「一人身の強さ」:毎日ショートエッセー:古い羅針盤122章
少子高齢化である。故に、以前政府や官僚が想定していた親子を基盤とする家族像は既に崩壊している。以前、このブログでも半数以上がおひとり様構成になるとの書籍を紹介した事がある。この、おひとり様。ある意味、自由に生きられるという幸せを含んでいる。辛辣な家人とここ20年間共に暮らして、これほど人間関係に神経を使ったことはない。まあ、それ以前が真っ当ではなく、マウントしまくりの嫌な昭和オヤジだったから、其処まで考えも行動も行き着かなかったせいだと勝手に、判断している。逆に言えば、周囲と社会がそれを許せた時代だったのだろう。それは又、遠地で一人身で暮らす近親者にも当て嵌まり、横暴な大正オヤジが数年前に他界したお蔭で、晴れて自由な生活を送っている。だが、人生とはそう甘くはなく、寄る年波には勝てず、足腰は弱り、耳も聞こえなくなって、弁だけが立つという極めてバランスの悪い老人生活を送っている。それでも、近くに天塩を掛けて育てた娘が住んでいるので、よもやの場合は、何とかなる。それに蓄えた貯金も十分にある。そんな安心があったらばこその豊かな老後人生には違いない。「在宅ひとり死のススメ」:上野千鶴子氏を読んでいる。
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