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家族、誕生。その瞬間。

おはようございます、saejiiです。


昨日わたしは、いのちが誕生する瞬間に立ち会った。

兄の1人目の子供が生まれたのだ。


昨日は実家に帰って、わたしのお父さんとお母さんと一緒に、兄嫁が入院している病院へ向かった。午後2時だった。
すでに陣痛室から分娩室へ移動していたけれど、陣痛室には38時間こもっていたと、兄が話す。分娩室からは、数分置きに兄嫁の聞いたことのない叫び声が何度も何度も聞こえてくる。

外で待つ兄嫁の両親と、わたしの両親と、わたし。中で何が起こっているのかわからない不安は、わたしたちにいろんな想像を働かせて、多くの仮説を立てさせていた。午後5時。


『こんなにも出産というのは、壮絶なものなのか』と時間が過ぎるほど思わされる。すでに分娩室に入って、4時間が過ぎていた。


よく、分娩室で立ち会う旦那さんが『何もしてあげられない。自分はその時に無力であることを知る』みたいに言うけれど、兄を見ていてわたしは思った。


”旦那さんは、無力なんかじゃない。一緒に戦ってる”って。


ある意味、出産する本人よりも削られているものがあった。『大丈夫、大丈夫』と支えることは、『代わってあげたい』と思いながら相手を励ますことは、生半可なものではない。

兄嫁のお母さんも、『できることなら、代わってあげたい。あの声を聞いている方が辛い』と、何度も何度も言った。わたしも、何かできることはないか探し続けていたけれど、何もなかった。


みんなが『頑張れ!』って、そう願って5時間後、やっと産まれた。


男の子だった。


みんな、ずっと分娩室に耳を近づけていたもんだから、『おめでとうございます!』と、先生が分娩室で放った声がすぐにわかって、外で待つわたしたちは、みんなでハグをした。

両家の両親のこんなにも嬉しそうな顔は、結婚式以来だ。


こうして両親に初孫が産まれた瞬間は、本当に一生の宝物になったのだ。



今回をきっかけに、わたしは自分の考えが完全に変わった。自分の周りで出産をした友達や、街で見かける妊婦さんやお母さんを尊敬してしまうだろう。それぐらいの原体験になってしまった。

子どもというのは家族を強くしてくれる。家族とは、夫婦だけではなくて、夫婦をきっかけに繋がった両家全部だ。


出産、ほんとうにおつかれさまでした。こんな素敵な経験をさせてもらって、幸せでした。



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