IR Monthly Report September
皆さま、こんにちは。
セーフィー株式会社(東証グロース:4375)のIR池上です。
このMonthly Reportでは、投資家、アナリストの皆様に向け、セーフィーのリアルタイムのIR活動をお伝えいたします。
弊社CFOの古田より
こんにちは。CFOの古田です。
8月は決算発表と個人投資家の方向けの説明会、機関投資家の方々との1on1と、毎日のように投資家の方々のご意見を聞くことができました。改めて、当社の成長への期待の高さを感じるとともに、黒字化の前倒しが必須であることを痛感し、皆様の声を経営メンバーと共有しています。
当社のサービスは、様々な業界で利用され、非常に多くの成長機会があるので、将来の成長のための仕込み=先行投資を数多く行っております。黒字化を前提に、先行投資と既存事業の収益のバランスを考えつつ、先行投資した案件の成果をしっかりと数字で示して、継続的な成長を実現していきます。足下は概ね計画通りの進捗であり、このまましっかりとコミットした数値を達成していきたいと思います。引き続きのご支援、よろしくお願いいたします!
8月のトピックス
ベトナムで法人設立、現地版「Safie GO」のゼネコン初納品も!
セーフィーは、ベトナム及びタイ大国を皮切りにグローバル進出を進めています。東南アジアを選んだ理由は、これまで国内でお付き合いがあった建設会社や製造会社などの日本企業の各拠点が既に存在しており、事業拡大が比較的見込まれやすい点にあります。また同地域では、日本と同様に高齢化による人材不足という課題を抱えており、現地でのセーフィーのサービス活用の期待も大きいのです。
タイ王国に駐在員事務所を設立したことに続き、ベトナムには海外現地法人「SAFIE VIETNAM CO., LTD.」を設立したことをお知らせいたしました。現在は日本・中国・韓国の海外支社をメインターゲットとし、主に建設・製造業界へ展開を目指しユースケースを次々と創出しています。
日系の建設現場では日本国内の基準をベースに管理されていますが、ベトナムの建設現場ではベトナムローカルの関連企業の技術がまだ日本ほど成熟していないため委託管理が大変であったり、保険の取り扱いや考え方も各国間で異なるため、問題が発生しやすい状況にあります。1,000人規模のスタッフ・作業員が関わる現場においては3名の死亡事故が発生していたことを受け、安全管理の質を上げるため、管理担当者9名がウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus」を装着し、その状況を関係各所が遠隔から常に確認ができる環境を整備した例もありました。
ウェアラブルタイプだけでなく、LTE一体型の屋外カメラも建設現場全体を俯瞰してみることができるため、ベトナムやタイの現場でも大いにニーズがあります。
2016年に当時提供していた屋内向け小型カメラを屋外でも活用できるよう、カメラ本体+ルーター+LTEを大きめのボックスに入れて活用したのが「Safie GO」の起源でした。当時より鹿島建設様をはじめとし各建設会社や2016年の熊本地震でも活用されたことにより活用が普及していきました。 その後、屋内向け小型カメラの中でもより過酷な環境で安定稼働するカメラに変更したり、ボックス自体を屋外向けのボックス型製品に改良したりと、PDCAを回しながらカメラとルーターの一体型で電源のみで簡単に使え、設置も簡単な現在の「Safie GO」シリーズができあがりました。
今回、ベトナムの現地でも日本国内同様のカメラを提供するうえで、ルーター価格が現地の提供価格と見合わないこともあり、現地のスタッフはルーターやBOXの選定をゼロからスタートしました。最初から完成体を目指すとなるとコストも時間もかかるため、まずはクイック&最低限の品質を担保した低価格のアッセンブリ版を取り入れ、顧客に提案しつつ海外版の完成体を目指していくこととしました。現地版の「Safie GO」シリーズは8月より販売を開始し、日系建設企業を中心に30台程度の受注が既に決定しています。労働集約型産業の建設・製造業の現場をまずは遠隔からサポートできるよう、今後も尽力してまいります。
「SAFIE VIETNAM CO., LTD.」の代表である吉野が、現在は未成熟でこれから高い経済成長や市場拡大が見込めるベトナム市場にどのような戦略で進出したのかについてインタビューいただきました。お手すきでご覧くださいませ。
介護報酬制度改正により、施設の見守りカメラ導入が進む
人手不足が進む日本全国において、将来的には高齢者が人口の3分の1を占めるとされ、その増加に伴って介護施設の利用者も増えると考えられます。利用者増加に伴う需要の高まりを受け、介護職員数は2040年には58.0万人が不足すると言われています。その結果、利用者への細かいケアやサービスの品質が低下したり、職員への長時間労働や肉体的/精神的負担が増え退職の加速が訪れたり、しいては受入人数が限界を迎え倒産に追い込まれるケースが想定されます。
そういった中、厚生労働省が発表した2024年度の介護報酬改定において、介護ロボットやICT等のテクノロジーの導入を通じて、介護サービスの質を確保しつつ、職員の負担軽減に資する生産性向上の取り組みを推進することを目的とした見守り機器を導入することで、加算や人員配置基準の緩和がなされることとなりました。
中国地方で特別養護老人ホームやデイサービスセンター数箇所を運営している社会福祉法人では介護報酬制度の改定を受け、2施設で生産性向上の加算取得を見越して全居室に1台ずつカメラの導入を実施していただいています。介護スタッフ全体の人員が不足している中、ICT機器の導入を検討。「Safie One」を活用し、インシデント経緯を映像で記録しご家族への説明・施設用の振り返りに活用したり、導入前の夜間職員体制において宿直の職員含め3名を2名体制へ省人化し、宿直職員を家でのオンコール対応に切り替えています。
介護の現場では、今後、下記のような活用方法が見込まれます。
見周り業務の軽減負担
夜間の勤務人数が少なく物理的な見守り回数のルールがあるなか、 平常時の見回りでは事務室のモニターにて全居室を観察
人員不足で事故発生リスクが増えることが想定されるなか、 全居室に常時目が届くため、事故発生リスクを最小限にできる
徘徊・転倒発生時の対応業務の負担軽減
大きな事故・発見遅れが起きないように常に見回りをする負担があるなか、 センサー×映像で”必要なときだけ”対応が可能に
転倒の様子がわからず骨折を疑い、救急搬送依頼が増えるなか、 無駄な救急搬送や過度な対応業務を減らし、コストを削減できる
今後、介護の現場負担を軽減し適切な介護サービスの質を確保するため、録画カメラなどをはじめとする見守り機器の導入が増えていきそうですね。
話題の導入事例:JR西日本グループの施設警備や沿線警備でSafieを導入
駅ビルをはじめとする「施設の常駐警備」、イベント開催時における「雑踏警備」、JR西日本の線路沿いの安全確認を行う「沿線警備」などの警備業務の可視化・業務品質の向上のため、ウェアラブルクラウドカメラの「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」を導入し、30以上の現場で活用しています。
施設警備では、警備員がカメラを胸に装着し、巡回時・閉店時に撮影を行います。撮影された映像は防災センターのスタッフがPCで視聴し現場の様子を確認するほか、災害発生時などにリアルタイムで状況を把握したり、クラウド録画された映像を見返して事実確認を行ったりしています。
山陽新幹線の沿線警備では対象エリア(大阪~博多間)を9つの区間に分け、各区間の線路沿いを車両巡回する上で、車中にSafie Pocket2を固定して定点撮影し、降車時は胸に装着してウェアラブル撮影など、撮影方法を変えながら一部始終を記録しています。マップビューアーの位置情報で進捗状況もわかるため、警備員の安全確保や業務の履行確認などの管理業務にも役立てています。
G7やG20開催には駅周辺のテロ対策や混雑状況の把握を目的に活用し、臨時警備の本部と現場の情報共有をスムーズに実施しました。
2026年新卒向けサマーインターンシップを開催
セーフィーでは毎年夏季休暇のシーズンに、大学生や大学院生の新卒の方々を対象とし、サマーインターンシップ&アイディアソンを開催しています。今年も、サマーインターンシップを3days、アイディアソンを2回に分けて2日間開催しました。今回、難関国立・私立の学生を中心に約1,500名の応募があり通過率2%の中で30名が参加したサマーインターンシップにフォーカスして、その内容をお伝えします。
■「サマーインターンシップ」の内容について
代表取締役社長CEOの佐渡島やCFOの古田をはじめとした経営陣が登壇し、社会の未来を見据えたものづくりの視点を体感できるインターンシップです。ソニーグループで「ハード、ソフトともに、プロフェッショナルなものづくり」を体験してきた視点を直接学べる貴重な機会でもあり、人々が必要とするサービスや技術を生み出すための思考法に触れ、ワクワクする未来の描き方や実現方法を学べます。
セーフィーのサマーインターンでは、3日間、学生3~4名に若手社員1名がメンターとしてグループを組みワークショップにチャレンジ!「日本をまるごとDX」をテーマに、セーフィーが掲げるビジネスコンセプト「現場DX」を推進するための”5STEP”のロードマップの最終段階「ステップ5」に焦点を当て、「新たな協業先企業」と「協業によってどんな課題を解決するのか」について立案してもらいました。
最終日には、セーフィーも実際にサービス提供している建設業界や介護業界の課題を深堀りした的を得た解決策をプレゼンされ、審査員として参加した経営陣からは様々な角度からフィードバックがなされ、熱いディスカッションが実施されました。
サマーインターンの詳細は下記note記事よりご覧いただけます♪
アイディアソンの詳細は下記note記事をご覧くださいませ♪
決算開示 & IRイベント関連
2024年12月期第2四半期 決算開示 8月9日(金)
今回の決算開示では、現場を持つあらゆる業界で人手不足が進行し、2040年には働き手が現在の8割になるという「8掛け社会」※が到来する一方、デジタル庁が進めるアナログ規制緩和・撤廃により、セーフィーのサービス / ソリューションがあらゆる業界で活用されている旨をお伝えいたしました。
開示したFY2024 Q2の決算概要は下記の通りとなりました。
詳細については下記、資料よりご確認くださいませ。
🍂決算短信
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4375/tdnet/2489227/00.pdf
🍂決算説明会資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4375/tdnet/2489249/00.pdf
🍂特別損失の計上に関するお知らせ
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4375/tdnet/2489235/00.pdf
🍂決算説明会書き起こし
https://finance.logmi.jp/articles/379985
🍂決算説明会 動画
個人投資家の皆様向けの説明会 8月27日(火)開催
個人投資家の皆様向けの説明会は毎四半期の決算開示から1~2週間後をめどに開催しています。 今回もCFOの古田から会社概要や皆様からいただいた事前質問、リアルタイムのご質問すべてにお答えさせていただきました。
当日いただいたQ&Aの一部になります。
特別損失の計上について。 現状のセーフィーの事業規模、BSにおいて8.27億円の特損は決して小さくないと思います。
毀損をすることは忸怩たる思いです。営業利益や損失額としても決して小さくはない数値であり、取締役会でも非常に問題視され、しっかりと振り返りもいたしました。投資の仕方は今回の件を踏まえて見直しを進めており、このような損失はできるだけ出さないように投資の意思決定を変えていくことを考えています。一方で、投資自体で成果が出ている場面もあったり、今回の損失において元本を回収できない自体というよりも会計上の損という側面もあるため、しっかりと投資をし、投資先を支援して株式価値を取り戻していくことをしっかりとやっていこうと思っています。
中長期的な市場規模とその中でどれくらいのシェアを取っていく計画なのかを教えてください。
国内の中長期的な市場規模は台で、大半はクラウド型で提供されている世界になりうると考えています。セーフィーとしてもまだまだ大きな台数を獲得できるよう、通過点として100万台を超えた世界観を到達していけるのではないかと思っています。
第3四半期以降も開催予定ですので、ご都合があえば是非ご参加ください♪
🍂個人投資家の皆様向けの説明会 動画
決算についての所感
今回の決算開示での進捗について、決算説明資料にてエグゼクティブサマリーでご紹介をさせていただいております。
ARRは100億円を突破しました。1つのバーラインを突破することができ、今後も「現場DX」を推進してさらなる成長を目指していきます。売上高は33億9,000万円で前年同期比17.2%増、粗利は17億円で前年同期比22.7%増となりました。調整後営業利益はマイナス1億9,000万円で、前四半期と比べて約1億円の損失拡大となっています。2024年上期全体の実績はおおむね計画通りとなりました。第2四半期については、スポット収益が減少しているものの、リカーリング収益の成長率は前年同期比26.9%増と成長できており、売上高33億9,000万円の着地となりました。パイプラインを積み上げ、通期の業績予測は達成が射程圏内に入ってきています。
第2四半期では大規模ユーザーカンファレンス「Safie Future Resolution Summit(レゾサミ)」との開催や新卒採用についてしっかり投資を行った結果、約1億円の損失拡大となり調整後営業利益はマイナス1億9,000万円となりました。
遠隔接客ソリューション「RURA(ルーラ)(SF)」を出資先のタイムリープ社との協業により開発・ローンチし、小売・サービス業界に対して「映像×遠隔接客」をしっかり売っていける土壌ができるなど、ソリューションでも十分な実績が出始めています。
2024年12月期第3四半期の業績見込みに関して、スポット収益、リカーリング収益ともに増収見込みとなっており、通年の業績も予想と変わらない見込みです。
メディア掲載・出演など
セーフィー、ARR100億円を突破。アナログ規制の緩和・撤廃が更なる後押しへ(「Strainer」 8.14掲載)
Q2FY2024の決算について、経済メディア「Strainer」にて取り上げていただきました。ARR100億円を突破し「株式市場での評価は低迷しているが、2026年には調整後営業利益の黒字化も見えてきた」というようにご紹介いただいています。
詳細はこちらからご覧くださいませ。
代表・佐渡島がラジオNIKKEI「この企業に注目!相場の福の神」にゲスト出演
セーフィーの起業背景やビジネスモデル、著名企業様での活用事例、今後の成長戦略についてもお話させていただきました。詳細は下記よりご覧くださいませ。
🍃番組コーナー名:「この企業に注目!相場の福の神」
🍃放送メディア:ラジオNIKKEI第1
🍃放送日時:2024年8月20日(火)11:15~11:30
🍃詳細は番組コーナーウェブサイトをご覧ください。
ラジオNIKKEI「この企業に注目!相場の福の神
https://www.radionikkei.jp/fukunokami/20240820.html
*音声は、リンク先ページ右「Apple Podcasts」または「Spotify」から8月20日放送分をお聴きいただけます。
セーフィー、「うめきた」にカメラ300台 防犯や人流解析(日経本紙(大阪版)・日経新聞電子版 8.16/17掲載)
セーフィーの関西進出について1月にオープンした関西支店を皮切りに「カメラを生かした大阪の新しい街づくりに関わりたい」とする代表の佐渡島にインタビューいただきました。9月に先行開業するJR大阪駅前の再開発地区「グラングリーン大阪(うめきた2期)」には300台超のカメラを供給し、防犯や入退室者のカウントなどへの活用が検討されています。
詳細はこちらからご覧くださいませ。
JR大阪駅北側の再開発区域、大学・新興企業が続々入居…「技術革新」生む新たな拠点に(読売新聞オンライン 8.29掲載)
9月6日(金)にJR大阪駅北側の再開発区域「うめきた2期(グラングリーン大阪)」の一部施設が先行開業するうえで、イノベーション創出に向けた中核機能施設「JAM BASE」に入居する1社としてご紹介いただきました。フロア内では自社製品のショールームも展開する予定です。
詳細はこちらからご覧くださいませ。
最後の1等地 うめきた再開発 関西経済の起爆剤になるか(NHK大阪 9.3放映)
9月6日(金)にJR大阪駅北側の「うめきた」エリアの再開発プロジェクト「グラングリーン大阪」の中核機能施設「JAM BASE」に関西支店が入居することを受け、執行役員の西村にインタビューをいただきました。
詳細はこちらからご覧くださいませ。
編集後記
セーフィーのIR Monthly Report 9月号はいかがでしたでしょうか。
2024年12月期第2四半期の決算開示を行い、目下、機関投資家やアナリストの皆様と1on1 MTGを実施中です。先週は、個人投資家の皆様からリアルタイムの質問をお受けする説明会も実施し、想定以上の応援コメントや厳しいご意見を直接的にいただくことができ大変励みになりました。しっかりと今後の事業成長に活かしていきたいと考えています。
もちろん、決算開示だけでカバーできていないセーフィーの現場の声や裏側をあまねく伝えられたら良いなと考えています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
引き続き、応援のほどよろしくお願い申し上げます。
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