サチコ、東京のサウナに行く④「ロスコ」
こんにちは。サウナのサチコです。
いつものように平日バイト帰りは東京のサウナ。今回はJR駒込駅東口から1分のところにある、「ロスコ」に行ってまいりました。ずっと行ってみたかったロスコ。フォロワーさんからも結構名前が出る施設ですし、HPを見てもノスタルジックな感じが私好み。駅から1分という迷いようがない立地条件も良い。そして何より、私はこの「ロスコ」という名前がすごく好きなのです(理由はない)。
さて。駒込駅東口の改札を出たら左、線路づたいに歩いて最初の路地を左、すぐにロスコが見えて来ます。
夕暮れ時のロスコの外観は、こんな感じ。あぁ、好み。
去年から出来たという女性専用コース。4時間で1500円(館内着&レンタルタオル込み)を選びました。あとのコースは90分と12時間、24時間という、なんとも開きのある設定。男性はこれでいいのかな。
カウンターでは久しぶりに来たという女性客が、アカスリの時間を予約しています。彼女を横目に私は4時間コースの料金だけを先に払い、後ろの棚にあるバスタオルとフェイスタオルを取りました。今回はあまり時間がないので館内着はなし。女性のサウナは2階です。
脱衣所にはピンク色のロッカーがずらりと並んでいます。奥には大きな鏡。ふちどりがちょっとレトロな感じです。
早速お風呂へ。
奥に先客がいましたので、手前のカランを選びました。しかし手にしたシャワーのホース(っていうの?)が長いのなんのって。なんでこんな長さが必要なのかと悪戦苦闘していたら、ようやく謎が解けました。
たまたま私の手にしたシャワーが、後ろにあるアカスリ台に使うものだったということを。どうやらアカスリは洗い場の中でやる模様。もちろんベッドを取り囲むように上部にはカーテンレールがあったので、実際にはこのカーテンで目隠しするのでしょうけれど。
とにかくこのシャワーは使ってはいけないのだと、できるだけ元どおりにホースをぐるぐるとカランに巻きつけて戻しました。どうして10以上もあるカランの中で私はこれを選んだのか。自分の引きの強さに感心しました。
改めて辺りを見回すと、焦げ茶色のタイルで敷き詰められた洗い場と、優しくて暗めの照明。大人の雰囲気があります。真ん中に太い円柱があって、それを囲むようにカランが並んでいるのもオシャレ。シャンプーやコンディショナーのボトルも茶色で統一していてオシャレ。入り口近くに高温サウナ、奥に行くに従って水風呂にお風呂にスチームサウナと、小さな空間に必要なものだけがしっかり揃っています。私はこういう感じが好き。選択肢が多いと迷うので。
男性の方は露天があってそこで外気浴ができるようですが、女性には無い様子。ととのい椅子はアカスリのベッドの横に一つあるだけ。それでも私には十分です。
それではいざ、サウナへ。
温度計は94度を指していますが、それほどの熱さを感じません。サウナは結構広めです。私が入るとすでに女性が一人、寝転んでいました。1セット目はいつものように、もう少しいられるかなというところで早めに切り上げて水風呂へ。駒込の地下からくみ上げたという天然高品質のミネラルウォーターだそうです。重厚なライオンちゃんから溢れ出る水を手にすくっては、何度も火照った顔を冷やしました。多分水温は16度くらいかな。15度だと私は肩まで浸かるのに非常に時間がかかるので、それよりは少し入りやすかったから。
先ほどのお客さんはまだサウナにいらっしゃるので、一つしかないととのい椅子を独り占めいたしました。全体を見渡せる落ち着いた空間。奥の鏡に私の全身がぼんやり映っています。気持ちがいい。心地がいい。こんなにいいところなのに、人が少なくてもったいないな。でも今はそれがとても嬉しい。ミネラルウォーターはサウナを出てすぐのところにも常備してあって、動線もバッチリです。随時喉の渇きを癒しながら、サウナに入れます。
2セットしたところで、なんだか人の声が聞こえて来ました。新しいお客さんかなと思ったら、アカスリのお姉さんでした。
ボクサーじゃないよ。
そしてどうやらアカスリをお願いしたのは、先ほどまでサウナ室でご一緒していた方でした。
邪魔になるといけないので、私はととのい椅子から立ち上がりお風呂に移動しました。するとすぐに、目の前でアカスリが始まるではありませんか。密を避けてか、カーテンなどしません。丸見え。しかもアカスリのお姉さんは上半身裸です。まるでアカスリショーを見ているような気分でしたが、やっぱり目のやり場に困るので、スチームサウナの方に移動しました。しかしスチームサウナも壁が半透明なため、そこにいても見えてしまう(笑)
わかりにくいけど、イメージだけお伝えします⬇︎
こんな位置関係。手前がスチームサウナにいる私です。アカスリの前がお風呂。本当は中央にカランがありますが、それでも丸見えです(笑)
スチームサウナの中にいると聞こえないけど、外に出て体を洗っている時にはバッチリ二人の会話が聞こえてきました。
アカスリのお姉さん「久しぶりね。ちょっと痩せたんじゃない?」
お客さん「ちょっとね」
アカスリ姉さん「仕事、どう?」
お客さん「まあまあ。お姉さんの方が大変でしょう?」
アカスリ姉さん「まあね〜 仕方ないよね〜」
何気ない会話ですが、このまま聞いていてはいけないような気がして、私は外に出ました。
「仕方ない」って言葉が嫌い。
と、以前noteに書いた気がします。失敗を恐れて努力を諦めている言葉。自己弁護。とても弱気でネガティブな発言でしかないと思っていました。私のような完璧主義者は特に使いません(笑)。でも無理を重ねて体をこわした時、人生の先輩の「仕方がないよ」という言葉に救われました。自分でどうにもならないことだってある。いくら頑張っても好転しないこともある。続けていくのも大事ではあるけれど、もう壊れてしまいそうなら・・・。
それなら一旦「仕方がないよ」と自分を許して執着を手放す。そしてその時できることをやればいい。「仕方ない」は決して諦めの言葉ではなく、ポジティブな言葉なのだと教えてもらいました。
きっとアカスリのお姉さんもお客さんも、「仕方ないね」と笑いあって、今できることをしながら働いていくんだろうな。
喉が渇きました。
お楽しみのビールの時間。4階の食堂に行きました。私、ここのカウンターで飲みたかったんです。でも緊急事態宣言中のためにお酒のオーダーは19時まで。あと15分ほどしかありません。おつまみも頼みたいし、急げ急げ。メニューをめくります。
迷って迷って、選んだのがこれ⬇︎
奥にあるのはクラフトビールの飲み比べです。もう既に1杯飲み終わっていてすみません。そしてまた、特別好きでもないのに冷やしトマトを頼んでしまいました。手前の揚げ物はチーズです。チーズは大好物。
カウンターは私一人だけ。後ろのテーブル席や横の座敷にいるお客さんは全員男性。みなさんおひとり様でした。若い食堂スタッフの方(女性)が、ラストオーダーであることを常連さんに優しく伝えているその声に、とても癒されました。
滞在時間 2時間半
4時間コース 1500円
食事 1751円
会計をした時にスタッフさん(男性)に、「あっ! ありがとうございます。また来てくださいね」と言われ、「あっ!」はなんの意味だろうと思いながら外に出ました。食事もしたから?。そういえば「また来てくださいね」って、これまでどこの施設でも言われたことないかも。いい言葉だな。
嬉しくなりました。
次の仕事の帰りにも絶対来よう!・・・と思いながらこのあと、なかなか行けない日が続きました。そうしているうちに私はいつの間にかロスコロスに。ロスコロスってロスで言葉を切ると危ないな。一気に読んでください。
で、
実は今日(2月6日土曜日)、仕事がないというのに私は再びロスコに行ってしまったのです。
第2部 ロスコのトリコ
初の2部構成です。
土日は混むんじゃないかと思った私は、早朝を狙いました。が、女性サウナ室の清掃が9時から10時に入ると知り、結局10時10分頃に駒込に着きました。見てくださいこの青空。今朝(2月6日)の空です。
お掃除の終わったばかりのお風呂やサウナは気持ちいい。ほぼ貸切状態で2時間ほどそこで過ごしました。あんまり気持ちよくて、サウナはいつもより長めの10分くらいにして、3セットたっぷり堪能しました。スチームサウナもヨモギの香りが気持ちよくて、サウナ室のテレビで流れていたヨガのポーズを、やったこともないのに真似してみたりしました。
独り言だって言いたい放題です。ほとんど「あ〜幸せ〜」しか出て来ませんが。でも別のお客さんが入って来たのでお口にチャックして(死語)、そろそろお開きに。
清潔で明るいパウダールームで髪を整えて、今回は館内着(渋いオレンジ色=柿色)も着て、4階の食堂に行きました。前回のようにラストオーダーだからって、慌てて頼む必要もなし。
注文したのはこれ⬇︎
また少し先に飲んでます。すみません。
このじみちカレー、ちゃんと辛味がありました。お肉もバッチリ入ってる。ビールに合うし、とっても美味しかったです。じみちに生きててよかった。
今回も男性客ばっかりだなぁと思っていたところへ、柿色館内着を来た女性が現れました。私と同じようにカウンター席を選びます。中生とおつまみを2種類頼んで、スタッフのお姉さんに話しかけ始めました。
お客さん「〇〇さん、辞めたんだって?」
スタッフのお姉さん「そうなんですよ」
お客さん「〇〇さんもでしょ。みんな辞めちゃって寂しいわね。〇〇さんは私が面接したのよ。あの子が入った頃から知ってるんだから」
私が面接したって・・・この人、ここの従業員だったのでしょうか。ちょうどスタッフさんは厨房の奥に入ってしまっていたので、それに対する返事は聞こえませんでした。この女性、「わさびをつけてね、お酢を多めにしてね」と色々注文が多い方でして、出来上がってきたものを見ても、
お客さん「この鶏皮ポン酢、冷たいの?」
お姉さん「はい。あっためましょうか?」
お客さん「できる?お願い。 あ、そういえば〇〇さん、死んじゃったんだってね」
お姉さん「〇〇さんですか? まだいますよ」
カレーを吹き出しそうになりました。スタッフのお姉さんは笑顔のままで鶏皮をレンジであっためるために奥に行きました。お客さんはまるでお姉さんの返事を聞かなかったかのように、そのあともまだ「死んじゃった」説を曲げずに話を続けていました。
ロスコの常連なのよ。
昔から来ているの。
きっとそうアピールしたかったんだと思います。かわいい人だと私は思いました。泊まり客かな。お風呂では一度もお会いしなかったけど。
会計時。
前回と同じ受付のスタッフさん(男性)が、電話応対していたので終わるまでちょっと待ちました。電話でポイントがどうとか言っているのを聞いて、そんなものがあるのかと慌ててカウンターに置いてあるコース表を確認しましたが、何も書いてありません。
電話が終わったスタッフさんに「ポイントカードってあるんですか?」と盗み聞きしてたことがバレることも恐れず、確認しました。「ありますよ。今日からポイントつきますよ」と聞いて、私も早速作ってもらうことにしました。
100円で1ポイント。100ポイントたまったら500円会計から引いてくれるって言ってたような・・・。違ってたらごめんなさい。よく聞いてませんでした(いつもの通り)。ポイントカードは作らない主義でしたが、これはどうしても欲しかった。
ロスコの常連なのよ。
私の中で、あの女性と同じ気持ちが芽生えたようです。大人のサウナ施設、ロスコ。ちょっと私にはコース料金が高めだし、電車賃もかかるんですが、洋服とか外食とか諦めても通いたい。大事にしたい場所の一つになりました。
滞在時間 3時間
4時間コース 1500円
生ビール 510円
カレーライス 630円
ロスコを出てもまだ午後1時30分。土曜日は半分しか終わっていません。土曜の昼下がりの電車は空いていて、久しぶりに眠くなりました。楽しいことを一つ予定に入れると、一日が長くなる。充実する。午後はどうやって過ごそうかなぁと思いながら、結局夜までゴロゴロしてしまいました。
仕方なし。
皆さん、楽しい日曜日をお過ごしください。
サウナのサチコ