音色の肯定は人生の肯定#サックス芸人日記3
仕事では頭を使う。
だけどそれと同じくらい感情を使わないと自分の中のバランスが取れなくなる。
わたしにとって感情をたくさん使うのは音楽だ。
音楽をちゃんとやり続ける環境を作った方がいい。
そう思ったから月一は路上演奏をやることを決めて、
今日やってきた。
2月の学びはとっても大きくて
子どもが喜びそうな曲、SAXで吹いたら映える曲だけではなくて、
心にしまっていた気持ちを思い出して
足をとめたくなるような
一曲しっかり丁寧に吹くレパートリーを作ることにした。
3/12の今日。丁寧に吹くことにしたのは「花は咲く」
前回リクエストをいただいたこともあり、この季節にはぴったり。
歌詞や動画、作詞作曲者のメッセージもしっかり読んだ。
動画を見て泣き、作詞の岩井俊二さんのメッセージを読んで泣き、作曲の菅野よう子さんのメッセージを読んで泣いた。
正直何かの作品を見ながら泣けるタイプの人間ではなかったのだけど、感動できるようになったのには心当たりがある。ライターの仕事を始めたことだ。
わたしにとって執筆はしっかり「届ける」ためにたくさんのエネルギーを使うもの。ひとつのweb記事だってたくさん試行錯誤して、先輩たちの知恵や経験をわけていただきながら必死につくっているわけなので、世の中に存在しているもの全てにその誕生の裏のエネルギーが存在する。
たくさんは記事を書いていないけど、一つの作品の裏側にあるたくさんの背景を多少なり想像できるようになったことは、涙もろくなったことに繋がっている。すごさを自分の器で受け止めきれないのだ。
音楽はすごい。
音楽に感動できるようになった自分の成長もちょっと嬉しい。
今日は「花は咲く」を真剣に吹くことにエネルギーをかけていた。
「いい音だから聞き惚れてしまって」
といいながら寄ってきてくれて、お弁当を買いながら三曲くらい足をとめてちゃんと最後まで聴いてくれたおじいさんがいた。(路上はバイト先の弁当屋前でやってるので)
いい音を出したい。
音には人間味が滲み出るから、魅力的な人間になりたい。
小学生のわたしが考えた結論はずっと生きていて、
いい音を出すために人間性を磨いてきたと言っても過言ではない。
正直音楽を通して人を感動させたいとか考えたことは一度もないし
これからも多分思わない。
だけど、音楽があったら世代も年齢も文化もぜーんぶ関係なしに
コミュニケーション取れちゃうのがすごいと思う。
足を止めてくれた、あなたに出会えてよかった。
音楽はたくさんの感情が動く
わたしにはやっぱり音楽が必要だ
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