エルデンリングDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」雑感想
ハイ、ドーモ。この度、エルデンリングDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」をクリアしました(7/16付)
1ヵ月くらいかかったから、本編の半分くらいの日数?まぁプレイしていない日もあったから正確にはもっと少ないとは思うんだけど。
いやしかし、本編の拡張版とでも言うべきDLCとしては破格のボリュームでしたね。リムグレイブよりちょっと広いくらいとはいったいなんだったのか。
80%の内容をDLCで100%にしているようなゲームはマジで見習ってくれ。
本編クリア時と同じように、個人的に良かった・好きだったところと微妙だったな~って感じたところを言っていこうと思います。よーい、スタート。
好きだったとこ
1.新武器種の追加
新武器とかじゃなく種類自体が追加されるとは思わなんだ。ビックリしたし、めっちゃワクワクした。
実際のとこ、フロムのDLCにたまにある「既存武器とは挙動の違うユニークな武器」って感じの武器を、新武器種として出しちゃおう!みたいな感じだったね。
だから数は少ないんだけど、それでもめちゃワクワクした。それに大刀はかなり好きな武器になった。我が導きの大刀よ…。
あとは格闘!格闘めちゃくちゃ良かった!!いや素手ってやっぱりロマンがあるよな~。結構色んな人が思ったとは思うんだけど、エンチャ出来たらより良かったよねぇ。黒炎か炎エンチャしてデミゴッドスレイヤーしたかったな。
2.広大なマップ
「リムグレイブよりちょっと広いくらい」。そう事前インタビューの記事には書いてありましたが、フタを開けてみたらケイリッドとリエーニエ合わせたくらいあってまぁびっくらこきました。「ちょっと」の範疇が広すぎるだろ。
マップが広いということはそれだけ冒険を楽しめるということですから、個人的にはめちゃくちゃワクワクしましたね。
ただまぁ…これは後述しますが、ちょっと微妙だなぁという側面もありまして。
それを差し引いても、良かった点としてひとつ挙げておきたい。
影の地は狭間の地にいた様々な勢力がほぼ揃ってましたね。リムグレイブ+α+αくらいのマップに、本編のほぼ全ての勢力が揃っているもんですから、そりゃもう大変な密度ですよ。
個人的にテンションが上がったのはエンシスの城砦と奈落の森、それにギザ山。エンシスの城砦はカーリア騎士RPしてたから、「えっ!?レアルカリア勢力が!?」ってなったから。奈落の森はダクソ2のアン・ディールの館を彷彿とさせる大量の公式メッセと得体の知れない「触れ得ざる翁」にぞわぞわして。そしてギザ山はなんといってもあのロケーション!ファルム・アズラばりの竜巻や雷に、「この先にいるであろうベールってどんなヤツなんだ」っていうワクワク感が凄かった。
マップは広けりゃ広いほどいい……とは一概に言えませんが、個人的にワクワクしたエリアはこの3つかな。
3.強力なボスたち
これは本編とも共通なんですが、やっぱりフロムゲーの魅力と言えば「強力なボス」なんですよね。あえてクソデカ主語で言いますけども。
強けりゃ良いってもんでもないのがこれの難しいところ。倒した時にいかに達成感を得られるようにするか。フロムはこの辺の塩梅が本当に上手い。
個人的にボスと戦う時のモチベーションって、「このボスを倒した先には何があるんだろう」「このボス倒したら何が貰えるんだろう」なので、そこに魅力を感じられるかどうかはかなり重要なファクターです。
他にも魅力と感じる部分があるとすれば、それは「戦っていて楽しい」ということ。これがあるともう最強ですよ。ボスとの戦闘自体が楽しいんだもの。それはあれば最強。そりゃ楽しいけど、ボス戦自体が楽しい!倒すのが勿体ないくらいだ!っていうのはなかなか無いんじゃないかな。
ちなみに、俺が本編とDLC合わせてそう思ったボスはモーグとベールかな。前者は回避を徹底して倒すのが、後者は魔法メインでの戦闘が非常に気持ちよかった。
4.魅力的なNPCたち
ボスだけでなく、シナリオを進める上で重要になってくるのがNPCたち。
エルデンリングは結構”良いヤツ”が多いですよね。あのパッチですらそういう側面を見せてくれる。ただ騙して蹴落としてくるだけのヤツではない。もちろんDLCでもそういうNPCは多くて、俺はアンスバッハとティエリエがね……好きでした。アンスバッハ老好きな人多そう。
シナリオを盛り上げる、という意味ではレダも重要な存在だったね。角人は……お前は、何も出来ないヤツだよ。なぁ?角のある奴はこれだから……。
レダはどこかミケラを象徴するようなキャラクターだったのかな、と思う。ミケラの騎士達であるところの針の騎士達は、レダに皆殺しにされたみたいだけど…唯一残ったミケラの騎士が、こんな血に塗れた奴ってのは、何かのメタファーなんじゃないのかと思ってしまう。
ミケラの魅了が無ければ誰を信用することも出来ないレダ。バックボーンが気になる。こいつはどうしてこんな風になってしまったんだろうか。
5.だいぶ分かりやすいストーリー
え?わかりやすい???いやそう、分かりやすいんですよ。ここで言う「分かりやすい」ってのは、「全容が見える」という意味です。ちなみに分かりにくいヤツの筆頭はブラッドボーンです。
今回のDLCは、本編の舞台となった狭間の地とは隔絶した「影の地」が舞台でした。そもそもここがなんで隔絶してんのかはよく分からないのですが、NPCと話したり、フレーバーテキストを読んだりしていると、全く別の場所というよりは元は狭間の地の一部だったことが分かります。
分かりやすいって言っておきながら、いきなりよく分からん部分が出てきましたが気にせず進めます。
DLCをインストールし、神人眠りの繭の前でレダに会うと、「ミケラの足跡を追う」ことが何となくゲーム的な目的なんだなとプレイヤーに示唆されます。
そこからミケラの足跡である十字を追って影の地を進んでいくと、なんとなーく影の地の勢力図が見えてくる…メスメルが角人を虐げている…ってことがわかってくるわけですよ。これは大体最初の人が到達するであろうレガシー「塔の街、ベルラート」までにわかると思います。
「儂らが何をしたっていうんだ。ただ生きていただけじゃないか」
とは火に焼かれた廃墟の霊体が言っていた言葉。
ああ、角人って可哀想な種族なんだな…ところがぎっちょん!
ボニ村の近くにある鞭の家にいる霊体のセリフと、影の地にて登場する「壺の中身」。これに関するテキストから察するに、ボニ村の角人たちは…下手をすると、角人という種族たち自体が、巫女の村に住む人間を壺の中身にしていたのです。
そりゃあ、マリカも角人共を焼こうってもんです。俺も「なぁにを被害者面していやがる!!」ってなったよ。
ヤツらからしてみたら、それは何ら残虐なことでもないし、非道なことでもないんでしょう。でもマリカら角の無い人間からしてみたら、何もしていないのにそんな惨たらしいことをされるなんて、理不尽極まりないことだと思いますよ。マジで。
DLCはそういう「マリカがなぜ、この地を焼いたのか」とか、「なぜ破砕戦争が起き、マレニアはわざわざ南下してラダーンと戦ったのか」などの謎が解明されていきます。普段のフロムなら分からないまま終わるところが、結構ちゃんと分かるんですよね。これはすごいことですよ。
なもんで、これは良いところに挙げておきたい。
6.カタルシスの解放
5と繋がる部分もあるんだけど、これもストーリー関連の話。
俺は何の遠慮も無くぶっ倒せる敵が本当に好きなんだけど、DLCはめちゃめちゃそういう敵が多くてすごい嬉しかったし、気持ち良かった。やっぱり人間って正義を執行してると思ってる瞬間が一番快感なんだよな。
角人とかレダ、ミケラなんかはめっちゃ気持ち良く倒せた。彼らの考え方は個人的に全然肯定出来るものじゃなかったから、スゲー気持ち良かった。
ミケラ…というか、ラダーン戦は本当、ソウルシリーズの系譜に連なるゲームの中でも屈指の演出だよな。ゴッドフレイ戦とかラダゴン戦とか、エルデンリングは本当に演出がカッコいい。
「…褪せ人よ。旧律の王たる者よ貴方が罪を知り、世界を憂うなら、我らに導を譲り給え。ミケラと我が約束の王、ラダーンに」
なんだァ?てめェ……!
捨てるヤツに俺は止められない!ってなもんで、スゲー戦うモチベが上がったよね、このセリフ。ムービーもめちゃくちゃカッコ良くて、褪せ人の前に立ち塞がるラダーン、倒すべき強大な敵って印象がすごく強い。カッケー。ちなみにバカほど負けましたね。いやー、ラニの王としてはやっぱり暗月の大剣で倒したかったんだけど…スマン、無理だった!
ラダーン強すぎるって。導きの大刀と牙突きで無事に倒しましたとさ。
微妙だったかも~~~!なとこ
1.広大なだけのマップ
これは良いところでもあるんだけど、マジでマップが広かった。DLCなのに普通に並みのゲーム本編分くらい広い。なんじゃこりゃ。
で、広ければそれだけ探索する場所が増えるわけで。それ自体は俺は結構好きなクチだから良いんだけど、迷うんだよね…。で、今回は360度どこでも行けますよ~みたいなエリアが多くて、どこをどう行ったのか分からなくなったり、実は行ってませんでしたな場所が結構後から見つかったりした。
それも探索の楽しいところと言えばそうなんだけど、蛇行しながら進むのは個人的にはちょい苦痛だったな~と思う。いや、それだけだったら別にいいんだけど、問題はそれじゃなく。
意味深に広いけど何も無いっていう場所がスゲー多かったんだよね。
影樹の聖杯とか鎮めの柱とか、めちゃくちゃ意味深だけど何も無いっていう…いや今後追加とか無きにしも非ずって感じかもしれないんだけども。影樹の破片とか古竜岩の鍛石とかはあったけど、言ってしまえばそれだけというか。
探索した結果何もありませんでした~とか、大して探索の甲斐が無いことが多くて…。まぁDLCだからね…納期のデーモンなのか予算のデーモンなのかわからないけど、スカスカ感は流石に否めなかった。
広けりゃ良いってもんでもないんだよな。探索は楽しいんだけどね。
2.魔術の少なさ
まぁ大した問題じゃないというか、こんなもんという意見もあるかもしれないんだけど、新魔術…少なくね?
純粋に知力を必要とする魔術は9種。
魔術の三輝剣、ミリアムの消失、レラーナの双月、引力弾、岩の刃、輝石の爪、輝石の多爪、儚い小宇宙、守り指。
……しょぼくない?
並べて思ったけど、これ種類が少ないとかじゃなくて惹かれる魔術が無いっていうのもあるな。もうそれ言い出すと個人の好みの話になっちゃうんだけど。
魔術の三輝剣とかスゲー使いたいんだけど、別に普通の魔術の輝剣の方が圧倒的に使い勝手良いし…。強いのは引力弾くらい?レラーナの双月は派手だけど、発生遅すぎてザコにすら最終段潰されるくらいだし…。
あとは信仰も必要な魔術が多すぎて…。良いだろ!信仰は!強い祈祷いっぱいあるんだから!!
むしろ強い祈祷がいっぱいあるから、ちょっと知力振ればアンバサでも使えるようにって出したのかな。余計なお世話では?そんなことより魔術強化してくれよ~と思ってしまうのでした。
3.強力…なんだけどさぁ
最後にボス戦について。これは良かったとこでも書いたことではあるんだけど、俺はラダーンだけは「ッッッとにコイツ…」となってしまった。
第2形態になると攻撃後に光柱による追撃が追加されるんだけど、コレがマジで…。
エフェクトで画面何も見えないわ、モーション見えないわ、削りダメージ入るわで本当に最悪だった。DLCボスで一番「え、これどうするんだ?意味わかんねー…」ってなった。本編でそうなったのはマレニアの水鳥乱舞くらい。
パリィに固執してたせいでめちゃくちゃ沼ったからっていうのもあるとは思うんだけど…にしても画面が光柱でビカビカしてて何も見えんっていうストレスはあった。強かったんだけど、なんかそういう方面でのやりにくさがあって俺はあまり好きになれなかったな。展開としてはアツいというのはわかるんだけども。
ミケラとマレニアは末代まで呪います。呪いあれ。
こんな感じかな。
DLCボスで一番楽しんだのはやっぱりレラーナだったかなぁ。やっぱ回避で対応して倒すボスがいっちゃん気持ちいい。
ミケラ勢とか角人とか倒すのに躊躇がいらない敵が多くて、スゲーその辺はやってて気持ちよかった。
大刀っていう導きの武器も手に入れたし、夜の刃も手に入れたいし、古竜フローサクスも手に入れたいし、まだまだやることは山積みだ。