グレートレースで感動したのをただただ語る
グレートレースって知っていますか?
グレートレースとは150キロとか200キロとか、とにかく凡人のわたしには考えられないくらい長い長い距離を数日間かけて走り抜くというレース。
今年も4月21日から3日間に渡り『ウルトラトレイルマウントフジ2023』が開催され、先日7月30日にテレビ放送された。
数年前、なにげなく見ていたテレビからグレートレースの様子が流れてきて、見るともなしに見ていたら、いつのまにか引き込まれ、感動して泣いていた。
なんのために走るのだろう?
人には、一人ひとりに与えられた人生というドラマがある。
あなたにも、わたしにも。
グレートレースに出場している人たちも、背景はいろいろ。
みんなそれぞれの日常を送りながら、グレートレースのためのトレーニングに励む。
なんのために走るのだろうか?
・人生を変えるため
・想いを果たせなかった仲間のため
・弱い自分に打ち勝つため
・自分に自信を持つため
人はなんのために挑戦するのだろうか?
グレートレースのように肉体を酷使する挑戦だけではなく、勉強や仕事、あるいは冒険などに挑戦している人はたくさんいるはず。
人生の一時、場合によっては人生のほとんどを挑戦している人だっていることだろう。
挑戦という言葉を辞書で調べてみると「困難なことに挑むこと」とある。
わたしたちが、あえて困難の中に飛び込んでいくということは、きっとそこになにか意味を見出しているからだろう。
今回のテレビ放送ではトップレーサーの他に一般のレーサーにも焦点が当たっていた。
疲れすぎて足が動かなくなっている人
胃が食べものを受けつけなくなっている人
泣く泣く、リタイヤを決断する人
どの人にも、それぞれの背景があり、どんな想いでこの日を迎えたのだろうと考えたら、胸がぎゅっとなる。
今回のレースでいちばん最後にゴールした女性がいた。
Mさんという女性。
たしか40歳を過ぎてから体力づくりのためにマラソンをはじめたそうで、その延長でグレートレースに出場っていうのだから尊敬しかない。
ゴールまで数キロというところまで来ているのに、もう足が動かなくて、山道の下りはお尻で降りていく。
平地まですすみゴールまであと1キロというところでも、歩道のちょっとした段差で転んでしまう。
それでも絶対にゴールしたいと言って、何度転んでもまた立ち上がって歩きはじめる。
見ているわたしの体にも自然と力が入り「がんばれ、がんばれ、あと少し」と応援してしまう。
このレースには各関門ごとにタイムリミットが設けられている。
残念ながら、あと数分のところでタイムリミットを過ぎてしまったけれど、ゴールまで辿り着いたのを見届けたときは、ホッとした。
人生の主役を演じている人はカッコいい
わたしがグレートレースに惹かれるのは、その人が人生の主役になっているから。
みんないろんなしがらみや葛藤を抱えて生きていると思う。
そんな中、ただひたすらゴールを目指し頑張っている人たちが輝かないはずがない。
洋服や靴はドロドロになり、体もドロドロに疲れてボロボロなはずなのに、みんなすごく輝いているしカッコいい。
そんな魅力的な人たちを見ていると、わたしの体の奥からむくむくとプラスのエネルギーが生まれてくる。
こんなに過酷なレースを完走してしまう人たちはもちろんすごい。でもリタイヤした人がすごくないかって言われたらまったくそんなことはなくて、本当にみんなすごいし、素晴らしいし、感動を元気を勇気をありがとうって心から思う。
いまこれを書いていても胸が熱くなってジーンときてしまう。
もう一人ひとりに駆け寄って『ありがとう』『すばらしかった』と握手をして歩きたいくらい。
自分の人生を謳歌している人は、だれだってカッコいいのだ。
人生は長いようで短い。だけど、短いようで長い。
わたしは基本、なまけものだし、ずぼらな人間。
できれば楽して生きていきたい。
苦労なんてしたくない。
……なんてことを日々考えているわたしだけど、グレートレースを見ると、よっし!わたしもやりたいことにチャレンジして人生を謳歌するぞ!という気分になる。
なにかをはじめても、途中で嫌になったり、飽きたりして辞めてしまうことはきっと誰にでもあることだろう。
子どものころ「一度はじめたことを途中で投げ出すのはよくない」という教育を受けてきた人も多いと思う。わたしもそう。
でも、大人になったいまは、三日坊主を何度も経験してきたし、一度辞めても、月日が経つともう一度やってみたくなることもある。
そして、それが意外に楽しく長続きしていたり……ね。
途中でやめたくなったらやめればいい。
やりたくないことを嫌々やっていたって心が蝕まれていくだけ。
失敗することに臆病になっている人
いつも人の目を気にしてしまう人
自分の気持ちより、まわりの意見を優先してしまう人
そんなもどかしい想いや考えに縛られている人でも、心の奥底を覗いてみると、やりたいことをやって、たくさん感動して、生きてる~って叫びたいっていう想いが見つかることも少なくない。
大事なのは、だれかに背中を押されたら、その勢いに乗ってみることなのかもしれない。
感動ってすごいことだと思う。
だれかの言葉や行動や考えに触れることで、自分の心が動いたら、それはもうあなたも動いてみたら?というサインではないか!
おっと、また脱線してしまった。
グレートレースを走る人はもちろんすごい。
でも、大会やランナーを支えるボランティアの人、撮影スタッフ。影で支えている人たちにも本当に拍手。
きっと生きてるってこういうことの繰り返しなんだろうな。
だれかのサポートをするときもあれば、逆にだれかにサポートしてもらうこともある。
人生って長いようで短いし、短いようで長い。
このレースだって、365日のうちのたったの3日。
レースが終わればまた日常に戻って、地味で淡々としたトレーニングに戻る。
でも、きっとこの日の頑張りや悔しさはその人の中にずっと残るし、これからの人生の糧になっていくと信じたい。
ただ、テレビを見ているだけの私に、これだけの影響を与えてくれるのだから当事者だったらどんなだろう。
余談ですが
実はわたし、100キロを歩く大会に出場したことがあるのです。
そのお話はまたいずれ。
ちなみに8/11(金)16:20~BS1で再放送があります。
興味のある人はぜひ見てみてね。
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