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【打開の翼】第4話「選択肢」
次の日の朝食、3人は食堂へ行く。
他のUDM隊員たちが和気あいあいと食事をしていた。
多分分隊ごとに固まっているのだろう。
まあ、私たちもそうだ。
戦闘服から制服に着替えたおかげで他の二人の姿がよくわかる。
ソルジャーの装備は制服と大して変わらないので成保の顔は分かっていたが
金髪なだけじゃなく胸元や腕にこじゃれたタトゥーが入っていた。
意外なことに女の私と大して変わらない背の高さだった。
重装備に固めていたおかげで全くわからなかった充斗は
あんなパワフルな攻撃からは想像できない、知的さの漂う優しい顔立ちで
隊長より少し背が低い程度で結構引き締まった体格だった。
「へえ、美味しいですね」
「あー食いもんはええなあ…さすが公務員やな」
「え…これって公務員なん?」
「まあ…同等の扱いって言うか政府公認の特殊組織やろ。
せやから決めたんやけどあんなバケモンと戦わされるんやったら志願なんてするんやなかったわ…」
「成保さんはお給料で決めたんですか?」
「あーうん。俺、借金あってな…」
「なんや、見たまんまの遊び人かいな。」
「ちゃう…とも言い切れんかー俺音楽やってたんよ。
楽曲は自信あったんやけど…」
「音楽やってたならそのタトゥーとかも納得です」
「かっこええやろ~♪楽器弾いとる俺はもっとかっこええで~」
「でも売れへんかったんやな」
「…ええ曲書いても、聴いてもらわなあかん。
そのために宣伝せなあかんねん。
事務所入っとったわけでもないから全部俺らでやってな…
あちこちに売り込みしたり、箔付けるために無理してデカい箱借りたり…」
「その金か…かかりそうやな…自分がリーダーやったん?」
「あー…俺やない。つかそんなんよう決めへんバンドやったんよ。
一応曲書いとったんは俺やから…膨らんだ借金全部引き受けて
ここに入る時、1年分前借して返したった。」
「前借した分働かなあかんねやな。強制労働の囚人やん。」
「やかましいわ!虫相手やて分かっとったら…くっそ!普通サイズでもあかんのに、なんやねんアレ!」
「飯食うてる時に言うなや…でも偉いやんか。アホなチャラ男かと思うとったのに、責任感あるやんか」
「ホント、見直しました」
「アハハ、柚ちゃんに見直されるんやったら来てよかったわ~…て、見直さなあかんほど印象悪かったん?」
「アホが服着てるようにしか見えへん」
「やかましわ!」
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