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お父さんでおじさんなのにスケボーをはじめた理由

1 .何をしても続かなかったお父さんの人生からの教訓

 わたしは子どもの頃から、習いごとが続かない性格だった.
 小学校低学年からはじめた少林寺拳法も、習字やそろばん塾も、小学校高学年からはじめた野球も、中学生からはじめたバレーボールも、最初の勢いはいいのだが、一つも極めることなくやめてしまっていた.
 今考えると、何かを成しとげることに対して臆病だったのかもしれない.練習までは実力を出せるのだが、いざ試験や試合になるとちぢこまってしまう.うまくできなかったらどうしようとか負けたらどうしようとか、そんなことばかりを気にしながら生きてきた気がする.失敗することや、挫折することから逃げるように、次の分野へと変えていった.
 社会人になってからも、基本的には広く浅くが基本で、色々な体験をしたが、すべて続かなかった.ゴルフやバドミントン、アイスホッケー、スイミングスクール、サーフィンなど、高い道具だけ買って、長くは続かなかった.
 子どもが生まれてから、強いお父さんになろうと思い、キックボクシングをはじめた.これこそは頑張って続けようと思ったが、レベルが上がるにつれて、段々と練習を休むようになった.対人で殴られたり蹴られたりすることが、段々としんどくなり、はじめてから2年後(まあまあ長い方かな)完全にやめた.
 そんな臆病な性格のわりに、没頭できることもある.山登り、スノーボード、絵を描くこと、旅をすること、物を作ること(DIYとか、工芸とか)など、すべて個人プレイであるwww結局は、団体競技とか競走とか、勝負ごとが向かなかったのかもしれない.つまり、周りと協調することが苦手なうえに、相当な負けず嫌いだったのだ.
 そんなこんなしているうちに気がつけば年齢も39歳.
 39年間、中途半端でやめたことばかりだったかもしれない.
 いつの間にか2人の子どものお父さんになり、
 自分の経験を通じて子どもたちに伝えたいことは
 かつての自分みたいに、失敗を恐れて生きるのではなく
 失敗があるからこそ、人として成長することができ、楽しみを見出すことができるということ.
 それは習い事やスポーツだけに限ったことではなく、生き方そのものについて.
 先ずはお父さんが過去の自分の失敗を生かして、子どもの模範になるように、再び挑戦していこうと心に決めた.

2 .心から楽しいことを続けていきたい

 年齢は39歳だし、、、おじさんだし、、、と意識すると、スケートボードを始めることに少し抵抗があった.仕事の後輩にも「スケボー始めようかと思うんだけど」というと、「今からっすか?」って言われて、やっぱりそうなのかなって思った.
 でも何かを始める時っていうのは、早いも遅いもないし、人の意見や評価を気にする必要はないと思っている.過去の自分は、みんながしているからとか、やっていたらなんかかっこいいからとか、周りを気にしながら決めていた気がする.
 もちろんわたしの根底には、まだまだその臆病さは根付いているが、お父さんになった今、おじさんになった今、そのプライドを捨てて、貪欲に自分を解放したい、楽しみたいと思っている.
 世間一般にはおじさんかもしれないけど、肉体的にもそんなに衰えを感じてはいないし(少しイジを張っている部分もあるけど)、逆に39歳のおじさんがどのくらいできるようになるのかにも興味がある.そして何より、子供たちにお父さんが挑戦している姿を見せたいという気持ちが大きい.
 そしてできたら、子供たちも一緒にスケートボードを初めてくれたらと親心に思っている.親子でスケートボードをすることが、心理学的な観点(アドラー心理学)からも、子どもの自立心や向上心を育てたり、親子の信頼関係を深めるのに最適なスポーツであることを、何かで読んだことがあるからだ.
 現在、地元のスケートショップで毎週行われている、大人のための初心者スクールに通っている.今のところ12週休まずに通っており、皆勤賞である.練習の曜日が楽しみで仕方がない.なぜなら毎週上達していることを実感できるからだ.39歳にしても手続き記憶(自転車に乗り方や泳ぎ方などを覚える記憶)が働いているんだなぁと、脳が進化している実感が湧くのである.練習に来る方々は10代から20代が多くみんなハイレベルだけど、みんなそれぞれを信頼し、応援し、自分自身を楽しんでいる.そんな雰囲気もわたしにあっているのかもしれない.
 子供たちと一緒にできる日を夢みて、スケートボードの挑戦を続けていきたい.



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