自由なく生活が送れたのは、学校という枠組みを出ても、彼を取り巻く環境や人間関係が全く変わらなかったからだ。
初めて自分の社会より外の人間と触れ合うことで、己の非力さや無能さを嫌というほど痛感する。
すごく、すごくいい経験しているよ鬼龍くん。だってそれに気が付けたんだもの。
今のままでは駄目だ。力だけではなく心も強くなりたい。
今回の経験を経て、鬼龍くんはへこたれず、前を向いてくれた。
こう決意した彼は、もう二度と「自分は紅月の癌」だなんて言わないだろう。
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空っぽの自分を遠ざけず、邪険にすることなく受け入れてくれた蓮巳くんと颯馬くん。そんな2人のやりたいことを、やりたいようにさせてあげたい。
これまでも鬼龍くんは自分を殺して蓮巳くんと颯馬くんに、紅月に尽くしてくれた。
だけど鬼龍くんだって、紅月の大切な一員なのだから。
これからは自分のためにも紅月に尽くしてほしい。
ラスト・サムライ・ソウマ
陰と陽で例えるならば、蓮巳くんと鬼龍くんは“陰”だ。
学院時代、共に抗争を経験してきた2人。
同級生たちを権力や腕力でねじ伏せ、自分たちの地位を確立してきた。
夢半ばで敗れた彼らの屍の上に、自分たちは輝かしく立っている。
自分たちの実績は決して誇れるものではないと負い目を感じていた。
一方で颯馬くんは“陽”。
純粋なまっすぐな思いで、2人を尊敬し忠義を尽くそうとしてくれる。
「天地鳴動」の前途多難な番組制作に、精神的に参っている様子だった蓮巳くんと鬼龍くん。
颯馬くんも晃牙くんに愚痴こそこぼしていたものの、「逆境こそ燃える」と意気込んでいた。
その心は、全く折れていなかった。
紅月の精神的支柱は間違いなく彼である。それはこれからもずっと揺るがないのだろう。颯馬くんこそ本物の武士だよ。
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知力に秀でた理知的な蓮巳くんと、体力に秀でた感覚的な鬼龍くん。対極な2人だけでは、遅かれ早かれ紅月は解散していたと思う。
知力・体力ともに兼ね備えた颯馬くんは、そんな2人の間を取り持ち、常に中立の立場を取ってくれる。まさに紅月のバランサーだ。
素敵な後輩を持ったね、蓮巳くん、鬼龍くん。
誰が欠けても「紅月」でない。
それぞれが「紅月」を「紅月」たらしめる重要なピースである。
なんて尊い関係性なのだろう。それを噛み締め、ただ今、ひたすらに幸せだ。
君たちはどんなアイドルになりたいか
「自分たちはどんなアイドルになりたいか」ー
彼らがESに所属してから、今日まで付き纏ってきたテーマであり課題だった。
「天地鳴動」の番組制作を通して、3人の中に、現状を良しとせず絶えず「変化」していかねばならないとする共通意識が芽生えた。
「時代にあわせ、月の満ち欠けのように変化するアイドルになる」ー
これが、現時点で彼らが出した答え。目指す理想のアイドル像なのだ。
答えの成否は関係ない、3人で1つの答えに辿り着けたことが何より嬉しい。
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私が知らない、見たことがないだけでライブでの彼らは元からああだったのかもしれないし、来たるクライマックスイベントを経て彼らの中で何かが弾けたのかもしれない。
アニメーションMVを視聴したときに感じた、「何かが弾けたような3人の嬉しそうな表情」。
これは3人が同じ思いを持ち、決意を新たに前に進んでいく覚悟の表れだったんだ。
月は、満ち欠けを繰り返しながらまた昇る。
昇る月は毎度同じ月ではない。季節や天候、そして見る者の心情によってその見え方は異なる。
しかし、誰もがその神秘さや儚さに魅了される。
「紅月」もそんな月のように。
急激な変化ではなく、月の満ち欠けのように。時間を掛けて、ゆっくりと。
しかし魂はぶれずに。これからも3人一緒に、着実な歩みを。
万人に愛されるアイドルになるために。
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Special Thanks: 大神晃牙
晃牙くん、イベント連勤お疲れ様。
晃牙くんからおすそ分けしてもらったお野菜と、アドニスくんのアドバイス通りお肉もたくさん食べて英気を養いたいと思う。
2人のおかげで、今年の冬も無事に乗り切れそうだ。
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