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大人でよかった。

”お盆”

わたしは埼玉の田舎で育った。実家は本家なので、お盆の時期になれば、いつでも知らないじぃさんばぁさんが、先祖に挨拶をしに家に来ていた。

そそくさと帰る人なんて珍しくって、だいたい1時間はお茶を飲んでウチのじぃばぁと昔の思い出話に花を咲かせていた。

わたしはいつも、その井戸端会議のお茶汲み担当で、その役回りが大っ嫌いだった。だって、みんな揃いも揃って、「あらまぁ、大きくなったねぇ」とか、「女の子っぽくなったねぇ」とか、そういうことしか言わない。大人になった今では、その会話の走り出しに違和感はないのだけれど、当時まだ小さかったわたしは、同じことしか言わない大人たちを、ちょっとうっとおしく思ってしまっていた。(ごめんなさい)

今は、そのお家に帰るための電車に乗って、noteを書いている。パソコンを開いて何を書こうかなぁと思って、ふと実家のお盆を思い出したら、そんなあんまりいい記憶じゃない思い出を思い出したのです。

と、帰る前に、せっかくみんな集まるのだから、お酒でも買っていこうかと思って、デパートに寄ってみた。お父さんは焼酎が好きだから、焼酎を買おうかと思ったけれど、せっかくなら、みんなで一緒に楽しみたい。そう思って、みんなで飲める日本酒を選んだ。うん、これならみんなで楽しくいただけそうだ。

ちょうど試飲をしていて、少しだけいただいた。とってもフルーティで甘くて美味しかった。量が少しだけだったからかな、本当に美味しかった。
滋賀のお酒で、夏の8月にしか販売しないんだって。なんだか、ちょっと特別感。

あと少しで実家の最寄駅。
おじいちゃんが他界したり、兄の子どもが生まれたり、わたしが小学校の時のお盆とはもう違う。でも、わたしは今がやっぱり好きだな。大人になりたくなかった小さい時の自分に、「大人は今より数万倍楽しいよ!」って伝えたい。

そんなことを思いながら、実家の門を叩いてみます。

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