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息を吹きかけたら消えそうほどの小さい幸せでいいんじゃないかな。

毎週末行っていた近所のカフェにいかなくなって、1ヶ月ほどが経った。なので、今日は久々の訪問です。

お気に入りの席が空いていたので、そこに座り、あんこバタートーストとアメリカンを注文。そんな時に、近所に住んでいるであろうカップルがやってきて、私のとなりに座っている。

物静かで、会話は少ない。普段一緒に住んでいると思わせるほどに、余計な会話はない。


二人は、たまごサンドイッチとピザトーストとコーヒーを頼んでいて、それを静かに待っていた。10分ほどして、食事が運ばれてきて、彼氏がピザトーストを食べた。すると一言。


「うん。おいしい。」


と、言った。
ただ、それだけ。その一言だけなんだけど。



この人、本当に美味しいって思ったんだろうなぁと思った。家で彼女の作る料理も、こんな風に美味しい時は美味しいって言うんだろうなぁって、そんな風に想像してしまった。

ただの一言なんだけど、その一言に幸せがいっぱい詰まってた気がした。


今はいろんなものが選べるほどに豊かな時代で、付き合う相手も昔よりは選びやすくなった。だから、彼女彼氏には「◯◯であってほしい」「◯◯くらいできとけよ」「普通このくらいできるよね」って、いろいろ相手に求めてしまう。ちょっと手を抜いたことを許すことができなかったり、面白い話をしてくれる人じゃないと嫌だとか、知らぬ間に何かを求めすぎてしまう。


こんなに努力しているわたしに見合う人は、素敵な人でなければいけない、という勝手な自分自身への束縛。


でもね、気づかないだけで、わたしたちの生活圏ではたくさんの小さな幸せがある。それは、誰かに共感されるものではないかもしれないし、言葉にして誰かに伝えるほどでもないかもしれないけど、ちゃんと存在している。

求めないと見えてくる幸せってあるんじゃないかなぁ。

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