テンポとペース
以前の記事に書いたのですが私はメガネ店で働いています。
いろんなお客様がいらっしゃって、誰一人悪くはないのですよ。
これは私の問題。
私「一番困っていることはなんですか?例えば遠くはいいけど字が見づらいとか…」
お客様「あの…困ってるのは…あ、ていうか困っているほどじゃなくて…ちょっと気になるっていうか…」
私「全然いいんですよ。ちょっと気になることがあればそれをぜひ教えてください」
お客様「あの…別にあれなんですけど…あのー、メガネをかけていると小さい字が見えなくてメガネ外しちゃってます」
私「そうなんですね。かけ外しが頻繁だと少しやっかいな感じですかね?」
お客様「あ、別に外しちゃえばいいのでそれで特に困ることはないです」
私「そうですか。じゃあもし新しいメガネを作るとしたらどんな感じだとうれしいですか?何か改善されたらうれしいかなと思うんですけど」
お客様「別に…今のところ平気です」
…
…
え…
じゃあどうしたら…
ってなるんですよ。これけっこう多いです。
あ、これはですね、お客様全然悪くないんですよ。はっきりしないこともあるし、お困りごとが明確だとこちらが助かるってだけの話なんで。
ただ、会話が成り立ってないんですよね。
忙しい店だと次のお客様が待っていることもあるし、今のメガネ嫌なんだよーって来られる方の方が希望が分かりやすいのでスムーズに進みますしありがたいなと思ったりします。
お客様「別に今ので見え方全然いいんだけどフレーム変えたくてさ」
もう大好きですね、こういう方。
お客様「老眼になったみたいで遠近両用作ってみたいんだけど」
これもいいですねー。
主訴がはっきりしてますので。
たぶん私の性格の問題なんですけど、「はい、承知しました。ではこちらへ。」っていう流れが好きなんですね。
せっかちというか、結論を急ぐタイプなんでしょう。いいことだとは思いませんけど。
こんな感じなのでハマるお客様とハマらないお客様がいます。これは接客業あるあるでしょうか。
私「これは輪っかのどこが切れているか分かりますか?」
お客様「………えーっと……んー…分かんないです」
私「あ…はい。ではコチラはどうですか?」
お客様「えー…なんだろう…」
私「がんばって見なくていいですよー。切れ目がもしわかったら教えていただいて、わからなければそれでオッケーなので」
お客様「うーん……あ、えーと…分かんないです」
これもお客様は悪くないですよ。
みなさん一生懸命見ようとしてしまうものですから。
ただ、ただね、わからないなら
「わかりません」
でいいわけです。
見えないことが悪いわけないですからね。
恥ずかしいことでもないし。
ここまで書いてきて気がついたんですけど、たぶん私わがままだし、めんどくさがりなんですね。自分の会話のテンポをキープしたい、自分のペースで仕事したい。
まぁそんなことほとんどないんで雇われびととしては笑顔で乗り切るまでですが。
逆に、テンポやペースがわりと近い人とはやけにシンパシーを感じて、大好きになる傾向にあります。あと、勘がいいひと。
みんなそうか。
先日、古くからの友人に会った時に「私、牛乳ダメなんだよね」と言ったら「乳糖不耐?」って返ってきて、やっぱりこの人すごいわと思った次第です。
牛乳ダメと言うと、だいたいは「嫌いなの?」もしくは「アレルギー?」なので、めんどくさいからそうだよって答えちゃうんですけど。
スッキリしたやりとり、気持ちがいいもんです。めんどくさがりで優勝できそうな私にはありがたい友人です。
ちなみに我々古からのポル友集団がありまして、その人達はわりとこのタイプ多いです。
全然違うタイプの人間たちですがテンポとペースが近いのかな。
そういうことで相性みたいなことも測れたりするのかなぁなんて思ったりして。