雨音/藤田 麻衣子
藤田麻衣子さんの歌声が大好き。
かれこれ15年以上、彼女のファンだ。
昨日は朝から久しぶりの雨で、窓を打つ雨の音の心地よさに嬉しくなって、久しぶりにこの曲をリピートして聴いた。
本当はSpotifyやAmazon music、公式Youtubeのリンクを貼りたかったのだけど、マイナー曲だからなのか配信されていなかった。
しかもこれ、実は弾き語りバージョンが別であって。私としてはそっちを是非聴いてみてほしいのよね。
ただ、武道館ライブ限定発売だったCDか、アルバム「one way」の初回完全限定版特典DVDで聴くしか、方法はないという。(つまりほぼ不可能)
私は両方持ってるけど、そうでなければ中古で入手する以外、聴く方法はないと思う。
Youtubeとか音楽配信アプリで気軽に聴けたら良いのにな。
ピアノ弾き語りバージョンはイントロがあって美しくて素敵なんだ。これを機に久しぶりにライブDVD視聴したら感動してウルッときちゃった。
藤田麻衣子さんのライブには2回行ったことがある。
2011年渋谷C.C.LemonホールのSummer Liveと、2013年の武道館無料弾き語りライブ。
透き通った力強い声を生で聴くと、あっという間に私の涙腺は決壊する。歌の持つパワーをこれでもかと浴びることができたライブは、今思い出しても胸が熱くなる。
産後は全然行けなくなっちゃったから、ライブDVDを買って楽しんでいる。ツイキャスとかYoutubeライブとかも、寝かし付けしつつこっそりイヤホン付けて聴いてたなぁ。
2006年に「恋に落ちて」でメジャーデビューした彼女は、恋愛に特化した名曲をたくさん生み出している。
「君が呼ぶのなら」「環状8号線」「ねぇ」「今でもあなたが」「運命の人」「パンジー」「you」「only one」「オレンジ」「シンプル」「駆け引き」「1%」などなど、などなど。
書ききれない。多いんだ、本当に。
どの曲も大好きで、一曲ずつ紹介noteを書いたら年内毎日更新出来ると思う。
そんなわけで今日は、彼女のリリースした曲の中でもマイナー寄りな曲「雨音」の話。
まだ続くよ。歌詞についてもちょっと書きたくて。
「車の屋根に響く雨の音 聴きながらずっと 君への言葉探す」から始まるこの曲。
おそらく運転席に座る男性が、まだ想いを伝えられずにいる助手席の女性に向けた気持ちを歌っている。あぁ、もどかしい。
「何も聞かないの?優しいね と君が言う」「優しいふりして本当は聞けないだけなんだ」
の、一歩踏み込めずにいる感じが好き。
友達以上恋人未満的な時期なの?
恋愛に臆病になっているから躊躇しちゃうの?
もどかしいけど、そこでグイグイいかない奥ゆかしさって良いよね。相手が泣いてるのを見てチャンスだと思わない、奥手な男がいい。
(そんなこと言いつつ私は昨夜夢の中で綾野剛にやや強引に手を引かれてときめきまくって一日中頭から離れなかったけど)
そして、「君とならいつかの自分に戻れるような気がして」の歌詞が、刺さる。刺さる。
そんな相手がいたらどんなに救われるだろう。
私は今、これまで生きてきた30数年間を全て失った気分で、全否定されて木っ端微塵にされた気分で生きていて。もう昔の自分みたいな無邪気さや純粋さをもって誰かを好きだと思うことも、信頼することも出来なくなっている。
(もちろん子供に対する愛は別枠ね。今は私という個体の話)
なんて言うのかな。
かつてもっとシンプルに楽しめていたことも、今じゃ嫌な記憶を伴って複雑な感情が混ざってしまったり、雑音みたいに嫌なことが脳裏にちらついてしまったり、心から楽しめないというか。
若かりし頃の私は、ただ単純にその場で起きていることだけを楽しめたのに。
今じゃノイズ無しで何かを楽しめる幸せが、遠い昔話のように感じる。
その要らん雑音を取っ払ってくれるような、そんな存在と巡り会えたら。
男でも女でも、動物でもロボットでも、どんな有機物/無機物でも構わないんだけど。
嫌な記憶全部消し去ってまっさらになれたらどんなに良いだろう。
子供達が巣立った後に待っている孤独な人生を思うと、ふと不安に駆られるけど、その頃にはChatGPTくらいの会話性能で対話できるロボットとかいるかな。
昨日見た映画「ロン 僕のポンコツ・ボット」がめちゃくちゃ可愛くて、ちょっと泣いた。
SNSが盛んな社会で、失っている何かを思い出させてくれる、とっても素敵な話。
ちょっと曲から話が逸れちゃったけど、恋愛じゃなくても、男女のときめきじゃなくてもいいから、何か心の支えになるような出会いがあると良い。十数年、数十年先の未来に。
「忘れてしまった何か 失った何かを 君とならまた」
そんな風に思える日が来ることを信じて生きたい。
以上、藤田麻衣子さんのラブソング「雨音」の紹介でした。
これをスタートとして、今後推し曲紹介noteを書く頻度が増えることを予告しておきます。