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道草日記38「地面に描いた工房: 完成と完璧を期待しないこと」
ここに紹介する日記は過去のもの。
「2年と364日前」からはじめた日記のふりかえりが、ようやく「1年と329日前」まで現在に近づきました。2023年の春をふりかえっています。
※過去の日記を読み返し、現在いまの気持ちを書き添えています。
夢を描いたことはなかった
実は、森の中で暮らすとか、森の中に工房が欲しいというような夢を描いたことは一切なかった。両親とも東京生まれで地方に故郷もなかったからなのか、子どもの頃から異世界である牧場と森は好きだった。大人になって森や山を歩くようになり、テントや山小屋で食事をしたり眠ったりするのも好きだった。
夢を描くことはなかったのに、さて東京を離れようかと考えたとき、未来の住処を想像するシーンは迷わず森の中一択だった。
今日ふりかえる日記は、2年前の3月。
2022年秋に間伐、冬がきたから「やすみ」など双六のようにサイコロ振ってもなかなかまっすぐ進めず停滞していたが、カリズマイから往復50キロ近くの道のりを毎日通った。葉を落としたカラマツと地味な色の葉を残したアカマツの森に、ただ佇んだ。太陽がどのような高さで動くのか、風はどう吹くのか、とても大切な情報だった。
資材はどんどん高騰していると聞くが、厳冬期が過ぎて春が来なければ進めない。本当に家は建つのか、工房はいつか再開できるのか。日記にあるように、枝をつなげて間取りや空間を想像して、夢を超えた現実をじーっと見つめた。
新しいチャレンジに年齢や体力は関係ないというものの、いやいや、あると思うし、ないと言い切ったらそれは負け惜しみ。不安でいっぱいな毎日だった。ひとつだけ可能な方法としては、完成と完璧を期待しないことだった。
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根っことまるた。 地面に工房を枝置いて描いた。走りながら枝をつなげていった。
肥沃な黒土に唐松落葉の絨毯。
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煮こごった土鍋が食堂前にあった食品サンプルみたいになったのでいいぞいいぞと言った。
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生ハム&チーズ、ゆで卵つぶしてマスタードとマヨネーズ薄切りパンにはさんでぎゅっと重しして。オレンジジュースと薬草茶持ってシャチホコ光る西へ向かった。 親愛なる姉さんの作品展へ。作品と作家たちとの語らいで大満足。食パン一斤が黄金の胃袋に変わったような気がした。
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土鍋コッチョリーノで煮たボッサな煮豚の煮汁スプーン一杯に水を加えネギを加熱し塩で味整えて溶き卵を流したスープ。
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そうだった。東京にも雪が舞ったのよね、
ふるえる足もとに。あの日。(忘れない東日本大震災を)
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12年前くらいから使ってたスープジャー。まいにち弁当だった子が使い倒したが、金彩してわたしのものになって数年目。 きょうの講座のおひるは鶏がら出汁に野菜を入れて硬めにゆでたフォー。蓋を開けると、ナンプラー香が食指を動かし、柔らかくなったフォーでばっちり。
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醸造もろみを入れて木の舟で搾ったあとの粕。天日干ししていたのだけど雨にて取り込む。家中が醤油香。 ごはんにふりかけると美味しい。お肉にまぶしても美味しいって地域のおじさんに教えてもらった。
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ごはん添えておきます^_^
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住む森のとある場所。山菜やキノコは知人でも許しのあるひと同士で大事に。
今夜食べる分だけ。
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フキノトウ味噌 ノカンゾウ酢味噌和え
ちびちびお酒いただいてたのですが、ごはん欲して一合だけミニ土鍋で炊きました。