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アイアンマン野郎に思うこと

ロバート・ダウニー・Jr.のオスカーの態度について、
ネットで色々話題になってる。

これ見てすっごいすっごいモヤモヤしてる自分がいて、多分それは、私の日常にこんなのゴロゴロあるからなんだ。例えばわたしがウェディングの花を全部作っていたとしても、花嫁は私をガン無視して白人のスタッフに挨拶しに行く。そしてその白人のスタッフは、自分は花を作れやしないのに、さも自分がつくったかの様なコミュニケーションしている。

例えば会場にフリーランスの白人のデザイナーがきた時、私だって同等の立場のデザイナーなのに、足でバケツをホイってされて、アシスタントみたいに片付けをするはめになる。あげつらえばキリがないほどに、私は見下され、透明人間になっている。そんな時、心の中でわたしには技術があるんだ、日本語だったらけちょんけちょんに文句言えるけどわざと言ってないだけなんだ、そんなこと気にするだけ時間の無駄無駄…あらゆる呪文を唱えている。大丈夫大丈夫、と強がっていても、生ハムのように薄ーく薄ーく、心がすり減っていることを、私は無視できない。

で何が一番嫌って、空は青い、猫はひっかく、と同じくらい自然に、白人がアジア人を格下に取り扱うことじゃない。白人に対して、わたしがエレガントに文句を言えないチキン野郎だってことが嫌なんだ。私がもっと努力して、勇気を出して、自分の意見を、気持ちをはっきり言わず、なんならヘラヘラ笑っている、そのことが一番、自分の尊厳を傷つけている。それに気づいているのに事勿れにしていることが一番嫌になる。

そもそも、人を見下したり、人の手柄を取ったり、礼儀に欠く行動をするのは人種や文化の問題じゃない。そんなことするのはただのクソ野郎ってだけだ。アイアンマン野郎もクソ野郎だったってだけだ。そういうことはDNAとは無関係、そいつの人間性に落ち度がある。白人がアジア人を見下すことはあるだろうが、それは白人全員じゃない。なんなら私の親友の白人は優しくって礼儀正しくて最高の人間だし、私たち日本人だってゴリゴリに人種差別するだろう。こんなわたしの殴り書きを読むあなたの誤解を恐れずいうと、そういう差別を無意識的に行ってしまうタイプって、基本的に教養がないか、性格が悪いか、日常生活に不満があって、その根本解決ができない憂さ晴らしとして他人に当たり散らしているだけな気がする。要はUnsophisticated、日本式に言えばDQN。で、これは白人だけの問題じゃない。人間みんなどっこいどっこい。誰かを見下して自分を上に立たせたい。それは簡単な精神安定剤だから簡単にはやめられない。

で。今回のこのニュース。あの動画、胸が痛かった。
自分を見ているようだった。だから、自分の備忘録として書いておこうと思った。大きな声でインターネット上で叫ぼうと思った。アイアンマン野郎のあの態度は許せん!って。それに、次回アイアンマン野郎みたいな人間に出くわした時は、次こそ、ちゃんとエレガントに、ウィットに富んだ嫌味を言えるように、筋トレして勇気をつけて、英語の勉強ももっと頑張っておきたい。

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