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なぜフィルターが必要なのか?

最近は、小林秀雄や三島由紀夫など、今まで読んでいなかった方々の本を読んでいる。自分が違う人間になるんじゃないかと、少し過信してみたりしながら。

そんなわたしは、小林秀雄の”読書について”を読みながら、変な気を起こしそうになる。

どうして同じ人間なのに、こんなにも感覚が異なっていて、感情のレパートリーがあるのだろうと。80歳も年齢が違うというのに、うっかり恋でもしそうな気持ちになる。なんて、マジにそう思ったりするので、本というのは、つくづく怖いなぁと思う。


どんな時でも、現象に対して人が感じる感情や思考は異なるけど、その時のその人のフィルターというのは、経験や知識を得ることでしか手に入れることができない。だからこそ、出てきた感情や思考は、とても感慨深いなぁと思うし、共感しようにも難しい。

そのフィルターというのは、簡単に手に入れることはできない。なければないで、インプットした情報をそのままアウトプットすれないいのだけど、たぶん、相当つまらない。

結局世の中はシンプルにできていて、ハウツーも用意されている。それを教えてくれる本があるのだと思う。でも、伝わらないんだな、結局。

だから、”あなた”の、”わたし”のフィルターを通して世の中に伝えていくことが必要。だから、わたしのフィルターが必要なのです。

フィルターを手に入れるには、経験しかない。本を読むとか、体験するとか、シンプルだけど、そこに行き着くのです。


フィルターを作る育てるために、わたしは、小林秀雄や三島由紀夫を読むのです。

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