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家びらき vol.3 「ふるまいからかたちをつくる」



作成:清水康平

行為を重ねる時間の層

2024年3月16日(土)-17日(日)の2日間、11:00〜15:00で〈間〉projectの仮設建築「ふるまいからかたちをつくる」を設置し、みなさんと滞在してみようと思います。

これまでにあった小さな営みと、ものを介した人の交流や出来事、新たな行為たち、それら小さな活動の群れ。これまでにあった小さな活動をどのようにして継いでいき、どのように新たな活動と共にあれるのだろう。

今回のvol.3では、前回12/2-3の「記憶と未来が交錯する」仮設建築で生まれた小さな活動たちを有形化した小さなアーキファーニチャーを組み合わせて大きな仮設建築を作るということに挑戦してみようと思います。

そんな仮設建築に
あたたかな日差しをうけて寝転ぶ時に、クッションがあったら。
ほっと一息ついてコーヒーを飲むとき、傍らに本があったら。
空間に響く音に耳を澄ませる時に、誰かと一緒に居れたら。

時間と行為の層が生まれつつあるこの場所で、過ごすための時間を作る「もの」や「行為」を持ち寄って、これからの集い方のかたちを考えよう。


家びらきvol.3「ふるまいからかたちをつくる」

2023年4月1日、秋元家があった場所で家びらきを行った。
白いシートを丸く広げ、ちゃぶ台やキャンピングチェアを並べた。
夜の森に住んでいた人も、訪れたばかりの人もここに集い、過去に思いを馳せたり、これからの未来を考えたり、様々な思いが交錯する。
懐かしい記憶が集積されると同時に、これからどう生きるか、どこで生きていくのか、土地の記憶や文化をどのように耕していくのか、みんなで生きるとはどういうことなのか。
個でありながら集団で未来を考えたくなるそんな場所であり続けたい。

2023年12月2日と3日、この土地で再び家びらきを行った。
さまざまな活動が可能な大きな縁側と、集い方を誘発するL字の壁を作ってみんなを待った。
訪れた人々は各々持ち寄った小さな活動を好きな場所に展開していった。食べ物や飲み物を振る舞う、いただく、持ち寄った本を紹介しあう、音楽を楽しむ、薪を割ったり焚き火で暖まったりする、昼寝をする、集まって話をする。そこでは、小さな活動が集まることで、家びらきという1つの空間が形作られていた。

2024年3月16日、17日、3回目の家びらきを行う。今回は、2回目の家びらきで出現した様々な活動たちを可視化することで家びらきの空間を作ってみようと思う。
vol.2では比較的大きな仮設建築によってみんなを迎え入れたが、vol.3では小さなアーキファーニチャーを組み合わせて大きな仮設建築を作るということに挑戦したい。
みんなで一緒に過ごす空間をみんなで作ってみよう。

〈間〉project :清水康平、藤本梨沙

〈間〉プロジェクトのInstagram

12/2-3  家びらきvol.2 仮設建築「記憶と未来が交錯する」  撮影:清水康平

家が解体されてから家が建つまでの「間」を探求するRe:COLO-LAB

今回のプロジェクトを行う夜ノ森地区は2023年4月1日に解除されました。
明治に開拓をおこなった一人である実業家であり思想家の半谷清寿が夢見た「復興と近代化を目指した理想郷」や、戦後の詩人であり彫刻家の井手則雄が残した野外彫刻「萌える」に託された「科学と芸術の交差点」など、現在もそれらコンテクストが目に見える形で残っています。
原発事故後、夜ノ森地区はバリケードに区切られ、バリケード撤去後も多くの家屋が除染・解体されました。時間の集積であった土壌が削られ、広大な更地が広がる夜の森地区には、これからどんな形象が生まれ得るだろうか。そしてそれはどんなかたちで作られるべきだろうか。
そんなことをこれまで考えながら避難指示解除までの時間を過ごしてきました。
まずは「再び人々の行為の積み重ねで作られる空間から場所が耕されていってほしい」そんな思いで、ラテン語のcolo「耕す、居住」を意味する言葉から、Re:COLO-LABと名づけました。
(2023年11月 秋元菜々美)


仮設建築「過去と未来が交錯する」「ふるまいからかたちをつくる」設計者

左:清水康平さん、右:藤本梨沙さん

藤本梨沙
テーマ:みんなの諦めない人生を支える建築
諦めない人生を支える、ゆるやかで大きな協同体を生む建築空間を探究しながら、大学内にみんなの居場所を作る活動や、作った場を活用するためのイベントの企画運営などを実践しています。

清水康平
テーマ : 分解と手入れ
趣味である自転車の手入れなどを背景に、木々の剪定をする木こりのように建築や都市を良好な状態を保つ手助けをすることを日本建築の透明性の研究とともに考えている。

両名所属:横浜国立大学都市イノベーション学府 Y-GSA


ふるまいからかたちをつくる ワークショップ

撮影:キヨスヨネスク

ワークショップを開催します!

2回目の家びらきで出現した様々な活動たちを形にして、家具と建築の間のようなものを作ります。
本を持ち寄って紹介し合うとき、その本たちを並べられる本棚があったら、草むらの中でくつろぐ時、ゆったりした椅子があったら、焚き火を囲むときみんなで使えるベンチたちがあったら、そんな、「あったら」をかたちにしてみましょう。
一緒に材料を加工したり、組み立てたりするワークショップを行います。

3/10(日)  『竹取り』 
13:00〜17:00 @POTALA-亜窟

POTALA-亜窟の裏山で竹を切って建材に加工します。

3/13(水),14(木),15(金) 『アーキファーニチャー作り』
13:00〜17:00 @POTALA-亜窟

竹や、木材を切ったり組み立てたりして今回の家びらきで使うアーキファーニチャーを作ります。
また、3/16(土)の版築ワークショップ用の木枠作りも行います。
組み立てだけの参加も、その場でアイデアを出し合って、設計からの参加もどちらも大歓迎です。

3/16(土) 『版築ワークショップ』 
11:00〜15:00 @Re:COLO-LAB

地面を掘って土と水と石灰を使った構造物を作ります。
泥が跳ねますので汚れても良い格好でお越しください。

【場所】
POTALA-亜窟
福島県双葉郡富岡町上郡山岩井戸175-1

Re:COLO-LAB
福島県双葉郡富岡町夜の森北1-83

【参加の仕方】
ワークショップに参加希望の方はFacebookまたはXでコメントまたはDMください!

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X(旧Twitter)

https://twitter.com/monam_221



イベント詳細-まとめ-

撮影:キヨスヨネスク

家びらき vol.3 「ふるまいからかたちをつくる」

〇日時
■家びらき @Re:COLO-LAB(リコーロ-ラボ)
3月16日(土)11:00~15:00
3月17日(日)11:00〜15:00

■ワークショップ 
①『竹取り』@POTALA-亜窟  
3月10日(日) 13:00〜17:00 
②『アーキファーニチャー作り』@POTALA-亜窟
3月13日(水),14日(木),15日(金)13:00〜17:00 
③『 版築ワークショップ』@Re:COLO-LAB
3月16日(土)11:00〜15:00   

○持ち物
家びらき:ここで過ごすためのアイテム
(お気に入りの本、クッション、毛布、お菓子etc...)
ワークショップ:汚れてもいい服装(着替え)、作業着、手袋など

〇場所
Re:COLO-LAB(リコーロ-ラボ)
〒979-1161 福島県双葉郡富岡町夜の森北1丁目83番地(秋元自宅跡地)

POTALA-亜窟
福島県双葉郡富岡町上郡山岩井戸175-1

〇駐車場について
・Re:COLO-LABについては夜ノ森駅駐車場をご利用ください。
・POTALA-亜窟についてはお問い合わせください。

〇お問い合わせ先
秋元菜々美
mail:yonomorikita183@gmail.com

仮設建築企画・設計・施工:清水康平・藤本梨沙
撮影:キヨスヨネスク
(敬称略・五十音順)
主催:秋元菜々美
協力:国立学校法人横浜国立大学


主催者

1998年、福島県富岡町夜の森出身。元富岡町役場職員。
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故で中学一年生の時に被災。
高校時代に演劇と出会ったことを契機に、環境によって変化する人間の知覚や心の揺れを捉えた活動を始める。アーティストや高校生を対象にした地域のコーディネートや富岡町のツアーガイド、文化芸術や演劇に関わること、随筆も行う。

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