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2024/12/29 佐々木さん無差別挑戦の巻

言い訳(見る必要なし)

これをnoteに書いている今日は2025/01/11。初noteでタイトル詐欺。そもそも佐々木さんが無差別挑戦したのも2024/12/28の話だし。
28日の夜にこんな長文をタラタラ書いていたら日付を越して29日になってしまったんです。そしてこのnoteは2週間越しにその時の文章をいじったもの。明けましておめでとうございます。趣味が趣味だし基本一人のことしか書かないから誰にも需要ないと思うけど忘れたくないあれこれを時間の波から守るためこうして文字に起こそうと思います。
わたしはただ佐々木さんをどうしようもなく応援してた、という証を残すためのnoteです。



感想

せっかく話すなら最初から。
まずひがしんアリーナで佐々木さんの無差別級挑戦表明があって、ふと目が覚めたらもう大会当日だった。佐々木さんが無差別に絡むなんていつぶりだろう。たぶん4、5年ぶりぐらい。興奮した。溢れ出る鼻血を飲み込んだ。佐々木さんの時代が再び来るのだと思った。アイドルの真似ごとだの綺麗事だのはくだらないと一蹴して、実力が全て、結果が全ての素晴らしい世界を作り上げるのだと思った。
 普段あまり本気を出して戦う人ではない。しかしシングルマッチやベルトのかかった試合、今回みたいなビッグマッチだと気の入りようがまるで違う。ましてや両国のメインなんてものはやはり4、5年ぶりぐらいになる。2選手の当日のサイン会もなかったしこれはだいぶ酷い試合やるんだな。と思った。案の定だった。でも体感15分ぐらいだった気がする。時間も呼吸も忘れて、目の前にある死闘にただ震える37分間だった。
 そして負ける瞬間はあっさりと終わった。
度重なるようなぶつかりあい、会場の熱気にあおられて私の心は奔走し、しばらく帰ってこなかった。プロレスにおいて死力を尽くして尚3カウントを取られるということ。有無を言わさぬ終幕。敗者に対する絶対的な否定。許せなかった。こんなに許せないことがこの世にあろうかと思った。でも悔しさが湧くことはなく、気づけば無心で勝者に拍手を送っていた。結果はともかくとして、夢のような時間が終わってしまったという静かな余韻に浸っていた。


空気

 敗北を喫した。それは大きな事実だった。でも事実はそれに留まらない。会場の空気が、時間が経つにつれ徐々に挑戦者側に大きく傾いてきていた。「こいつ、ここまでやるか」「こいつ、こんなことできたのか」とつぶやくような声が聞こえてくるようだった。両国にそろったプロレスファン達が、ようやく佐々木大輔という存在を認めた瞬間だった。



ハイライト

 中でも印象的だったのはステープラーの打ち合い、それから場外へのハードコアダイビングエルボーだっただろうか。
 試合の中盤で出てきた2台のステープラー。それを互いの胸板に打ち込んでいった。だけでなく、それぞれ両手と眉間、急所をも打ち抜いた。いずれも神経が半端なく集中する部位である。もはや痛いという次元ではない。視覚的にもインパクトは非常に大きかった。挑戦者が「どこでも打て!」と言わんばかりに両手を広げたことにも歓声があがった。ステープラーを打ち込まれた胸板から血が垂れていた。度胸という概念が四肢を生やしてそこに立っているかのようだった。その結果両手を打ち抜かれたわけだが。それでも尚腕を広げ、それを見た王者がついに眉間を打ち抜いた。さすがにうろたえるも王者の急所を打ち抜く。これこそハードコア。まさに瞬きを許されない攻防だった。
 そしていつものことだがハードコアダイビングエルボーはやはりすべり知らずの大技だった。リングのトップコーナーからパイプ椅子席に向かって勢いよくダイブするという自殺技、見た目より何倍もリスクが高い。ここ一番で出す挑戦者の代名詞と言ってもいい技だが、それほどまでこの技を愛用すること自体が彼が普通の選手ではない所以なのである。望む武器、望む技をもってして王者を客席まで追い詰め、颯爽とリングのトップコーナーに登りあげると、すさまじい速度で王者の身体へ突撃した。いずれも大ダメージ。しかし避けられる可能性を考えると技を出す側が圧倒的に不利。これほどまでにハイリスクな技を思いつく想像力、それを可能にする身体能力と気概は到底並のそれではない。
 また、注目度はさして高くないと思われるが、試合のさなかに風のごとく放たれたドロップキックも挑戦者の実力を固く証明するものだったと思われる。
 公式の情報によると王者(クリス・ブルックス)の身長は192cm。一方で挑戦者の身長は168cmと比較的小柄。デビュー時からその綺麗なドロップキックに定評があったとされる挑戦者だが、この日放ったそれは192cmの体格をもつ王者の顔面を正面から撃ち抜いた。この出来事がまだ「今年」であるうちになるべく多くの感想を残すつもりだったが、これに関してはひたすら圧巻の一言に尽きる。単純な才能や気概では到達できない「継続」の精神に準ずるものをそこで目にした。



数年前の思い出

 2021年7月、初めて佐々木大輔をこの目で見たあの日、まさかその背中がここまで大きく見える日が来ようとは思いもしなかった。ラフな試合の中に見た目新しさ。小柄なヒール。3年も経つとさすがにはっきりとは覚えていないが、はっきりと明確にあの日ほど誰かを応援したいと思った日はそれまでになかった。あとこれは関係ないが、見た目のインパクトのわりになんて当たり障りのない名前をしているんだろうと思った。
2回目はその年の年末だった。その日、私はようやく佐々木大輔というレスラーを知った。泉のように次から次へと湧いて出てくる大技、したたかで確実なテクニック、地に伏しても何度も何度も立ち上がる身体。まさしく九受けて十返すプロレスラーの姿だった。
 今回のKO-D無差別級選手権は「KO-D」の価値が1段階も2段階も底上げされた試合といっていい。
勝った王者はその威厳をたもち、負けてもなお挑戦者はファンを増やしていく。佐々木さんは肝心なところで負ける、結局は負けるというこの流れの背景にはこれがあるのだと思っている。



恐れていること

佐々木さんはこの試合をKO-D無差別級からの引退試合にしたつもりなのではないかと思っている。師匠の技、メキシコの技、盟友デスペラードの技、代名詞である大技の数々。一切の出し惜しみをしていない。強いて言うならミスティカ式が決まらなかったことぐらいだろうか。しかしそれでも佐々木大輔のプロレスは続くと、佐々木大輔の中の最高の試合は更新され続けると願ってやまないのである。




どうしても言いたいこと

 結論として、佐々木大輔はアル中だの借金野郎だのバンドマン(風貌)だの言われるが、
やはり『プロレスラー』である。


2週間経って

直したつもりでもやっぱり文章が臭い。そんなもんか試合見た後なんて。年末はみんなポエマーになってしまうよ。あと何より佐々木さんの文体の影響受けすぎね。
両国の試合が終わって今日に至るまでの2週間DDTはだいぶ色んなことが変わってきた気がする。主に遠藤選手のNOAH遠征やコウノスケタケシタの3団体所属のことだけど。ほんとにどうなるんだろ。いい方向に進むなら願ったり叶ったりなんだけどね。あんまり佐々木大輔さん以外を深く語ろうとは思ってないから小物は口を閉ざすけど。もう3000文字を超えてしまった。


私が言いたかったこと!

2024/12/28 DDT両国大会を
WRESTLE UNIVERSEで観よう!!

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