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ヘアスタイル画像を見るときの美容師の脳の仕組み
「ヘアスタイル変えようかな…」
「なんかイイ髪形ないかなぁ…」
と思うときによくするのが
SNSによる髪形検索ですね。
「髪形、流行り、ショート」などと検索すると、
とりあえず、いくつものアタマ?
が画面いっぱい目に飛び込んできます。
画像が目に飛び込んできた瞬間は、髪形を分析して見てるというよりも
「画像が投射された」
「サイトと中継が取れた」
といったレベルです。
これは、脳科学者エリック・カンデルの本を読んだところによると、
脳が【ボトムアップ処理】をしている状態のようです。
このように、パッとアタマっぽいものが見に入ったあとに、
髪形をじっくりとながめて
「コレはどんな髪形かな?」
「長さはどうだろう?」
「このヘアカラーいいね!」
などの情報を得ていきますが、
このような時は
脳が【トップダウン処理】をしている状態のようです。
お客様がサロンにお越しいただく時は、美容室に来る前にじっくりと調べてからご来店される方が多くいらっしゃいます。
画像の枚数はだいたい
2.3カットから多くて5カット位
という感じです。
お客様は、それらの髪形については
すでに見て知っているので、
それぞれに選んだ髪形の長さやかたちなど、ある程度の情報を得ている状態です。
ところが、当たり前ですが、
美容師はそれらの画像をカウンセリングのときに初めて目にします。
お客様が、数枚の画像をパパッと前後左右とスクロールする画面を目にしている美容師は、
次々に変わっていく画面を前に「たくさんのアタマが目に飛び込んできている」くらいの感じ方で、脳が【ボトムアップ処理】をしている段階です。
この段階では
「この髪形が一番お似合いですよ!」
と言えるほど、
脳は髪形についての情報を処理していません。
美容師は、それらの画像を美容師サイドのスマホなどに取り込んだりして、
画像をしっかりと手元で見ることで、やっと【トップダウン処理】をおこなって髪のかたちや特徴などを分析していきます。
平面の画像を3Dの立体へとイメージしながら、
実際にお客様の髪を手に取って、
お客様の髪の状態や顔立ちや雰囲気と、
画像の髪形を照らし合わせながら
「似合う髪形」を考えていくという流れになります。
こんなふうに、SNSの髪形1つ見るのであっても【ボトムアップ処理】と【トップダウン処理】という流れを脳は消化しているのだな、ということがわかりました。